小学生のみなさんへ
東京都立三鷹中等教育学校長 小林 正人
東京都立三鷹中等教育学校のホームページに ようこそ!
~ 小学生のみなさんへ ~
夏休みに入り暑い日が続いていますが、小学生の皆さんはこの夏休みをどのように過ごしているでしょうか。
第1学期の終業式では改めて挨拶の重要性について話をしました。なぜその話をしたのかというと、社会的リーダーを目指す鷹校生は挨拶をしっかりできる存在でなくてはならないからです。そして挨拶をするためには、自らの意志で積極的に行動をするという主体性が必要になります。この自らの意志による主体的な行動こそが、鷹校生に必要な能力の一つなのです。 ところで、小学生の皆さんは自らの意志で積極的に行動しているでしょうか。おそらく好きなことは積極的に行動し、嫌いなことにはあまり行動していないのではないでしょうか。それはそうですよね。しかし、嫌いなことでもそれを実行したほうがよいことはたくさんあります。例えば、片付けや整理整頓です。部屋の中に出した物を散らかしたままにしていることはないでしょうか。カバンの中は整理されているでしょうか。片付けや整理整頓がされていればとても気持ちがよいですし、何か次の行動をするときに行動しやすくなります。 「自分で決めたことをきちんと実行する」ためには大切なことがあります。それは何だと思いますか。それは我慢する力、忍耐力です。この力を身に付ければ、自分で決めたことに対して、継続して取り組むことができるようになります。 皆さんは中学生、高校生になると、大人になるために様々な試練にぶつかります。それを乗り越えるためには、自らの意志で主体的な行動をする力と忍耐力が重要になります。それらを小学生のうちに身に付けておけば、自分の人生の可能性が大きく広がっていきます。夏休み中にはこれらの力も身に付けるよう、頑張ってください。
夏休み中の本校は、冷房完備の教室で夏季講習が活発に行われています。また4年生は夏休み開始直後に勉強合宿を行い、3日間勉強漬けの日々を送るなど、本校の生徒は夏休みもしっかり勉強に取り組んでいます。 また、1学期の部活動では前期陸上部の勝田ひまりさんが走り幅跳びで全都第2位となり、関東大会に出場することになりました。このほか前期サッカー部が都大会出場を果たすとともに、後期野球部は第106回全国高等学校野球選手権大会西東京大会で4回戦に進出するなど大活躍しました。
さて、9月には本校最大の行事である鷹校祭を開催します。14日(土)15日(日)の2日間は文化祭、19日(木)は体育祭を行います。文化祭は一般に公開する予定です。この夏休みに生徒は文化祭の出し物の準備を活発に行っています。文化祭は本校の様子を知る絶好の機会ですので、是非お越しいただき、様々な作品やパフォーマンスをご覧ください。
本校入学を希望される児童の保護者・一般の皆様へ
本校は、前身の都立三鷹高等学校の伝統を引き継ぎつつ、「思いやり・人間愛をもった社会的リーダーの育成」を基本理念として、新たな時代を担う子供たちが、それぞれの夢を胸に抱き素晴らしい未来を構築できるよう、様々な教育活動を精力的に行っています。
社会の急速な変化やグローバル化により、社会は先行きが不透明で将来の予測が困難な状況になっています。このような社会でも前向きに対応できるよう、本校では「多様な人々と協力し、受け身ではなく主体性をもって人生を切り拓いていく力と、問題を発見し、答えを生み出し、問題を解決し、新たな価値を創造していくための力」を育成する教育課程を編成しています。
本校では平素の授業をとても大切にしています。ほとんどの生徒が4年制大学を希望するため、基礎・基本をしっかりと定着させ応用力と発展力を身に付けられるよう、授業では日々教師と生徒の真剣勝負が展開されています。授業時間は1日6時間を基本としながら、土曜授業(基本隔週4時間)を実施し、後期課程では火・木に7時間授業を実施するなど、授業時間数が多くなるよう教育課程を編成しています。また、学力差の生じやすい英語と数学では1年生から5年生まで習熟度別少人数クラスを展開するとともに、補習も全教科で随時実施しています。
課題を発見し解決する力を育成する探究学習では、教科横断的な内容を探究的に学習する「文化科学」「自然科学」「文化一般」という独自科目を設けています。事物や現象は複雑であり複数の教科の視点で科学的に捉えることや世界文化の理解の重要性を学びます。そして高等学校の教科・科目等である「総合的な探究の時間」を体系的に学習できるよう、前期課程にも学校設定科目「探究」を設置しています。6年間を2年ごと3つのステージに分け、大学での論文作成にも通じる「課題設定→情報収集→整理・分析→まとめ・表現」という探究のプロセスを6年間で5回経験することができます。そして3学期に「知の文化祭」と名付けた学習成果発表会を実施しポスターセッションなどの発表活動を全員が体験して、自ら考えたことを論理的に表現する力を育成します。6年一貫教育の中で、前期課程の生徒は、後期課程の生徒の発表を直接見たり聞いたりすることで、自らの言動への模範や近い将来の目標となります。一方、後期課程の生徒は、前期課程の生徒に対し、常に思いやりとプライドをもって接することにより、社会的リーダーとしての資質を向上させます。
また、国際化や多様性への尊重のためには、コミュニケーションがとれるよう実践的な英語力の育成が欠かせません。5人のネイティブスピーカーと行う英語の授業をはじめとして校内留学やグローバル遠足、海外修学旅行、海外研修、海外高校生とのオンラインや校内での交流、実際に使える英語の習得を目指す取組が豊富に用意されています。
学校行事が盛んなのも本校の特色の一つです。特に合唱祭、文化祭、体育祭の三大行事は学校全体が大変な盛り上がりをみせます。三大行事は生徒たちの創造力と努力と情熱が輝く舞台であるとともに、生徒が全力で挑戦し、自己を発見し、成長する場です。そして、個人のみならず集団によって大きな力を創出することを学び、社会的リーダーとしての力量を形成します。こうして自分の利益だけを考えるのではなく、他者に対して思いやりの心をもった真のリーダーとなる生徒の育成を目指しているのです。
さらに、本校では部活動も盛んです。生徒は勉強との両立を常に意識しながら部活動に対しても一生懸命に取り組んでいます。前期生と後期生が交流しつつ、運動部も文化部も発達段階に応じた活動を限られた時間の中で精一杯行っています。様々な個性が生かされ、年齢差があるなかチームメイトとして相手を尊重し適切な人間関係を構築し、一つの目標に向かっていきます。部活動を最後まで頑張っていた生徒は、本校の難関大学合格者の多くを占めています。
本校に興味・関心をおもちの皆様にはこのホームページ、そして様々な角度から学校を紹介するYouTube等を通じて本校の特色の一端を御覧いただければ幸いです。そして、土曜授業、文化祭、学校見学会、学校説明会、部活動体験会を開催しておりますので、直接お越しいただき、本校の教育活動や生徒の姿を御覧下さい(文化祭以外は申込制)。
15年目の三鷹中等教育学校、教職員一同、一枚岩となって、より一層充実した教育活動を企画実施して参ります。よろしくお願いいたします。