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【北高REPORT】1学年 国公立大学訪問に行ってきました
9月16日(水)
1学年の進路行事として「国公立大学訪問」が実施されました。
調布北高校の1年生はそろそろ来年の選択科目を決める時期です。
自分がこれから「文系」に進むのか「理系」に進むのか真剣に考えていかなければなりません。
文部科学省は、
2040年までに全国の高校普通科で文理横断型の教育を広げ、
将来的には文系・理系の区分がなくなることを目指すということを公式発表しました。
自分が「文系」なのか「理系」なのか、
このような概念は遠い将来はなくなってしまうのかもしれません。
文理横断だけでなく教科横断的学習やSTEAM教育など、
次々に新しい学びの形が取り入れられ、
単なる学力ではない総合力がこれからの子どもたちに求められています。
いずれにしても自分の将来について向き合うことは今の1年生にとって非常に重要なことです。
調布北高校は、
先輩たちが進学した東京外国語大学、電気通信大学、東京学芸大学、東京農工大学に囲まれたような立地環境にあり、
指定校推薦枠を保有している東京都立大学にも多くの調布北高生が進学して社会で活躍しています。
おほむらさき祭(体育部門・合唱部門・文化部門)が終わったこのタイミングで、
これらの各大学に訪問し、
大学の先生の模擬授業を体験したり、
調布北高校出身の現役の大学生と交流したり、
キャンパスの雰囲気を感じながら施設の見学をしたりと、
「少しでも何か自分の進路について前向きに考えるきっかけになってくれればいいな」
という1学年担任団の思いで、
担任6人がそれぞれの大学へ引率してこの行事を行いました。
あいにくの悪天候でしたが訪問中の様子を少しだけ紹介したいと思います。
体調不良等で欠席した生徒以外は1人も遅刻することなく無事に現地集合できました。
〔東京外国語大学〕府中市

多くの生徒は「東京 ”外国語だけじゃない” 大学」 というキーワードが印象に残りました。
世界の28言語+52言語を学べるカリキュラムがあり、
他ではなかなか学ぶことのできない珍しい言語を学ぶこともできます。
外国語大学なのだからもちろん外国語を中心に学ぶイメージをしていた生徒が多かったようですが、
どちらかというと言語本体ではなく世界の文化や宗教、
環境や歴史などの視点から世界全体について研究するための大学だということを学びました。
日本国内のことを詳しく研究して、
それを世界各地の言語で国際社会へと伝えていく活動も多いそうです。

多種多様な外国への留学のための奨学金制度が充実しており、
留学費用のための奨学金に関しては返済不要というところに生徒たちは驚いていました。
約8割の学生が海外留学を経験するそうです。

充実した施設で外国語に関する研究ができることと同時に、
東京外国語大学を受験するには外国語だけでなく、
地理歴史などの猛勉強も必要になることなど、
大学共通テストに向けた受験情報も学んできました。
〔電気通信大学〕調布市

「情報系」「融合系」「理工系」と3種類に大きく分野分けされてはいますが、
多種多様な研究をしている情報・理工学系の単科大学です。
文系・理系がなくなる時代がきてもこの大学からは理系という言葉が消える日は来ない気がします。

電気通信大学では体重や健康リスクに関する研究について学ばせていただきました。
肥満度を判定する国際基準の体格指数BMIですが、
アジア人に関してはかえって低い方が健康に関するリスクが高いという研究結果とその理由が興味深かったです。
実際に生徒たちにキャンパス内を走らせて歩数とメッツ(運動強度)を計ってグループごとに比べる実験をしました。


楽しく実験や講義を受けられたという生徒の感想が多かったです。
実験のためとはいえ調布北高校の制服を着た生徒たちが笑顔で大学構内を爆走していておもしろい光景でした。

電気通信大学には貴重な道具が保存されている博物館のような施設があり、
実際に東京のテレビ局で使用されていた音響機器なども特別に見せていただきました。

生徒たちは興味深い表情です。
いろいろな体験をさせていただきました。

調布北高校から最も近い電気通信大学。
「The Next Generation of Researchers」という本校が独自に連携を結んでいる取組みによって、
今年は本校の2年生が毎週水曜日に複数の研究室の実験に参加して学んでいます。
53期生も来年はお世話になると思います。
理系方面でグローバルに活躍する人材に育ってくれたらうれしいです。
〔東京学芸大学〕小金井市

教育学部のみの単科大学として有名な東京学芸大学。
日本の9つの教育大学の中で唯一「学芸」という名前を残す理由や、
そのリベラルアーツの意味や歴史について学ぶところからスタートしました。
将来は教育に携わる職業に就きたいと考えている生徒もいれば、
なんとな~く家が近いから選んだという生徒もいたようですが…

東京学芸大学は学校の先生を養成するための大学であり、
卒業するとみんな学校の先生になるものだと思っていたという生徒の感想が多かったです。
教育に携わる職業というのは多岐にわたります。
どのような職業においても人を育てるという要素は必要不可欠であり、
社会全体で学校教育以外のところでも需要が高まっています。
実際にこれまで東京学芸大学を卒業して35%以上の人が民間企業への就職、
学芸員、司書、ソーシャルワーカー、カウンセラーなどの職業で活躍する卒業生も多いことを教えていただきました。
講義のあとはキャンパス内の施設を案内していただきました。

キャンパス内はとても樹木が多く、
生徒たちは天気が悪いのに傘を差しながら「緑が多くて気持ちいい~」と口にしていました。
雨降ってるんだから気持ちよくはないだろ…

キャンパス内にはおしゃれなカフェもありました。


こんなに肌寒い雨の日にかき氷食べてる?
東京学芸大学が、
幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教員を育てるためのスペシャルな大学であることはもちろんですが、
教員以外の選択肢を考える学生への手厚いキャリア支援もあることへの驚きが生徒の感想に多く書かれていました。
教育学部というと進路資料なんかではなんとなく文系に配置されがちですが、
「数学」「理科」「情報」などの専科に対してはバリバリの理学部のような要素も含んでいます。
ゲームプログラマーとして活躍する人もいるそうです。
教員養成課程ではない生涯教育の学群においては教員免許を取得できないカリキュラムになっており、
文系から理系まで幅広い専修コースがあり一般就職にも手厚いという実状から、
総合大学に近い側面があることも生徒は学んだようです。
〔東京農工大学〕府中市

現代の地球はプラスティックであふれています。
世界全体の気温がこの10年間で1.1℃上昇しました。
自分たちが大人になるころには地球が現在より4℃以上も上昇するという試算もあるそうです。
この地球温暖化の唯一の解決策が、
世界中で使用されている化石燃料を「バイオマス燃料」に変えること。
このような貴重な研究データを実際の授業で勉強させていただきました。

バイオマスが「bio(生物)」「mass(質量・量)」であるということも学びました。
そのためには世界中の森林の管理を徹底することが重要で、
植物の性質を理解し、
石油依存の社会の問題点を問い詰める…
「都市の木質化」によって環境を守ることを学び、
自分たちがこれから何をすればいいのかを考えるきっかけになったようです。

「石油に依存しない社会」を目指すために何ができるか。
国内の林業の衰退と外国産木材輸入量の増加から何を考えなければならないのか。
これからの世代が考え続けなければならない課題をしっかり受け取って帰ってきた様子でした。
〔東京都立大学〕八王子市

東京都立大学は文系・理系どちらも兼ね備えた総合大学という位置づけですが、
東京都在住の場合は授業料が免除(0円)かつ入学料半額(14万1000円)という点が非常に魅力的であり人気の理由でもあります。
今回の大学訪問でも1番人気で人数も最も多かったグループです。
8月の勉強合宿にサポートティーチャーとして参加してくれた調布北高校の卒業生とも交流できました。
いくつかのグループに分かれて授業形式で講義を受けてさせていただきました。

2028年4月から新学部「共創学部」が創設されるということで、
今回の訪問ではこの共創学部について勉強させていただきました。
地域社会・国際政治・開発経済・都市科学・生体保全など、
幅広い学問領域の知を集合させた新たな学びを通して、
持続可能な都市の実現や地球規模の課題解決に挑むソーシャルイノベーション人材を育てることが目的で、
授業はオールイングリッシュだそうです。
実際にそれを体験もしました。

細胞老化をコントロールして医療に貢献する応用化学についての講義もありました。
若いマウスと老いたマウスの血液をつなぐことで若いマウスの能力が低下し老いたマウスが若返る研究実験に成功。
細胞を若返らせるナノテクノロジーや、
老化を遅らせる投薬治療が実践されていたこと、
遺伝子操作技術によって20歳も若返った女性が海外に存在することに生徒全員が驚いていました。

今回の大学訪問活動を通して、
卒業後の進路選択やその先の職業選択など、
将来のことを考えるきっかけになればうれしい限りです。
文系なのか理系なのかそのどちらでもないのか、
いろいろ悩みながら来年の選択科目をこれから決めていくことになると思います。
調布北高校はもともと「文理両眼」という教育目標を掲げています。
生徒がどちらを選んでも後悔することのないように1学年担任団でサポートしていきたいと思います。
各大学で丁寧に講義してくださった先生方、
親切に施設案内等の対応をしてくださった広報担当の方々、
お忙しいところ大変貴重な経験をありがとうございました。