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2024/01/12 校長屋敷
校長屋敷(令和6年1月12日更新)
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Vol19
vendredi 12 janvier 2024
2024年 令和6年が始まりました。1日に発生した能登半島地震におきまして、罹災され無念にも亡くなられた多くの方々に深く哀悼の意をささげます。またご遺族の方々、関係の方々へ心よりお悔やみ申し上げます。
わたくしたちは、防ぎようのない天災の恐ろしさを改めて認識するとともに、天災が発生する前にできること、しておかなければならないこと、発生後にできることをしっかり考え実践していかなければならないことを肝に銘じておきたいと思います。
ルワンダ解放式典
カンザスからの留学生
インドネシアの高校生との陶芸交流
サン マロからの修学旅行生
ホーチミンへの研修旅行
モンパルナスへの多文化共生の旅
ホームステイで迎えたパリからの高校生たち東京体験スクール
そして年末恒例となった日本橋での「いけばなインターナショナルフェア」参加
◆今年度も1年を通じて、体育祭・文化祭・修学旅行等の学校行事に加え、様々な国際交流イベントを実施してきました。特定の選択科目受講生が中心となるイベント、希望者が積極的に参加するイベント、各所属を超えて多くの生徒が関わる全校的なイベントなど、イベントごとに活躍する生徒の違う様々な取組をしてまいりました。国や社会制度、人種の違いを超えての同年代の交流は、将来に有益な知見獲得に繋がると信じています。この交流活動も本校ならではの「宝のカギが見つかる場所」としての一つの場所であることを願っています。
*この一年を通じての様々な国際交流活動につきましては本校世田谷総合YouTubeチャンネルや、ツイッター、HP等での広報を通じてご覧いただけます。
◆12月の終業式で、AIとの付き合い方について話をしました。4月のSNSの話からはだいぶ間が開きましたが、我々が向き合う新しい「仮想社会」は着実に進化し続けています。様々な批判にさらされながらも、一般社会において対話型の人工知能は、私たちの生活をより便利に快適にそして効率よく進行してくれる可能性を私たちの社会生活の随所に示し始めています。この事実とは正面から向き合わざるを得ない状況だと考えます。
私は語学の教員ですので、自らの語学力(語学力というほどの「りょく」を持ち合わせてはいませんが)を維持したいというささやかな意欲と同時に、翻訳技術や新しく効果的な学びの手法については若いころから大変に関心があります。
ネット上でいくつかの無料翻訳ソフトを使うことができるのは周知のとおりですが、その中でも、翻訳に特化しているわけではない、対話型のAIアプリの進化と使い勝手の良さには目を見張るものがあります。
このAIとの対話の精度を高めることで、求める回答の精度をどんどん高められるということを最近経験しています。日本国内でも様々な外国語の辞書が販売され、その中でも評判の良いものは版を重ねて改訂されてきましたが、もうそのペースでは収録しきれないほどに、新しい言葉が市民権を得て日常会話に登場してきます。「オフライン権利」「都市の共同菜園」など、日本語で見れば想像がつく言葉も、外国語で目にしたとき、瞬時には理解できないことも多く、また当然辞書にも載っていないことがほとんどです。一つ一つの単語の意味も分かるけれど、「都会・集約・菜園」という3つの単語をその言語の構成上の仕組みに従って組み合わせるとノンネイティブにとっては案外わかりにくい語句になるということです。
こんなときにAIにとりあえず翻訳を求めます。そして、さらに詳しく翻訳された後についての説明を求めます。この対話を繰り返していくと、おそらくAIはキーボードを打ち込んで質問してくる人間をはるかに上回るスピードでその思考回路を予測し、最適な回答を
提供しようとしているものと思われます。心を読まれているようでだんだん恐ろしい気持ちにもなりますが、質問に対する回答に「ありがとう」と返事をするか、何も言わずに次の質問に進むかで、もしかしたらAIからの回答精度(誠意?)が変わるのかな?などと思うと、複雑な気持ちになります。それは限りなく人間同士の対話に近いものに思えるからです。
人間には絶対にコンピューターにできないことがある、のは間違いありませんが、コンピューターにできることはやらせたほうがいい、のか、あるいは、コンピューターにやらせることで思考できないダメな人間になってしまうからそれはよくない、のか、皆さんはどう考えますか?
いずれにせよ私たちの日常生活にもう深く入り込んでいるこの新しい世界観とでも呼ぶべきAIたちとどう付き合っていくのか?ここを避けて通れないのはほぼすべての人にとって共通の課題です。
しかしながら敢えてここで:画面越しのオンライン国際交流よりも、実際に出会って片言の言葉を駆使して互いにわかりあえることの充実感は、なにものにも勝ることを今年の一連のすべての交流イベントで実感してきました。受験生の皆さん、「リアル」も大切にしているセタソもぜひご検討ください。 校長屋敷vol19 佐藤のぶ
Vol18
lundi 24 avril 2023
始業式・入学式・ルワンダ追悼式典・生け花インターナショナル
◆前号17号からだいぶ間が空きました。「日差しは伸びてきたものの、冬の寒さは佳境に…」と書いた前号の頃から時は流れて、今は新緑の美しい春最中。時折は初夏の陽気を思わせる日々になってきました。日本ならではの季節感豊かな新年度の初め、皆様におかれましてもご体調に留意され、新たな気持ちで愉しく有意義な日々をお過ごしいただければ幸甚です。校長屋敷3年目に入りました。本年度も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、「ものづくりをベースにした国際交流」「宝のカギが見つかる場所---セタソ」を軸に今年度も様々なイベントを展開していきます。
令和5年度実施予定の大きなイベントして、海外研修旅行を計画中です。3月中旬、ベトナム社会主義共和国のホーチミン市(旧サイゴン)を訪ねました。実際の研修旅行を想定して、実地踏査をしてきました。その時の模様を「ホーチミンへGO!」という動画レポートにまとめましたのでご覧いただければ幸いです。文末のQRコードから動画サイトへ入ることができます。経済発展著しいベトナムの今と、逞しく生きるアジアの人々の活力に触れることのできるベトナムの地は、高校生年代の感性に訴える「何か」満載の地だと感じました。ぜひ、今年度第1回目の研修旅行を実施したい意向です。
4月6日は進級した2,3年生の始業式でした。冒頭、私からは、あらためて、SNSとの付き合い方について話をさせていただきました。リアルの世界と仮想の世界、二つの世界で生きていかなければいけない時代だということ。仮想の世界では、自らの発信に正確さ、わかりやすさ、ふさわしさ、を求めていこう、仮想世界の中での自らのあるべき姿をしっかり学んでいこう、といういつもよりは少し長めの話になりました。
4月7日、16期生入学式では、高校生活の中で、学ぶこと・愉しむこと・耐えること・分かち合うことの大切さについて話しました。新入生の礼儀正しさが特に印象に残る入学式でした。
入学式の午後、渋谷区にある国連大学に行き、第29回ルワンダ・ジェノサイド追悼式典kwibuka29に参列しました。式典の中で、本校の代表生徒2名が、開式後のpledge to remember (宣誓文)を英語で読みました。式典の後半 本校ダンス部生徒が「翼をください」「花は咲く」を合唱し、最後のアーネスト ルワムキョ大使のスピーチの後、さらにGo light your worldを英語で合唱しました。
翌週4月16日、日曜日には池袋の東京芸術劇場において、いけばなインターナショナル東京支部 花展での支部長様による生け花デモンストレーショのサポートを本校の華道部生徒2名が行いました。
昨年にも増して、多くの交流イベントを校内で企画し、また外部のイベントにも参加しながら、沢山の生徒が参加・体験できる機会を作っていきたいと考えております。
コロナ禍が終焉したわけではありませんが、この3年間の渦中で学んだことを生かし、新たな学びの在り方を世田谷総合のスタイルに合わせて進めていきたい所存です。
引き続きましてこの校長屋敷もお目通しいただければ幸いです。
校長屋敷vol18 佐藤のぶ
Vol17
lundi 16 janvier 2023
新年あけましておめでとうございます。
◆本年度も何卒よろしくお願い申し上げます。日差しは伸びてきたものの、冬の寒さは佳境に入っています。皆様におかれましては特に体調に気を付け、有意義な日々をお過ごしいただければと存じます。
まずは、一般受験で進路を切り開くべく日々奮闘している3年生が、最善を尽くし穏やかな春を迎えられることを心から願っています。全教職員で応援していきます。
先回ここに書かせていただきましたQATAR2022も、日本のこれからのサッカーにとって明確な課題を示しながら終了しました。私も決勝トーナメントを見られる限り見ておりましたが、本当に素晴らしい試合ばかりでした。それと同時並行で、などと言っては大変失礼ですが、わたくしの所属する各地区シニアリーグでも着々と試合が消化されましたが、私自身におきましては不注意と不摂生故、体調を整えることができずにこのシーズン、1試合も出場することなく新年を迎えてしまったという反省しきりの日々であります。日本のシニアにおいてもサッカーを楽しむ裾野は急拡大中です。自分の居場所があるうちに一日も早くコンディションを整え復帰したいです。
さて、本校では12月以降も様々な国際交流活動を行ってきました。昨年に引き続き、生け花インターナショナルフェア2022に今年も参加させていただきました。まもなく本校Youtubeでその模様をご報告させていただきます。その後アーネスト・ルワムキョ駐日ルワンダ大使が本校を訪問してくださり、各種部活動に参加している生徒を中心に様々な交流活動をさせていただきました。年明けは、短い期間ではありましたが、米国ミシガン州より留学生を受け入れ、先週金曜日まで本校の日常の学校生活を体験していただきました。2月にも、タイとインドからそれぞれ留学生の受け入れを行います。
一昨日の深夜には東京と14時間の時差があるカナダオンタリオ州トロント市のJCCC( The Japanese Canadian Cultural Centre 日系文化会館)のExecutive DirectorであるJames Heron 氏とズームミーティングを行いました。私が前任校在籍時の2019年の12月に現地を訪れ、カナダ研修旅行の様々なプログラムを作ってまいりましたがその後コロナ禍となり3年にわたり中断していたプロジェクトがこの3月に復活します。現在実地踏査のため前任校のスタッフが現地を訪れていますが、今回はそこに交渉役と通訳を兼ねて加わりました。まるで一緒に館内にいるかのように、音声動画共とてもクリヤーな状態で参加できました。こういう参加形態は3年前には全く考えられなかったことです。3月末の研修旅行実施の際には、この環境を生かし、関心のある本校の生徒にもぜひオンライン参加をして欲しいと思っています。
昨日日曜日は、第14回全国高等学校ダンスドリル冬季大会(全国大会)が、武蔵野の森総合スポーツプラザで開催されました。本校ダンス部は、HIPHOP男女混成部門large編成の部で見事全国第2位を獲得しました。ますます躍進するダンス部です。本当によく頑張りました。
これから本格的な高校入試のシーズンを迎えます。受験生の皆様におかれましては、最善の結果を目指し日々奮闘努力するとともに、穏やかな気持ちで試験に挑めるように心と体の調子を整えてください。4月にお会いできることを楽しみにしています。
←ミシガン州からの留学生と本校JETのROB 堂々全国第2位! ダンス部の晴れ姿!!!! ↓
校長屋敷vol17 佐藤のぶ
Vol16
lundi 5 décembre 2022
組織力・個人の力・運・相性 それにしてもだ・・・・
◆寒い季節が始まりました。今年もあとひと月を切りました。しかしながら、師走の忙しさや寒さも吹っ飛ばす、熱い戦いがここまで続くことになるとは正直全く想像できませんでした。
サッカーが好きな人もそうでもない人も、むしろ明確に好まない方もたくさんいられることを承知で、敢えて、「力を発揮すること」になるべく絞って、このQATAR2022の日本代表の戦いについて触れたいと思います。
日本代表は、何時からこんなに強くなったのか? ドイツに勝ったのは奇跡。コスタリカに負けたのは現実的な日本の立ち位置、悔しいけれど仕方がない。しかし、スペインに勝ったところで、これは・・・・と思い始めました。冷静に丁寧に同じ戦術でもう一度きっちり格上の相手と対峙できるのを観て、私見ではありますが、ドイツに勝ったことは決して奇跡ではないのだなと実感しました。
選手と監督との信頼関係、戦術理解、そしてとても強く感じるのは、「自分たちはやれる」という選手たちの意識の高さと自信です。戦術的に試合の中盤から後半で交代inする選手たちの多くはヨーロッパ、とくにイングランドやドイツリーグで活躍する選手たちです。フィジカルアタックのきつい、それでいて高い技術と運動量を要求されるという、まさにリーグそのものが、サッカーというスポーツの一つの理想形です。そういうリーグで逞しく根を張って頑張っている選手の一人が、自信と野心を強くもってフィールドで躍動し始めると、それは大きなエネルギーを生み出します。そのエネルギーを敏感に感じて浴びて力づけられた別の選手がまた強いエネルギーを発し返し、、、の繰り返しで「チームの強さ」というエネルギー量は瞬く間に増強されていく、とでも言うしかありません。それぞれ11人ずつでプレーしているはずなのに、その数を凌駕する「何か」が瞬間 瞬間で起こっているのだと思います。冒頭、それにしてもだ、と書いたのは、そんな感慨からです。いつこの「何か」の素地を得たのか?そしてそれをどうやって発揮するに至ったのか?
外の世界へ飛び出して行こうという度胸・好奇心・野心。何か特別な才能があってもなくても、こういう気持ちを少しでももって生きていくことに、人を爆発的に成長させる一つのカギはある、間違いなく。才能に恵まれた若いプロサッカー選手にとって、「外」は海外ですが、普通の高校生にとっても「外」はおなじように存在する。私はそう確信しています。
さて、今夜は大会ベスト8を賭けた一発勝負、クロアチア戦ですね。クロアチアにはモドリッチがいますね。1985年生まれだから、あの1991年から10年近く続いたユーゴスラビア内戦の戦時中に少年期を過ごしています。大スターとなった今も、積極的に世界の反戦イベントに参加し、メッセージを発信し続けています。戦争体験とサッカーのクオリティーに関連性を見つけることは難しいけれども、メンタルの厚みというか、やはり何かその強さと巧さの底に凄みを感じずにはいられません。モドリッチはチーム最年長ですが、他の選手たちの多くも同様に内戦を生き抜いてきました。今夜の試合にそんなバックグラウンドも重ねて観戦してみるのもいいかもしれません。
再び、見ごたえのある熱い試合になるといいですね。勝ち負けを超えた何かいい試合になりますように。
1978年6月某日都下T市W中学校の半泥沼化したグラウンド。 この時、地球の反対側ではアルゼンチン大会が行われていた。この6月ひと月の間、朝4時起きで、テレビの生中継を見てそのまま学校へ行ってました。休みの日は、試合か練習。毎日クタクタ朦朧の日々でした。日本がワールドカップに出場するなんて夢のまた夢の時代。日本がワールドカップに初出場するのはこの20年後。そして今日こんな日が来るとは驚。
Vol15
mercredi26octobre 2022
◆間もなく11月に入ります。台風のご機嫌をうかがいながら、二日間の翠風祭を乗り切ったのがもう1か月以上も前のことです。ここ数日は一気に寒さが増しました。いつまでも続く夏の蒸し暑さ→突然の寒波襲来でいきなりの冬移行(ほんとに短い一瞬の秋の季節)、という東京の定番となりつつある季節感です。この、冬になりきらず肌寒くも木々の緑が今だ鮮やかで柿の実色づく東京の秋は、とても貴重な気がします。儚いほどに短いだけにさりげなく大切に感じていたい季節感でもあります、まあ、忙しくてそんな余裕もないのが普通ですね.
さて、この短くも素敵な東京の秋、ニコタマの秋にぴったりの本校公開講座 陶芸教室が、大好評のうちに全日程を終え、今週末はいよいよフランス語公開講座の開催日となります。
フランス語といえば、2022今年のノーベル文学賞は、フランスの女流作家 アニー・エルノーさんが受賞されました。何年か前のこの公開講座でも取り上げたことがありますが、
20世紀の終わる1990年代の後半の頃、わたくしの好きなある女流作家が20世紀の100冊という雑誌(新聞)のリレー連載の中で一番に押していたのが彼女の作品でした。その作家の「押し」の切り口が大変説得力がありましたので、その後いくつかの作品を読みました。ノーベル文学賞は一つの作品を対象としていないということですが、彼女の作品群に確かにあると感じられた通奏低音にはとても惹かれました、個人的に。今回の公開講座では彼女の「表現すること」についてのインタビュー肉声も取り上げて参加者みんなで聞いていく予定です。
◆国際交流に関する小さなイベントもいくつか実施し、さらに実施に向けて進行中です。様々なイベントにさまざまな生徒が参加の手を挙げて、少しずつ異文化理解の気風を学校全体に広げていくスタイルで本校は進んでいきます。ホームページ等で活動の様子を見ていただければ幸甚です。
左から 翠風祭招待試合女子バスケットボール部 VS慶応女子高校と引き分ける!!!
招待試合のショータイム ヒーローshowを実施
12月イケフェス(生け花フェスティバルインターナショナル)今年も参加します。出品作品を準備中
校長屋敷vol15 佐藤のぶ
Vol14
jeudi15septembre 2022
◎2学期が始まって2週間経ちました。夏の間、予想を遥かに超えて隆盛を誇った電子技術棟前のゴーヤカーテンも、緑のカーテンから、からし色のカーテンへと変わりつつあります。このゴーヤカーテンの前で、ROB&NOB エピソード2を撮りました。8月の半ば過ぎの撮影でした。映像からは蝉の声がうるさいくらいで、活力ある夏を感じられます。現在編集中で、間もなくUPします。今回のボキャブラリーはかなり難度が高いです、最近日本語化してきている用語でもあります。動画を見た後、紙の辞書を引いて頑張って見つけてください。
◆今週末は文化祭です。公開の範囲については多くの議論を重ね決断しました。本校の決定につきましては、特に本校関係者の皆様に対しましては大変厳しい決断となりましたことをお詫び申し上げます。感染状況を鑑み、せつにご理解を賜りたく存じます。
11月の2日から沖縄修学旅行を敢行いたします。これについても、行先の変更や中止も含め、様々な議論を経ての決定となりました。
学校行事においては、リスクヘッジを上げて対応すべきもの、逆にリスクを冒しても実行すべきもの、など、それぞれのイベントの性質とその時の状況を勘案し、学校としてその時々で、生徒にとって最善と考えられる判断を心がけていきたい所存です。ご理解を賜れれば幸甚です。
◆9月は防災の月です。ご存じの通り、日本はこの四半世紀の間にも数多くの天災に見舞われてきました。防ぎようのない天災に際して、出来うる限りの備えをして人命を守り、被害を最小限にしていくことが、常に誰にとっても明らかな課題であります。しかし、全体として被害を最小限に抑えられたと語られることがあるとしても、個々人のレベルでの被災状況は常に千差万別、その明暗を分けるのも、ある意味、運命に委ねるしかないのが実状です。
この8月初旬に日本の精神科医療チームネットワークの基礎を築いた、中井久夫先生が逝去されました。私のような全くの門外漢でさえも、はっと目を見開かれるような先見の明と洞察に溢れた多くの著作と講演を残された方です。精神科医としてのみならず、人文系への造詣学識深く、フランスの大詩人、ポール・ヴァレリーの翻訳も手掛けられた、まさに、知の巨人、とでもいうべき方です。大災害時に多くを失いながら運よく生き残れた人々がその後辿る喪失感や絶望感を、どうケアしていくか、など、災害時にどう動くか、の後に起こる試練に冷静に着目した先生の発言や行動、著作などは、高等学校での防災教育にぜひ取り入れていきたいものです。9月1日には全校生徒に、その後の先生方の会議においてもこの話をさせていただきました。
◎話を前に戻します。ゴーヤカーテンの話です。活力溢れる強い生命力。苗を植えたのが6月4日。最初の収穫が7月22日。その後、この旺盛な繁茂力に応えるためにさらに屋上から網を吊りました。このどこまでも伸び広がっていこうとする、貪欲なまでに活力あふれたゴーヤのDNAには、まったくもってあやかりたいものです。写真を何枚か載せました。その力強さをご堪能ください。
校長屋敷VOL14 佐藤のぶ
Vol13
jeudi14juillet2022
◆Vol12からだいぶ間が空きました。この間、ものつくり棟のエキスパートである佐久間先生と一緒に、棟にある工作機械の整備を進めておりました。溶接の機材を整えたり、2ストロークエンジンの組み立て教材を実際に組み立てて稼働させたりしてました。コンピューターを駆使した、画面上で考え実行する新しい技術の習得は、現代の技術革新を生き抜くために不可欠であることは言うまでもありません。しかし、かつてのオートバイや、草刈り機、古くは自動車にも使われた、比較的安価で仕組みの単純なこのエンジンの構造をよく理解し、自らの手を油まみれにして、組み立て稼働させることの意味は、「テクノロジーの進歩」ということの意味を体感するために今でもとても意義深いものであることには変わりはないと考えます。どんな原理で動くのか?さらに効率よく動かすためにどんな工夫があるのか?というようなことに想いを馳せ検証しようとする態度は、物事を順序良く丁寧に考える力を養ってくれます。課題研究や文化祭のアトラクションで生徒たちに活用してもらうことができたら、それは総合学科で学べる守備範囲の広さとして一つの「強味」になるね、と、愉しい案を様々考えておりました。
6月の体育祭は激しい雷雨による中断を余儀なくされ、結局2週に渡り開催するという変則実施となりましたが、やり切れたことはとても良かったと考えています。
コロナ感染症の感染増加が再び始まっています。様々な形態で今後実施していく学校説明会、文化祭、そして修学旅行と、先を見据えた丁寧な学校運営を心掛けていきます。
この時期、昨年度に比べ、さらに多くの中学校様に声をかけていただき、学校説明会に伺わせていただいております。わたくし自身もすでに近隣の数校に伺い、本校の紹介をさせていただいております。その際、今年度、全面リニューアルした来年度入学者に向けた学校案内・昨年度1年間の国際交流活動SSICIをまとめたパンフレット・そして昨年から製作して公開してきた本校の様々な動画のQRコード集の3点を資料に、パワーポイントでのプレゼンテーションをさせていただいております。特に動画のQRコード集では、本校の教育活動や生徒の様子がよくわかるものがたくさんあります。こちらに貼っておきますので、お時間あるときぜひご覧いただきたく存じます。
今年度も成人都民向け学校公開講座を3本開催いたします。今週土曜日よりその先陣を切って「陶芸教室」が始まります。10月にはフランス語公開講座、さらに続いて英会話公開講座と続きます。後者の二つはこれから参加者募集を始めます。多くの方にご参加いただき、「ニコ玉 知の発信地」としてのセタソウを愉しんでいただければ幸甚です。
フランス語公開講座は10月29日(土)
校長屋敷vol 13 佐藤のぶ
Vol.12
mercredi18mai2022
◆GWウィークが終わりました。例年になく雨の多い5月になっています。ポストコロナの動きは加速し、様々な学校行事が少しづつ平常化しつつあるところです。とはいえ、依然として感染状況は予断を許しません。個別の健康管理については従来通り引き続き注意喚起していきます。
さて、私事ではありますが、この前の日曜日5月15日は、F市シニアリーグの試合に出場しました。朝6時50分、まるで高校生の部活並みのスケジュールで、都下C市の某サッカーグランドに集合して7時50分キックオフ。前後半で1時間の試合に参加しました。そのあと、リーグ戦(一応通年で行われているリーグ戦なんです)本部の運営当番をやった後、学校(世田谷総合)へ来て急ぎの仕事をしました。
この日は女子のバスケットボール部が3年生にとっては負ければ引退となる試合でしたので、まずは体育館へ応援に行きました。相手はM大学の附属で、かなりスキルのある選手もいましたが、本校のチームワークと技術が勝り、クォーターごとにジリジリと差を広げ勝ち上がることができました。
我々学校職員は、日頃から生徒の様々な活動を見る機会に恵まれます。その際、気が付いたり、改めて認識したりすることは本当にたくさんあります。気が付く、などという上から目線では到底語るべきではない、「生徒の姿から教えられる」ことも本当にたくさんあります。この日の試合がまさにそうでした。時間を少し前に戻すと、この日の朝、「まったく、何でこんな時間にシニアの試合設定があるわけさ?」と思いつつ、朝からケガなんかしませんようにと祈りつつ、でもどうせやるなら気持ちよく勝てますようにと願いつつ、今でもサッカーが大好きな、大昔の少年たちは時間厳守で集まります。試合が始まり相手がそれほどでもないと見るや否や、試合前に決めた、簡単な約束事(どう攻める、どう守る)が少しづつ緩んできます。無用なパス回しが始まり、ただ楽しむだけの不必要で執拗なボールキープ。こんなことを続けているうちに後半、一瞬の隙にボールを奪われ、ほとんど無人と化した自陣にカウンター攻撃を喰らい、1点取られました。その後の修正も効かないうちにゲームオーバーとなって負けました。みんな「?」という感じでベンチに戻って着替えを始めます。誰もが「負けたのは俺のせいじゃない」って顔です(もちろん僕もそう)。高校の部活のように、監督やコーチがいて「目を覚まして」くれることもなく、なんとなく悶々としながら解散します。誰もが、このままでは良くないよな、とは思うわけですが、シニアスポーツは楽しく怪我無くやることが初めにありきなのでまあいいか、と微妙なバランスを取りつつ納得するわけです。
時間を先に進めます。 生徒の試合を観ていてだんだん思い出してきます。点差が開いてきても決して手を抜かない、チームメイトとのアイコンタクトをしっかりして、互いに励まし合って。。。。。。。チームスポーツの楽しさはやっぱりこれだよな、と当たり前のことに気付かされます。「一生懸命」に「全員」で「全力」で、やりきるからこそ勝敗を超えて納得がいくことに。
実は、この日の夕方、もう一試合、都下M市リーグで朝とは別のチームのメンバーとしての試合がありました。もう生徒に素晴らしい試合を観せてもらった後で心のエネルギーがみなぎって、妙に素直な気持ち全開で挑みましたが、一日2試合は全く無理でした。体が心についていけていませんでした。
体も心も鍛えて来週は頑張ります。
校長屋敷vol 12 佐藤のぶ
女子バスケットボール部3年生の皆さん+名将 寺崎先生(顧問)
Vol.11
mercredi27avril2022
◆令和4年度、新年度が始まりました。新年度を迎えた学校の慌ただしさと、新しい風が吹きはじめた、という、良い意味での「ワサワサ」した感触は昔も今も変わりません。しかしながら、日本の学校の4月が、桜の開花と桜吹雪の季節の中で、毎年同じように過ぎていくことの有り難さを今年ほど実感した年はありませんでした。
大義名分や歴史的背景に基づく相克は別にして、これが21世紀に起こっていることなのか、と目を疑うような2月末に始まった紛争が終わりません。市井の人間に、紛争を終わらせる直接の手段や力は持ちえないとしても、紛争に巻き込まれた方々に対して間接的にでも何か力になれることはあると考えます。学校の中でも十分に検討していきたい所存です。3月26日に、トルコ共和国のイズミール市の高等学校の先生方7名と私を含めて本校の教員5名でズームでのミーティングをする機会を得ました。双方英語の先生方ばかりというわけではなく、誰かが最終的に英語にして相手に伝えあう、という形式で行いました。そのため、日本語、トルコ語、英語が双方で飛び交い、活発でリラックスしたミーティングとなりました。ちょうどトルコが仲介国となり、ロシアとウクライナの外相会談を実現しようとしていた時期でしたので、「双方を向きながら尽力するトルコの国としての姿勢は素晴らしいけれど、近隣の国々に対するトルコ共和国としての、国の立ち位置はとても難しいのでは?」と私が遠回しに質問すると、先方の美術の先生がこんなことをおっしゃっていました:確かに両方の国にいい顔をしていると思われてしまうかもしれないけれど、一番大切なことはとにかく一日も早く停戦してこれ以上被害者を出さないことです。そのために国が努力しているのだと思います。トルコは世界で一番多く難民を受け入れている国でもあります。そのことも私は誇りに思います。
双方の生徒同士がこんな話題で意見交換出来たら本当に素晴らしいし、得られるものは計り知れないな、と思いそのことを伝えました。今度は双方の生徒交流もしましょう、ということでミーティングを閉じました。是非実現したものです。この季節の両国の時差はわずか6時間です。実現に向けて *SSICIでの活動に組み込んでいく予定です。
ものつくりをベースにした異文化交流を、今年もセタソウの大きな特徴の一つとして積極的に打ち出していきます。昨年度の生け花インターナショナルフェスティバル参加で勢いを得て、先生方も陶芸をたしなみ、作品作りができるようになってきました。対面交流が可能になる日のためにみんなで腕を上げていきたいと思います。
本年令和4年度も職員一同どうぞよろしくお願い申し上げます。
校長屋敷vol 11 佐藤のぶ
*SSICI (SetaSo Internationl Cultural Immersion) 世田谷総合国際文化イマージョン。2021年4月から活動を開始した世田谷総合高校の異文化交流促進のためのプロジェクトチーム
Vol10
mardi1mars2022
◆2月21日、令和4年度 学力検査に基づく選抜 第1次募集が実施されました。世田谷総合では、我々校内関係者の事前予想をはるかに上回る志願者を迎えることができ大変嬉しく思っております。来年度は学級増により40人の定員増となる本校ですが、人数が増えた分だけ、ますます活気のある学校を目指していきたいです。
◆vol8でこちらに書かせていただきました、生け花インターナショナルフェア2021へ参加した模様をダイジェスト版でYoutube配信しております。下掲しましたQRコードからアクセスしていただきご覧いただけますと幸甚です。
さて、こちらのイベントに参加することで、普段はお目にかかることのできない様々な国の大使や大使夫人、書記官の方と直接お話しさせていただくことができました。コミュニケーションツールとしての外国語の有り難さや大切さを再認識できたイベントでした。英語や仏語のやり取りに加えて驚くほど日本語が堪能(こういう言い方は大変失礼に当たる場合もあるので注意しなければいけないのですが)な大使館職員の方もいらっしゃり、やはりそういう方は印象に残ります。相手の国の言葉を話す、ということはその国に対して最大限の敬意を払うことに繋がります。日本のことをとてもよくわかっていらっしゃるのだな、と我々が嬉しく思うように、我々も外国に行った際、その国の言葉を話せれば同様な印象を与えます。「一言の挨拶でも相手の言語で」というのは決して形式的な儀礼ではなく異文化理解の入り口にある大切なことと考えたいです。このイベントを通じて様々なご紹介をいただいております。トルコ共和国大使館からは高等学校で英語を教えていらっしゃる先生をご紹介いただき、さっそく オンラインで直接お話しさせていただきました。本校の先生方と向こうの先生方とのオンライン交流を今企画中です。その後は両国の生徒同士の交流に繋げていけるといいなと考えています。
◆外国語の話になりましたので、最後にもう一つ。私が高校生だった頃、「ベストヒットUSA」というテレビ番組がありました。ここで司会をされていたのが、小林克也さんでした。その後も音楽の世界、ドラマの世界など様々な分野で大活躍されている方です。ご存知の方も多いかと思います。当時は今とは大違いで、東京にいても洋楽と言えばLPレコードと横田空軍基地から放送されていたFENという番組くらいしか情報がなかった時代です。この番組が始まったことは私にはとても嬉しかったのですが、この番組が本当にいいなと思えたのは、アメリカのミュージシャンにインタビューする小林克也さんの「英語」でした。この人の英語、かっこいいし上手いな、って初めて番組を観た時から思ってました。こんなに英語のできる日本人の「大人」は衝撃的でした。その後、留学したわけでもなく、ラジオやテレビで一生懸命勉強しました、という記事をどこかで読み、さらに驚いたことも覚えています。最近、ある新聞のコラムで克也さんの「ベストヒットUSA」裏話のようなものを読む機会がありました。番組を担当されていた当時40歳で、ご自身の英語力にはそれなりの自信があったそうですが、西海岸出身のバンドメンバー同士の会話が聞き取れなかったり、仕事上様々、まずいな、と思うことがあったそうです。それで、もう一度勉強するしかない、と思い立ち、語彙を増やすために英字新聞を一面からくまなく最終面まで読んだりと、この時期、生涯で最も集中して英語の勉強に取り組まれたとのことでした。80歳になられた今も、勉強を続けていらっしゃるとのことです。
本当の意味で、coolな人は謙虚だし、謙虚な人はcoolだよな、と。彼の生きるスタンスに感動です、あらためて。
本当にかっこいい人というのは、いくつになってもかっこいい、わけです。
↑ 本校SSICIの2021年度の活動をまとめて冊子にしました。 生け花インターナショナルフェアのダイジェストは
https://www.youtube.com/watch?v=dNu0etm-FdE
校長屋敷vol 10 佐藤のぶ
Vol9
mercredi2jan2022
◆2022年の新年が明け、早1か月が過ぎました。寒さは相変わらず厳しくも、夕刻の冬の日差しは心なしか春の気配を漂わせるようになりましたVol8でお知らせした、ダンス部関東大会東京都第1位通過の後、1月16日の全国大会に進出し、HIPHOP部門男女混成Large編成の部、第3位に入賞しました。部員全員参加で一丸となって踊る迫力の演技で勝ち取った賞です。心から祝福したいと思います。
ワンチーム体験
◆この校長屋敷vol1にも書かせていただきましたが、私の中でスポーツと言えばサッカー、ということで、東京都内のいくつかのチームに所属し、世代カテゴリー別over40 over50 でこの15年くらいは活動してきました。それに加えてこの度、over60からのお誘いを受け加入しました。つい先日、東京都下M市の招待試合があり、年齢緩和枠で試合に出させていただきました。近隣6市の代表チームで短い時間ながら各チーム一日で5試合をこなすという凄まじくハードなスケジュールで開催されました。新しくチームに参加した選手が何人もいたので、チームの中では最年少?の私にボールを集めて展開する、というかなり無茶なプランが示され、みんな曖昧に笑いながらプランを承諾して最初のゲームが始まりました。私の知り合いは私をチームに誘ってくれた一人だけで、後は年齢は高いものの、元国体選手や、大学体育会で活躍した選手など、俗にいう「足元のいいヒト」揃いでしたが、皆プライドも技術もあるから、新参者の私に中々ボールを入れてはくれません。互いに知っている選手同士での効率の悪球回しが中心になり、私がゲームメーカーのポジションにいてもこれでは役割が果たせないという状況が続きます。その状況を打開するために自ら相手のボールを奪いに行ってそれを味方に繋いで戻して、という中で自分の技術やプレースタイル、そして考え方をアピールしていきます。自分というものを積極的に知らせていくために必要なことですが、運動量も上がり、うまくいかないことの繰り返しから始まるので、未知の人たちに混ざって試合をするときの一番苦しい時間帯です。
最初のハーフが0-0終わって、最初はみな、結構つっけんどんな調子で、動きが連動しない理由などを勝手にポツポツ話し出します。でも次のハーフは話し合ったことを少しずつ生かして互いにプレーの中で味方に応えていきます。それが互いに分かるのがスポーツのいいところです。アイコンタクトで意図が伝わり合う瞬間がいくつか積み重なって、信頼関係が生まれます。2つ目のハーフが終わった時には、「昔一緒にやってた懐かしいチームメイトが戻ってきた」という感じで互いを受け入れあっているようなチーム内の変化を感じます。そうすると今度は、より具体的な約束事を話し合うことになります。別の試合がいくつか間に挟まり、かなり時間の空いた後の3つ目のハーフ。今度はどんどんボールが私に入ります。自分が信頼されている安心感と余裕ができて、本来の自分の悪いクセが遠慮なく出てきて球離れが悪くなったりします。圧倒的なボール支配率にもかかわらず点が取れません。このハーフの後、ズバリ、前線のプレーヤーたちから私に対して早めの球離れを要求されます。私も、ボールが回りだしたのはいいことだけど、このままでは点が取れない。次はもう少し高い位置でボールを受けたい、と提案するとその方がシュートチャンスが増えるかも、ということで了解されポジションを修正します。4つ目のハーフ、この修正が見事にはまり、完全に相手を崩して3-0で終えることができました。こうなってくると、最初のハーフの後の、互いに相手をけん制するような、しらっとした雰囲気はみじんもなくなりした。互いに試合の得点シーンでの良かった動きを思い出して話題にしながら、次も勝とう、という雰囲気が自然に高まります。5つ目のハーフは決勝戦となり、over60では最も選手層の厚いと言われるH市チームとの対戦でしたが引き分けに持ち込み、PK戦にも勝利して、なんと嘘みたいな話ですが優勝してしまいました。朝できたチームが夕方ワンチームに成長するというプロセスを全身の筋肉痛や疲労と闘いながら新しいチームメイトたちと共有できた素晴らしい一日でした。まさにワンチーム、ワンチームというのは、一つの社会であり、人間関係の縮図です。本当にそれを実感しました。
でもね、こんな素敵なことは長いことサッカーをしてますが、めったに起こりません。数年に一度あればいい方。
普段は、「お前のせいで負けた、腹立つわ」「お前に言われたくない」「もう、いい加減にやめろよ、みんな下手だから負けたんだろ」というレベルで終わるのが常の、わたくしの草サッカーレベルであります。
生涯スポーツの時代です。仕事に支障がでないように今年も頑張ります。
校長屋敷vol 9 佐藤のぶ
Vol8
lundi20déc2021
◆Vol7を書かせていただいたのは、10月の初め、まだ夏の名残が、緑豊かな校地に十分感じられる頃でした。今はもう、冬真っただ中となりました。2021年もあと10日ほどで幕を閉じます。セタソウの秋を全力で駆け抜けてここまで来たな、という印象です。
さて、vol7で告知させていただきました11月の公開講座3本とも、大好評のうちに無事終了いたしました。さらにダンス部が関東大会を東京都第1位で抜け出し1月の全国大会に出場します。12月は、各界の様々な方々よりご推薦をいただき、設立以来50年以上の歴史を誇る、生け花インターナショナルのイベントに、在京21大使館の大使や大使夫人も参加する中、芸術系と工業系の融合した「ものつくり」を推進する高等学校ベンダーとしてブースを持たせていただき参加させていただきました。日本橋のロイヤルパークホテルが会場となり、学校を代表して3名の生徒も参加しました。もちろん、日本の高等学校がこのイベントに参加するのは史上初のことです。得難い経験となりました。
学校では毎日何かが起こります。計画して準備を進めてきたことも含めて、何がどんな形で起こるのか予測がつかないことも多々あります。「予測を超えて」、「予想外に」、良いことばかりが起こればよいのですが、なかなかそうはいきません。生け花インターナショナルへ参加できたことは、良い意味での、「予想外」でした。大きな事故や被災がなかったことも学校としてとても有り難いことでした。当然、これは「予想外」ではなく、「想定内」としなければならないところではありますが。
年が明けると1年間の総決算としての3学期です。同時に令和4年度ゼロ学期という位置付けで、様々な準備が始まっていきます。世田谷総合が、「セタソ」としての個性の輪郭をますます明瞭にして、より多くの方々に認知していただけるよう学校を上げて取り組んでいく所存です。今後ともご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
☆11月20日 公開講座「伝えるための英会話」
☆伝えるための英会話講師(英語ネイティブスピーカー3名)と本校ダンス部生徒との交流会
→ 流れないソーメンを食べながら。。。。。。7月感染症対策のため中止したフィリピンコミュニティーの方たちとの「超ロング流しそうめん」交流の代替イベントとして。11月20日
☆ダンス部11月27日 関東大会1位通過 ㊗1月全国大会出場へ
☆11月27日 フランス語公開講座 「フランス語超入門」
本校では初めての開講でしたが、かなりできる高い方々にお集まりいただき、充実した講座となりました。本校1学年の保護者の方(お母さま)にもご参加いただきました。大変に有難うございました。
☆12月14日 日本橋ロイヤルパークホテルでの「生け花インターナショナルフェア2021」ベンダーとして参加
インドネシア、クウェート、アンゴラ、ボツアナ、タンザニア、コートジボワール、チュニジア、トルコ、ギリシャ、ペルーの各国大使夫人やそのほか各国の大使館職員の方々と直接お話をさせていただく機会を得ました。ボツアナ大使は大変気さくな方で、本校の活動に大変興味を示されたこともあり、楽しくお話をさせていただくことができました。世田谷総合のベンダーブースに直接お越しいただいたり、こちらから各大使館ブースへ伺ったりする中で本校のPRと各国の高等学校とのオンライン交流を直接お願いすることができました。
校長屋敷vol 8 佐藤のぶ