東京都立小石川中等教育学校

理数教育(SSH)

本校は文部科学省からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けており、国際社会でリーダーとして活躍できる科学的人材の育成を目指した教育活動を行っています。

SSHの取り組み

第3期SSH事業概要

本校は平成18年よりスーパーサイエンスハイスクール事業(SSH)の指定を受け、様々な教育活動を行ってきました。
第3期は、第1期・第2期、及び経過措置期間における実践をさらに充実・発展させるべく、大学や企業・研究施設等との連携を一層強め、以下の研究開発を行います。

研究開発課題

  •  6年間を貫く「高度な理数系カリキュラム」と「課題研究」の計画・実施とその評価・改善
  • 「小石川グローバルサイエンスシステム」を通した科学的人材の育成

これらのプログラムを通して、国際社会でリーダーとして活躍できる科学的人材の育成を目指しています。また、本校で実践したプログラムの有効性を検証し、人材育成のモデル構築とその発信に努めます。

第3期SSH事業 研究構想図

「課題発見力」・「継続的実践力」・「創造的思考力」の育成 (本校教育目標である、"立志"、"開拓"、"創作"に対応する3つの力)

活動の記録

  1. 令和元年度(2019年度)
  2. 平成30年度(2018年度)
  3. 平成29年度(2017年度)

研究開発実施報告書

  1. 第1年次(抜粋) 
  2. 第2年次(抜粋)
  3. 第3年次(抜粋)

小石川SSHだより

年2回、SSHだよりを発行しています。こちらをご覧ください。

6年間を貫く課題研究

小石川フィロソフィー

中高一貫教育校の特徴を活かし、1・2年で課題研究の基礎的スキルを学び、3・4年でプレ課題研究や発信力の向上に取り組み、5年で課題研究を深め、6年で各自で取り組んだ課題研究のまとめを行っています。

小石川フィロソフィー1

小石川フィロソフィー1では、1年生が様々な言語活動に取り組んでいます。
この授業で学ぶ言語スキルは、課題研究や他の科目の学びを支えるものであり、あらゆる学習の効果を高めます。

小石川フィロソフィー2

小石川フィロソフィー2では、数値の扱い方やデータを収集・分析する方法、結果を効果的に表現する方法などを学びます。
グループで統計ポスターを作成し、1年生も参加して発表会を行います。

小石川フィロソフィー3

小石川フィロソフィー3では、3年生が9講座に分かれ、週1時間の課題研究に1年間継続して取り組みます。
個人またはグループで研究テーマを設定し、3月には1・2年生も参加して活動の成果を発表します(研究発表会)。

小石川フィロソフィー4

小石川フィロソフィー4は、教育課程上、教科「情報」に位置づけられます。内容は、「情報の科学」の内容をベースに発展的な内容も扱っています。

小石川フィロソフィー5

小石川フィロソフィー5では、5年生が15講座に分かれ、週2時間の課題研究に1年間継続して取り組みます。

各自が研究テーマを設定し、活動の成果をシンガポール修学旅行中に現地の交流校にて研究発表を行います。東京都SSH指定校合同発表会をはじめ、各種コンテスト等でも発表を行っています。
英語での発表とディスカッションを通して、研究を一層深めるとともに、発信力を養います。

小石川フィロソフィー6

小石川フィロソフィー6は、6年間の小石川における探究活動の集大成です。5年生までに取り組んできた研究成果を論文にまとめ、その内容に一層磨きをかけるとともに、学校内外に向けて発信を行います。

オープンラボ

物理・化学・生物・地学・数学・情報の分野において、生徒が自主的な研究活動を継続的に行うことができる場を提供しています。放課後や休日に実験室を開放しており、生徒は自らの課題研究に取り組むことができます。

理数系部活動・同好会

物理研究会、化学研究会、生物研究会、天文研究会、数学研究会、パソコン研究会があり、全校生徒の約25%が所属しており、活発に活動しています。

理数系コンテスト近年の受賞

理科や数学に対する興味・関心の向上により、国内外の理数系コンテストへ積極的に参加しています。SSH生徒研究発表会では文部科学大臣表彰(令和元年度)や審査委員長賞(平成30年度)、日本学生科学賞の中央審査では入選1等(平成30年度)のほか、学校賞(平成29年度)を受賞しています。

高度な理数系カリキュラム

理科教育

前期課程(1~3年生)から、物理・化学・生物・地学の専門の教員がそれぞれ授業を担当し、発展的な内容を取り入れながら授業を行っています。特に前期課程では、7割以上の授業において実験や観察を取り入れた授業を行っています。

数学教育

1年生から代数と幾何の2 つの分野に分けて学び、2年間で中学校の基礎的な内容を終わらせます。単に早めに学習するというのではなく発展的な内容を積極的に取り入れ、6年間を通して系統的に学習を進めていきます。
授業は全学年で習熟度別授業を取り入れ、個々の生徒に応じた学習を少人数で行っています。

様々な教科と数学科の教員がティームティーチング形式で連携授業を行うことで、それぞれの教科に特有のテーマに対して、数学の視点を取り入れて学びを深める探究的な授業を行っています。

小石川セミナー

生徒が知的好奇心や学習意欲を高め、豊かな教養と高い志を持つことをねらいとして、日本や世界における第一線の学術研究者による講演会を年数回行っています。科学の先端研究に触れることで、科学の興味を広げるとともに、自分の将来像を描く貴重な機会となっています。

科学的思考力をもったグローバルリーダーの育成

海外派遣研修

夏休みを利用し、海外の大学で理数系に関する講義・実習に参加するプログラムです。「小石川フィロソフィー」等で取り組んだ課題研究を英語で発表し、現地の大学教授とディスカッションする機会があるなど、主体的に取組む場面を数多く設定しています。

ライティングワークショップ

生徒が課題研究の成果を英語で発信できることをねらいとして、外国人講師によるライティングワークショップを実施しています。5年生全員がAbstract(概要)と海外修学旅行で発表するポスターの作成におけるアドバイスを受けています。原稿を添削してもらうのではなく、研究に関する知識がない聞き手にも理解してもらえるような表現や伝え方を身に付け、英語での発信力向上に役立っています。

国際科学オリンピック等への挑戦

希望する生徒が、国際科学オリンピックの予選となる物理・化学・生物・地学・数学・情報の国内予選に挑戦し、毎年全国大会出場を果たしており、国際物理オリンピック(2015年銅メダル)、国際地学オリンピック(2017年金メダル)、ロボカップジュニア世界大会サッカー部門(2019年総合2位、2018年総合5位)レスキュー部門(2017年総合3位)を受賞しました。

大学との連携や接続

東京農工大学との高大連携・共同研究

本校生徒が行った研究を発展させることを目指し、2018年4月に国立大学法人東京農工大学と高大連携・共同研究協定書を締結しました。
連携協定の締結により、小石川フィロソフィーの授業やオープンラボ、部活動等で課題研究を行った本校生徒が、大学の最新研究施設を利用し、より高いレベルの研究に取り組む機会を得るだけでなく、大学の研究組織と共同研究を行うことができるようになりました。

小石川フィロソフィーなど課題研究における連携

課題発見のヒントを得るためや、課題研究に取り組む中で出てきた疑問を解決するために、大学との連携を深めています。大学の先生から研究についてのお話をうかがったり、生徒自らが研究者を探してアドバイスをいただいたりしています。

平成30年度に課題研究等で連携を行った大学
お茶の水女子大学、神田外語大学、慶應義塾大学、拓殖大学、中央大学、筑波大学、東京大学、東京工業大学、東京農工大学、東京理科大学、早稲田大学、Cardiff University(英国)

お茶の水女子大学との高大連携・生命科学講習

お茶の水女子大学との連携事業として、生命科学への興味と関心をより一層深めてもらうことをねらいとして年2回程度実施しています。中高生には高度な内容も含まれていますが、参加した生徒たちの進路を考えるきっかけにもなっています。

サイエンスカフェ

大学や企業、研究所などと連携して年間10回以上開催している「サイエンスカフェ」は科学分野で活躍しているグローバル人材と触れ合う自由参加型の講座です。
また、科学分野で活躍する卒業生や在校生が自身の体験を発表し、またそれを聞くことで生徒にとって科学に関する興味・関心がひろがり、大きな刺激となっています。

大学研究室訪問

本校卒業生の大学教授にご自身の研究室を公開していただき、自らがその分野に対する方向性をどう定め、いかに努力してきたかを生徒にお話しいただくなど、生徒自らが将来像を描く貴重な機会となっています。

教員の指導力の向上

本校では、SSH事業は全教職員が関わっており、組織的に教員の指導力向上に取り組んでいます。
校内研修会をはじめ、課題研究の指導に関する会議を随時開催しています。また、教科融合・横断授業の実施や先進校視察などを通して、常に指導方法の研究に取り組んでいます。このような取り組みを通して、SSH事業の効果を校内全体に波及させるよう、工夫しています。