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2026/07/13 SSH
小石川セミナーを開催しました 「現代の錬金術師を夢見て―ある大学教授の興奮とコーフン」
7月13日、小石川セミナーを開催し、東京大学大学院理学系研究科化学専攻長の佃達哉教授にご講演いただきました。


講演前半では、幼少期から大学教授になるまでの歩みや、研究者としてのキャリア形成についてお話しいただきました。大学時代には、原子や分子といった目に見えない化学を4コマ漫画で紹介されていたそうです。また、大学教授の仕事として、研究だけでなく教育や大学運営など多様な役割を担っていることも紹介してくださいました。
研究テーマを模索していた頃には、「自分にしかできないことは何か」「自分ならどんな新しいことができるか」を考え続け、あえて競争の少ないニッチな分野に挑戦されたとのことです。その過程では、先が見えず苦しい状況の中でも試行錯誤を続ける「Muddle through」の時期もあったそうですが、「立ち止まらずに進み続けること」の大切さを強調されました。
また、研究者として成長できた理由として、良い仲間に恵まれたこと、時には開き直ること、そして思いもよらなかったことがブレークスルーにつながったことなど、研究の現場ならではのエピソードも紹介されました。


後半では、現在取り組まれている金クラスターと超原子の研究についてご紹介いただきました。超原子とは、複数の原子が集まってできているにもかかわらず、まるで1個の原子のような性質を示す粒子です。佃教授は、金原子が集まってできる「金クラスター」を原子レベルの精度で合成し、その構造と性質の関係や応用の可能性を探る研究を進められています。
これは、自然界には存在しない新しい「人工原子」を設計する研究ともいえます。超原子は、次世代の触媒や機能性材料の開発につながることが期待されており、講演タイトルにもある「現代の錬金術師」を体現する最先端の研究として、生徒たちも大きな関心を寄せていました。



今回の講演を通して、生徒たちは最先端の化学研究に触れるとともに、研究者として新しい価値を生み出すために必要な姿勢について学ぶことができました。未知の課題に挑戦し続けることの大切さや、仲間との協働、失敗を恐れず挑戦することの意義について考える貴重な機会となりました。