小学生のみなさんへ

東京都立三鷹中等教育学校長 小林 正人
東京都立三鷹中等教育学校のホームページに ようこそ!
~ 小学生のみなさんへ ~
9月も終わりに近づき、ようやく涼しくなってきました。2学期に入り、小学生の皆さんはどのように過ごしているでしょうか。
本校では文化祭と体育祭からなる本校最大の行事、鷹校祭を実施しました。文化祭は一般公開し、9月9・10日に2日間でなんと7000人もの来校者をお迎えすることができました。前期課程の1年生は、南房総の校外学習に関する展示や発表とともに、稲わらや貝を用いた作品作り、牛乳パックを利用した紙漉きによるしおり作りなど、生徒が講師役となるワークショップを開催し、参加者の皆さんに大変な好評をいただきました。2年生は教科の作品展示とともに、信州池田町・白馬村での校外学習に関する展示や発表を行いました。とくに、白馬村での体験学習に関する発表では、農作業や郷土料理作りなど都会では体験できないことの驚きや感動を来校者の皆さんに生き生きと伝えていました。そして3年生は演劇です。各クラスが創意工夫を凝らし、素晴らしいパフォーマンス見せていました。後期課程の生徒はエンターテイメント系の展示・実演を行い、例えば人力で動く遊園地のコーヒーカップなど、来校者を大いに楽しませていました。部活動では吹奏楽部、チア・ダンス部、書道部など感動的なパフォーマンスを繰り広げ大盛況でした。
21日に実施した体育祭では全生徒が4団に分かれて競い合いました。コロナ禍であまり外に出られない日々が続いていたと思いますが、体育祭では思いっきりを動かし、騎馬戦、いかだ流し、大縄跳び、棒引きなど各種目で熱戦が繰り広げられました。鷹校祭を通して、生徒の皆さんは、責任、協力、団結、友情などを学びとり、一回り成長したようです。
さて、部活動においては、後期課程サッカー部が、9月17日の第102回全国高校サッカー選手権大会東京大会1次予選組決勝において、都立戸山高校に4対0で勝ち、1次予選を見事に突破しました。今度は63校による2次予選になります。後期課程ラグビー部においては、9月24日の第103回全国高校ラグビ-フットボ-ル大会東京都予選第2地区において、本校は都立国立、都立武蔵、都立大泉との合同チームで出場し、青山学院高校と対戦しました。本校はフォワードのプロップ、ロック、No8、バックスのセンターと4名の選手が出場し大活躍しました。試合の前半は互角でしたが、結果は0対31で負けてしまいました。しかし後期課程の部員は全員4年生ですので、今後の成長が楽しみです。
本校入学を希望される児童の保護者・一般の皆様へ
本校は、前身の都立三鷹高等学校の伝統を引き継ぎつつ、「思いやり・人間愛を持った社会的リーダーの育成」を基本理念として様々な教育活動を精力的に行っています。新たな時代を担う子供たちにそれぞれの夢を胸に抱いてもらい、素晴らしい未来を構築してもらうために、様々な基礎力を醸成します。このコロナ禍でも、安心・安全を常に念頭に置き、日々の教育活動を最大限の工夫のもと継続して行っています。
本校では社会の劇的変化やグローバル化が確実視される時代に対応し、多様な人々と協力し、受け身ではなく主体性をもって人生を切り拓いていく力と、問題を発見し、答えを生み出し、問題を解決し、新たな価値を創造していくための力」を向上させるため、体系的な教育活動を行っています。6年間の教育を2年ごと3つのステージに分け、それぞれ「ステージ論文」を課しています。また、教科横断的な内容を探究的に学習する「文化科学」「自然科学」「文化一般」という独自科目を設けるとともに、総合的な探究の時間を「人生設計学」と称し、多くの体験を通して社会のリーダーとしての資質を養っています。また、全生徒が学習する学校設定科目「探究」により、学習成果は、年度末に「論文作成」「発表」という形で表現します。自ら考え、それを主張する表現力やプレゼンテーション能力を醸成します。
また、6年一貫教育の中で、前期課程の生徒は、後期課程の生徒の発表を直接見たり聞いたりすることで、自らの言動への模範や近い将来の目標となります。一方、後期課程の生徒は、前期課程の生徒に対し、常に思いやりとプライドをもって接することにより、社会的リーダーとしての資質を向上させます。さらに、学校行事や生徒会活動などの特別活動や部活動を通じて、個人のみならず集団によって大きな力を創出することを学び、社会的リーダーとしての力量を形成します。こうして自分の利益だけを考えるのではなく、他者に対して思いやりの心をもった真のリーダーとなる生徒の育成を目指しているのです。また、ICT機器を活用した「反転授業」を導入し、主体的・対話的で深い学びを実践して、新たな大学入試制度にも十分準拠している学習内容となっています。令和3年度からは、順次電子教科書等を活用した授業にも取り組んでいきます。教科指導は日頃の授業に加え、月曜補習をはじめとした正規教員による放課後学習、更には4年生全員が7月の3日間、5年生全員が12月の3日間、本気の学習活動として勉強合宿を行い、高い水準の学力の定着を図っています。
さらに、4人のネイティブスピーカーと行う英語の授業をはじめとして校内留学やグローバル遠足、海外修学旅行、海外ボランティア研修、EU加盟国の大使の来校、年会8回に及ぶ海外高校生との校内での交流、そして今年度からはアラブ首長国連邦との高校生交流を開始するなど、実際に使える英語の習得を目指す取組が豊富に用意されています(令和3年度においては、双方の渡航が困難だったためオンライン国際交流を13回実施しました)。
生徒達は、勉強との両立を常に意識しながら部活動に対しても一生懸命に取り組んでいます。前期生と後期生が交流しつつ、運動部も文化部も発達段階に応じた活動を限られた時間の中で精一杯行っています。様々な個性が生かされ、年齢差があるなかチームメイトとして相手を尊重し適切な人間関係を構築し、一つの目標に向かっていきます。部活動を最後まで頑張っていた生徒は、本校の難関国立大学合格者の多くを占めているのです。
こうして本校の生徒は、グローバル教育と日本の伝統・文化教育を軸に、科学的・文化的体験を多く取り込みデジタル機器を駆使して行う授業や特別活動・部活動等を通して骨太な人間として成長し、高い進路目標を実現していきます。まさに、Society5.0の社会を生きる上で必要十分な能力を身に付けることができるのです。
本校に興味関心をお持ちの皆様には、直接、教育活動・生徒の姿を御覧いただくのが一番なのですが、新型コロナウイルス感染防止対策により、大勢の方に思うように学校に来ていただくことができません。このホームページ、そして様々な角度から学校を紹介するYouTube等を通じて本校の特色の一端を御覧いただければ幸いです。
14年目の三鷹中等教育学校、教職員一同、一枚岩となって、より一層充実した教育活動を企画実施して参ります。よろしくお願いいたします。