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2024/02/04 お知らせ
令和4年度・5年度 東京都教育委員会指定 体育健康教育推進校成果発表会を開催いたしました!!
都立小岩高等学校は、令和4年度・5年度の2年間、東京都教育委員会の体育健康教育推進校の指定を受けております。
体育健康教育推進校とは、学習指導要領及び都教育委員会の教育目標等に基づき、学校において、運動やスポーツとの多様な関わりを通して、健康で活力に満ちた生活をデザインする資質や能力を育成するため、効果的な体育健康教育を実践的に研究し、その効果を普及することをねらいとして、設置されているものです。
本校では、以下のことに取り組んできました。
(1) 一人1台端末を活用した課題解決に向けた授業改善及び個別最適な学びを保証する指導方法の開発
(2) 多様な運動機会の創出
(3) 健康的な生活習慣の定着を図る取組の開発
(4) 外部人材等と連携した指導方法の開発
(5) 教科横断的な視点や校種間の連携等を踏まえた指導方法の開発
(6) その他、課題に応じた研究・開発
その研究の成果を検証する「実証授業」と成果を発表する「成果発表会」を実施しました。その様子を写真と資料を中心に報告いたします。
1 「わかる」⇄「できる」の双方向の体験を実感させる持久走の実証授業について
(1)実証授業のねらい
①Forms 記入を通じて、自らができていることについて「できた」の体験を実感する。また、自らの課題を 発見し、 自分の言葉で 書かせることで「わかる」ということを意識する。さらに「わかる」 「できる」の PDCA サイクルを 習得 し、合理的な解決に向けて運動の取り組み方を工夫することができるようにする。 【思考 力、 判断 力、 表現力 等 】
②持久走の授業 において前時の授業でうまくできた ことや課題 について Forms で 確認し、 自主的に取り組もうとすることができるようにする。 【学びに向かう力、人間性等】
【詳細の授業案】実証授業案 (620.5KB)
授業のはじめに、前時の持久走の授業での課題や次回の授業で気を付けるべきことの記入を確認して、周囲に宣言します。
持久走の前の準備運動
実証授業には、東京都教育委員会や他校、本校の先生方に多数参観していただきました。
自らの持久走の課題を意識しながら、時間走で、より長く、より速く、走ることに取り組みます。
「目線を遠く、しっかり腕を振って、リズムよく走る」を意識して走っている様子
タイマーを見てから、自ら、ペースアップをする様子
時間走終了後に、指定されたQRコードを読み取り、Formsに本時の自らの取組状況の記入の準備をします。
本時の時間走でうまくできたこと、次の持久走で意識して取り組むべきことを自分の言葉で記入する様子。
うまくできたことを自分の言葉で記入することで「できた」の体験を実感させます。また、新たな課題を記入することで「わかる」を意識させています。
Forms 記入を通じて、自らができていることについて「できた」の体験を実感できたか?また、自らの課題を 発見し、 自分の言葉で 書いたことで「わかる」ということを意識できたかを確認しています。また、今日の授業の課題を「マラソン大会」での自らの記録向上に繋げること。さらに「わかる」 「できる」の PDCA サイクルを部活動や普段の日常生活でも、合理的な解決に向けて、自らの運動の取り組み方を工夫することが大切であることを話して、授業のまとめとしました。
2 成果発表会について
本校の生徒の実態を説明した上で、「わかる」⇄「できる」を目指した授業とICTの活用により、できた喜びを体感できる生徒が増大することを目指す授業として体育健康教育推進校の2年間の取組を始めたことについて、説明を始めました。
バドミントン ICTを活用した取組 ペアの動きを交代で録画します。うまくできていることとできていないことを動画を見て確認します。
1年目の取組 サーブの教えあい
サーブの苦手生徒にバドミントン部の生徒が身体の動かし方を「こんな感じ」と具体的に説明しようとしました。
教わる生徒が「ラケットを持つ手の肘をたたんで、シャトルが面の真ん中で当たるか確認してから打つ感じかな」と言葉で確認がありました。
感覚的にできてしまっていた生徒も言葉で説明されて、「できる」⇒「わかる」を体感しました。
サーブが苦手な生徒は「わかる」⇒「できる」になりました。
1年目の課題は、ICTの録画場面を増やすと生徒の運動場面が減るということでした。ICT活用とスキルアップのグループを指定にする等の工夫をして
運動量を減らさずICT活用を模索することが、2年目の課題となりました。
1年目の取組の詳細➡04 【小岩】0202体育健康教育推進校報告書1年目 (884.1KB)
2年目 アルティメットでの授業で動画を視聴してから、チェック項目について、確認する様子
2年目はアルティメットの基本的な投げ方である「バックハンドスロー」「サイドスロー」の習得に焦点を当て、模範となる動画を拡大提示してから練習を開始するようにしました。
「バックハンドスロー」「サイドスロー」の動作やディスクの軌道がわかる画角に着目させて、ICTを活用し、互いに動作や軌道の撮影をしました。さらに、ディスクの投げ方に関して5つのチェック項目を設定し、そのチェック項目や模範となる動画を参考に正確なスローができているかを確認しながら生徒同士で改善点を具体的に指摘し合いながら技能の習得を目指す姿が多く見られました。
2年目の取組の詳細➡05【小岩】02-1_【様式1】(2年目)体育健康教育推進校報告書_ (1.9MB)
Forms の記入を通じて、自らができていることについて「できた」の実感を経験させる。また、自らの課題を自分の言葉で書かせることで「わかる」ということを意識させる。「わかる」⇄「できる」のPDCA サイクルの習得にむけて、持久走の授業を通じて継続的な指導をしています。
この2年間の体育健康教育推進校としての取組を小岩高校の全ての教育活動に波及させ、さまざまな教科や特別活動において、生徒の個別最適な学びを追求していきたいと思っております。