ニュース
2025/04/25 教育活動
1学年「グローバル市民デー」を開催しました
4月25日(金)、本校1年生を対象に「グローバル市民デー」を開催しました。
本校はユネスコスクールとして、ユネスコ憲章に掲げられた理念を実現すべく、持続可能な社会づくりに向けた学びを大切にしています。この日は、前半と後半の二部構成でプログラムが行われました。
前半は、「ユネスコ教育勧告カード型教材」を活用したワークショップを各クラスで実施。1年生のユネスコ委員がファシリテーターを務め、企画やプログラム設計から当日の運営までを担いました。準備にあたっては、先輩である2・3年生のユネスコ委員から助言を受けながら、問いの立て方やワークシートの工夫、当日の進行方法に至るまで、自分たちの言葉と力で丁寧につくり上げてきました。
ワークショップでは、アイスブレイクを通して多様性の楽しさを体感したのち、「ユネスコが目指す平和や人権について知る」「ユネスコの理念を自分ごととして考える」といったテーマをもとに、活発な対話が行われました。特に、「グローバル市民とはどのような存在か」という問いに向き合い、「自分はこれからどのように行動していくか」を考える時間は、生徒たちにとって深い学びの契機となりました。世界の課題を“遠いもの”ではなく“自分のこと”として捉え直し、行動のきっかけをつかむような時間となったことは、このワークショップが生徒主導で行われたからこそ得られた成果です。
後半には、医師でありNPO法人「地球のステージ」代表の桑山紀彦氏をお迎えし、音楽と映像による特別講演が行われました。桑山氏はこれまで、紛争地域や自然災害の被災地で医療支援や心のケアを行ってこられました。実際の活動現場で撮影された映像とともに、人々の想いや生きる力を、優しい音楽と語りで生徒たちに届けてくださいました。
命の尊さ、他者と共に生きることの意味、そして「無関係な人など一人もいない」というメッセージは、生徒一人ひとりの胸に深く届きました。遠くの出来事を“自分には関係のないこと”としてではなく、「自分にできることとは何か」と問い直す、かけがえのない時間となりました。
多様な価値観にふれながら、他者とともに生きる姿勢を育てる学びをこれからも丁寧に積み重ね、生徒たちが“グローバル市民”として社会に貢献できる力を育んでまいります。