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東京都立小石川中等教育学校

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2023/11/24 その他

大学研究室訪問①東京大学(大学院医学系研究科国際保健学専攻 生物医化学教室)

令和5年11月20日(月)に東京大学 大学院 医学系研究科国際保健学専攻 生物科学教室を訪問しました。

東京大学名誉教授で、現長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 研究科長である北潔先生が以前にいらした研究室で、現在も後任の先生と共同研究をされているということで、ご案内頂きました。

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東大名誉教授 北 潔 先生のご講義 

マラリアやトリパノソーマ症等の寄生虫感染症に効く創薬研究や、寄生虫・細菌類を用いて呼吸鎖成分の構造と機構と機能、核とミトコンドリアの協調的遺伝子発現の調整機構、遺伝子や酵素の進化についての生化学・分子生物学などの基礎生命科学研究、またそれから得られる情報を元に新型コロナウィルス感染症に効く、5-アミノブリン酸の研究などのお話をして頂きました。寄生虫による感染症で亡くなる子供達を目の当たりにして、生まれた国によって寿命が異なる状況を何とかしたいという先生の熱い思いに触れました。equality (平等)だけでなく、equity(公平)でないといけないともおっしゃっていて、使命感にあふれた小石川の卒業生の素晴らしいご講義でした。

客員研究員 津久井 久美子 先生のご講義

  寄生生物の種類や寄生生物が引き起こす身近にある感染症について、今でも保育園で広がることもあるシラミの例などを挙げながら分かりやすく説明して頂きました。そうした感染症の予防には、「まずは知ってもらうこと。」とおっしゃって、理解しやすいイラストや写真、図などを用いて、ロイコクロレディムというカタツムリに感染する生物から、アニサキスやサナダムシ、トキソプラズマなど、聞き覚えのある生物まで様々な種類の生物について印象に残る講義をして頂きました。

研究室見学  

医学部3号館の建物の1階の会議室で講義を拝聴した後、二手に分かれて、8人は4階の研究室を見学し、残り8人はその場で准教授の渡邉 洋一先生から大学の組織等について説明を受けました。渡邉先生は、東京大学の工学部工業化学科からこちらの研究室にいらしたそうで、思わぬところで、思わぬ研究をされているのだということを知りました。

見学は4階の研究室を津久井先生が案内して下さいました。バイオセイフティレベル2の研究室で、研究員の方が、赤痢アメーバの入った試験管を扱ったりしていました。

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ご対応頂きました北先生、津久井先生、渡邉先生をはじめ、ご協力頂きました研究室の皆様、有り難うございました。

参加生徒の感想等、詳細はこちら→研究室訪問報告書2023東京大学 (1MB)をぜひご覧ください。