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2023/03/19 行事・学校生活

令和4年度 オリンピック・パラリンピック教育推進講演会を開催しました!!

令和5年3月15日(水)に、冬季ソチオリンピック「ボブスレー」日本代表選手の東京都立田園調布高等学校 宮﨑 久主任教諭を講師として、お招きして、令和4年度 オリンピック・パラリンピック教育推進講演会を開催しました。(1)オリンピアンの講話から、自分への可能性やチャレンジ精神を学ぶ。(2)オリンピアンの講話から、「夢」や「感謝」、「人間力」という言葉をどう受け止め、自ら今後、どのように生きていこうと考えるきっかけとすることを目的として実施しました。

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講演会という堅苦しい感じではなく、「おっちゃんの話を聞いてくれ!」という楽な気持ちで聞いてくださいと講演が始まりました。

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まず、陸上競技でオリンピック出場を目指していた頃のパリの世界選手権の時のテレビ映像の「マッスル宮﨑」の選手紹介の様子

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中央を走るの宮﨑選手が遅れ始めた状況を笑顔で話す宮﨑先生

世界選手権の映像を見せながら、陸上競技の選手として、オリンピックの出場を目指し、2000年のシドニーオリンピック、2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックの短距離走や4×100Ⅿリレーの選手での出場を目指していたことや北京オリンピックの4×100Ⅿリレーで日本が銀メダルを取った末續選手とは東海大学の同級生で親友で、お互いのスランプや挫折した時に、互いに励ましあい、今も交流があることなどの話を紹介してくれました。

続いて、自らの赤ちゃんの時の写真を見せ、生まれてから、小学校の頃から走ることが好きで速く走ることで「モテル」と思い、中学校から陸上競技に本気で取り組み始めたこと。中学校2年生の時に100M走で10秒28を出し、その更新を目指したのに、それが人生の自己ベストタイムとなっていること。高校は親元を離れ、福岡県立八女工業高校の陸上競技部の監督の家に下宿して、「継続は力なり」の陸上競技部の旗の言葉を信じて練習に明け暮れ、インターハイ出場を果たしたこと。しかし、高校3年生の時に、肉離れの故障をして、全く走ることができなくなり、プチ不登校するほどの挫折感に悩み、高校3年生の記憶がほとんどないことなど、ありなままの話をしてくださいました。

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東海大学に進学して、インターカレッジ選手権でよい記録を出し世界選手権の日本代表となり、オリンピック代表も間違いないと思っていたけれど、世界選手権で、世界との違いを感じ、ランニングフォーム改造をしたことで、逆にタイムが落ちていってしまったこと。試行錯誤の努力の日々と努力を続けていたけれど、結局、陸上競技でのオリンピック出場を果たすことができなかったことを話されました。

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ボブスレーに誘われたことは、高校時代の陸上競技部の「継続は力なり」の旗を見て、それを真面目にやり続けた結果です。努力していることを見ていてくれる人は必ず見ている。だから、「継続は力なり」は本当に大切なことですと生徒たちに熱く語りかけました。また、ボブスレーにチャレンジすることに無職である自分が躊躇していた時、「せっかくのチャンスなんだから、思い切りチャレンジしなさい!!」と強く背中を押してくれたのが「妻でした」と話しました。

そして日本そして世界のボブスレー場での練習や大会で、チームの仲間とのコンビネーション等の工夫や練習を積み重ねた結果、見事ソチオリンピックのボブスレー選手になるまでの過程についてスライドでの説明がありました。

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ソチオリンピックに出場した時の説明の様子 ★実際のユニフォームとスパイクも持ってきていただきました!

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チームの仲間と呼吸を合わせ、持っている力の全てを出し切ります

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ボブスレーのスピードは130~140Km。あらゆる角度から身体にGがかかります。周りの風景は全くみえません。

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ソチオリンピックの閉会セレモニーに様子

小さい頃から陸上競技を始め、「継続は力なり」を信じ、ソチオリンピックに出場できたこと。閉会セレモニーで日本選手団の橋本聖子さん、羽生結弦さん、浅田真央さん、村上加奈子さん、高橋大輔さんらと記念写真を撮れたことは「継続は力なり」を信じて頑張り続けた自分へのご褒美だったかなと話しました。

 

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そして、自分はオリンピック出場という「夢」をもち、それに向けての目標をいつも自分の目にする場所に書いて、それを確認して、あきらめずに努力を続けました。皆さんも夢をもち、目標を必ず自分の目にする場所に貼って、頑張り続けてください。継続は力なりです。  

 

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自分が競技を続けてこれたのは、両親、そして妻、家族、周囲の人々のおかげです。常に感謝の気持ちをもち、ありがとうを伝えました。

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人間力とは、どれだけ周囲の人にかわいがってもらえるかということです。気持ちの良い挨拶。ありがとうをしっかりいえること。そして、失敗した時はすみませんでしたと素直に謝ること。こういった人として当たり前のことをしっかりやることが人間力を高め、周囲の人にかわいがっていただけることにつながります。

そして、最後に部活動をする生徒の皆さんに本当に大切なこと。それは十分な睡眠をとることです。私も高校時代、遊びが優先になり、十分な睡眠をとらなかったことにより、肉離れを起こし、その後の選手生命にも大きな影響がでました。だから、本当に十分な睡眠をとってくださいと講演会を閉めました。

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最後に生徒会長の渡さんから、生徒代表挨拶がありました。自分も卓球部で全国大会出場という夢をもっています。目標をしっかり書いて練習しようと思いました。また、卓球の練習ができることに感謝の気持ちを持つことが大切だと思いました。また、挨拶をしっかりすること。家族やみんなにありがとうをしっかり伝え、感謝の気持ちを伝え、人間力を高めようと思いました。本日、とても貴重なお話をありがとうございましたとお礼の言葉を伝えました。

 

講演会の後に各クラスで講演について、感じたことや考えたことをワークシートにまとめました。その一部をご紹介します。

 

(1)結果を出すのには継続が大事だと改めて感じられました。中学の頃から親の元を離れて福岡に1人で行く勇気がすごいなと思いました。大事な時期にけがをして,自分では考えられないほど苦しいと思うのにオリンピックという夢を諦めないのがかっこいいと思いました。

(2)「夢を諦めない」「人間力」「感謝」を大切にして生きていきたいと思いました。自分もスポーツをしているので,よく寝て怪我をしないように頑張ろうと思います。

 

(1)継続は力のなることを実際の経験を聞いて自信になった。自分は弓道部で頑張っているので,これからも継続していけるように諦めずに頑張りたい。

(2)しっかりと目標をもって周りの人への感謝の気持ちを忘れず,強く生きていこうと思った。弓道で全国大会に行きたい。

 

(1)夢や目標を持ち,それを諦めないことの大切さを学んだ。実際にその夢がかなわなかったとしても,それまでの経験に意味があるのだろうと思った。

夢を叶えるためには,人にあいさつをすることや,ありがとう,ごめんなさいを言うなど,当たり前のことが当たり前にできる人間性が必要だと気付いた。

(2)まずは小さくてもいいから,目標を1つ決めようと思った。その目標を叶えるために,これからも挨拶や礼儀などをしっかりとすることや,人への感謝の気持ちを忘れないように生きていこうと思った。

 

(1)目標をもって諦めずに,それを続けること。感謝を忘れずに,人として言うべき「ありがとう」や「ごめんなさい」,返事なども今よりも意識して言うようにする。

(2)高校に入ってからダンスを始めて,文化祭でのステージ,クリスマスライブでのステージ,そして今月の終わりには卒業ライブのステージも控えていて,回数を重ねるごとに自分の中でも,ダンスのフリの覚えが少し早くなったなとか,「ここ自信ある!」と感じるポイントが増えて成長を感じられているから,これからも継続して練習するようにする。