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【理数】理科×社会科 箱根巡検で土地の成り立ちを教科横断的な視点から考えました!
2026年10月1日(木・祝)、有志の生徒40名と教員4名(化学・地学・日本史・地理)で2026年度の箱根巡検を実施しました。
箱根巡検は三鷹中等で2022年から毎年行っている教科等横断型のフィールドワークで、身近な地形や地理を教科等横断的な視点で観察し、探究する力を育むことを目標としています。理科と社会科の教員が協力して、事前学習や当日のガイドを行います。
箱根巡検は伊豆大島巡検(中級編)や八丈島巡検(上級編)とは異なり、中学1年生から参加できる巡検で、今回も1年生が20名と半数を占めていました。
7:45に学校から大型バスに乗り、箱根を目指します。
中央道に上がると車窓から武蔵野台地~関東山地の地形を観察しながら、地形を生かした土地利用について考えました。
圏央道では、相模原台地の地形観察や、相模川流域に広がる街や建造物の特徴を観察しながら、地形と人々の営みの関係性を考えました。
小田原厚木道路に入ると、相模川が作った河川地形(自然堤防や後背湿地)、圧縮の力を受けてできた大磯丘陵や、プレート境界である国府津-松田断層などを観察し、箱根エリアに入りました。
バス車内では「ブラタモリ箱根編」を視聴し、箱根火山に関する基礎知識を学びました。
箱根湯本から国道1号線を強羅地区まで上がり、10時すぎに箱根ロープウェイの早雲山駅で下車して、ロープウェイに乗り換えて大涌谷へ向かいました。
早雲山駅の展望デッキからは外輪山の切れ目から相模湾を見通すことができました。


ロープウェイからは約3000年前に神山でおきた山体崩壊による地滑りの話を聞きながら、それに伴ってできた大涌谷を観察し、大涌谷の噴気や硫黄の結晶、火山地帯の植生、砂防施設などを観察しました。
大涌谷駅で下車し、大涌谷内を歩きながら、地形や植生などについてレクチャーをしました。
火山ガスの成分である硫化水素や二酸化硫黄が地面に溶けることで、土壌が酸性化し、植物が立ち枯れを起こしたり、地盤がもろくなることも確認しました。
バスの車内で「ブラタモリ 箱根編」を視聴していたので、大涌谷内にある温泉を造っている施設や黒たまごの製造方法なども学びました。
屋外でのレクチャーでは、学校で購入したイヤホンガイドシステムを使うことで、40名でもガイドの教員の説明が聞こえるように工夫しました。
その後、自由散策の時間を取り、昼食を食べたり、ジオミュージアムを見学したりしました。
ジオミュージアムでは、箱根火山の形成史や芦ノ湖形成の仕組みなど、地学や地理的な視点から箱根の地形についてさらに理解を深めました。
また、黒たまごができる仕組みや火山ガス成分が及ぼす影響について、化学の教員から説明を受けました。

大涌谷から再び大型バスに乗車し、環境省が所管する箱根ビジターセンターを訪問しました。
ビジターセンター内に展示してある大きな箱根火山の模型を使って、箱根火山の形成史や芦ノ湖形成の仕組みなどについて学びました。
続いて、湖尻峠から芦ノ湖スカイラインに上がり、外輪山を半時計周りに回りながら、山伏峠を目指しました。
山伏峠では、外輪山から二子山や屏風山などの中央火口丘群を見下ろし、マグマの性質や温度、噴火時の噴出物の量によって火山体の形がつくられることを学びました。
中央火口丘群にある溶岩ドームの形を観察しながら、当時どのような噴火が起きたのか推測しました。
そして、カルデラ壁である外輪山内側斜面と、駿河湾に続く外側斜面の傾斜を比較し、箱根のカルデラが陥没してできたことを学びました。
また、山伏峠周辺の植生を観察して、南側からの卓越風があることから、箱根地区の降水量が東京の2倍程度である理由について考えました。

旅の最後は、箱根新道から山を降りて、入生田地区にある神奈川県生命の星・地球博物館を訪問しました。
ここでは地球誕生から生命の進化までを、ダイナミックな展示とともに学ぶことができる施設です。
常設展と特別展があり、どちらも見ごたえのあるものばかりでした。
化石や岩石標本、展示パネルなどを見ながら、46億年の地球史と生命の進化、日本の自然環境や神奈川の地形などについて学習しました。

15時30分に博物館を出発し、予定通り17時すぎに三鷹中等に到着して、解散しました。
長雨が続いていたので天候が心配でしたが、今日は快晴の巡検日和で、充実したフィールドワークを実施することができました。
今回の箱根巡検で学んだ「地域を見る眼」を生かして、日常生活で地形や地理について疑問を持ち、探究していってほしいです。
<生徒の感想>
- 大涌谷をロープウェイに乗って上から見たのが印象的だった、水が沸いていたり煙が上がっているのが頭に残った
- 今回が巡検初参加で、イメージが湧かないまま当日を迎えたが、バスでいろいろな場所を巡り、地理や科学的にかんがえることができた。また、個人的に箱根は何回か訪れたことがあるが、普通の観光ではわからない箱根の地形や歴史を知ることができた。
- どこの場所も普段なら知ることがない専門的な知識を多く教えていただいたので、とても面白かったです。特に、大涌谷や山伏峠では箱根の地形を直接目で見ることができたので、知識だけではない貴重な経験をできてよかった。
- 今回の巡検で印象に残ったのはやはり箱根の特徴的な地形です。外輪山に囲まれており、カルデラその中は複数の火山によってうまれている巨大なカルデラ、その中心にそびえたつ中央火口丘、その中央火口丘の地面が滑って土砂が川をせき止めてうまれた芦ノ湖など、複雑に折り重なってできている箱根の地形でした。そんな地形を、実際に大涌谷に行って体で体感したり、バスや山伏峠などからみたり、模型をつかって全体像をみたりと、様々な角度からみることができてとても面白かったです。
- 世の中には多くの山があるが、なぜ「〇〇やま」と「〇〇さん」のように呼び方がそれぞれ違うのかなど普段自分一人だけでは考えもしないことを教えてもらったので自分の知識の幅が少し広がったなと感じた。特に印象に残ったのは大涌谷の黒卵が想像以上に黒かったこと。グレーくらいの色かと思っていたが全然そんなことはなかった。殻の表面の色むらなどもありプルーンに似ているという印象を受けた。
- 大涌谷での観光地としての側面の箱根、ビジターセンターや山伏峠での箱根の地理的特徴、博物館での自然と地球の歴史など、教科としてみると違うものだけれど大きくみると共通する部分や繋がるところがたくさんあり、様々なものが密接に関わっているのだと分かった。先生方のトークや名所の説明など、ガイドがわかりやすく一切飽きることなく楽しむことができた。
- 大涌谷に行く途中に乗ったロープウェイの中で見た、火山の噴火によってできたへこみから出ている硫黄の色の濃さや量、へこんだところから見ることができる地層の色がとても印象に残りました。また、博物館でみた日本の動物の絶滅危惧種の量と原因や1種類の動物でもいろんな形や大きさの動物が思っていた想像以上にいてとてもびっくりしました。
- 箱根だけでなく、行きも帰りも地学についてのことを知ることができて面白かった。学校近辺の土地について知ることができたり、自分だけでは知り得なかった箱根の土地の成り立ちについて詳しく知ることができて、地学の理解が深まった。様々な教科の先生がいたことで複数の目線から箱根について知ることができ。興味深かった。授業でやったばかりだった雲などの天気の話も具体的なイメージを持つことができてよかった。「百聞は一見にしかず」でした。
- 中学に入って初めての巡検だったけれど、とても充実していて楽しかったです。また、噴火等の自然現象について、実際に見たり話を聞いたりたくさんの展示を見たりして前の何倍も詳しくなったと思います。バス内での先生方の解説も面白く、とても充実していました。ほかの巡検にも参加してみたいです。
- 今回久しぶりに巡検に参加して、自分じゃ行かない色んな施設を見学できて貴重な体験になった。地形などの特徴を詳しく教えてもらうことができて学びも深まりとても楽しい一日でした!
- バスの中からでも学びになることが多く、特にブラタモリを見たことで大涌谷に行ったときに知識が入った状態でいられたのが良かったです。勝沼巡検で学んだスイッチバックがここでもでてきて驚くと同時に復習できました。ビジターセンターのジオラマは山の形や芦ノ湖ができた理由などが分かりやすくて頭に入りました。生命の星・地球博物館は標本の数が多く、動物の尻尾まで触ることが出来て思い出になりました。
- 今回は生命の星・地球博物館につられて参加したが、大涌谷のカルデラ地形や火山活動、自然や地形などの先生の説明を聞くことができ、とても勉強になった。また、バスの中から見えたものの説明や、先生の豆知識なども含めて、とても楽しく学べたと思う。
- 今回の箱根巡検には親に勧められて渋々参加したけど想像以上に自由度が高くて楽しかった。バスからの地形観察でも、内容は小学校の頃より少し難しかったけど友達と話したり景色を見ながらできたのであまり大変ではなかった。来年の箱根巡検も機会があれば参加したいと思った。
- 大涌谷での黒たまごや、自由に昼ご飯を食べられたこと。博物館も楽しかった。バスからの景色が綺麗だった。
- 最近、理科2で地面の隆起や地震などについてやっていて、身近なことだと感じられなかったけど、今回のフィールドワークで、地学を身近に感じることができて、とても良い体験ができたと思う。大涌谷や山伏峠で、火山のすごさや地球のパワーを感じた。
- 今回の巡検で、バスに乗って箱根に向かっているときの先生方による解説は山伏峠と同じくらい印象深かった。自分の住んでいる東京都の地形について学ぶことができて最初から最後までたのしかった。今まで高速道路を走っていて、窓からの景色に意識して目を向けたことがなかったが、高速道路は渋滞を防ぐために平坦な作りになっているという特徴や、窓から見える住宅地の位置(道路と同じ位置、道路よりも下にある、道路よりも高い位置にある)などから多摩丘陵、立川面、多摩川低地などの地形の違いがわかるということが新たな発見になった。これから、個人的に高速道路を使うときに外の景色を意識して観察してみたいと思った。また、時間的に大涌谷の箱根ジオミュージアムに行けなかったのが心残りになったので、次また行く機会があれば絶対に行きたいと思う。
- 今回の巡検で1番印象に残ったことは土地の高さについてです。道路を走っているだけでもどれだけ土地の高さが違うかを理解できるところに驚きました。また、1番低くないところに湖ができる仕組みも面白かったです。