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2023/04/06 多摩高LIFE

令和5年度第一学期始業式

皆さんおはようございます。今年度より、都立多摩高校の校長に着任しました上村礼子と申します。よろしくお願いします。
今日から新年度がスタートしました。皆さんの多くは、きっとそれぞれ今年こそは・・・と、決意を新たにしていることと思います。3年生にとっては、今年は成人になる年でもあり、将来の進路に大きく影響する選択をしなければならない機会が多くある年になります。2年生は、これから中堅の学年として、また新入生の先輩として学校を支えていく大きな役割があります。
さて、多摩高校は、大正12(1923)年4月に地域の皆様の切なる思いで開校し、本年度で創立100周年を迎える歴史のある学校です。生徒の皆さんは、多摩高校での3年間の学びの中で卒業後に役立つ『社会人基礎力』を各教科や総合的な探究におけるキャリア教育で、身に付けていきます。社会人基礎力とは「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」つまり、社会人として身に付けておくべき力であり、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から構成されています。
では、なぜこの3つの能力が必要なのでしょう。この3つの能力は課題を解決するために欠かせない力であるからです。それでは課題を解決するとはどういう事でしょうか?自分のなりたい姿と現在の自分との間に生じているずれがあるとき、問題が起こっていると言います。この問題を解決するために具体的にどうするかということが、課題を解決するということになります。例えば、テストで100点を取るという理想の自分の姿に対して、実際は60点しか取れていない状態を問題が起こっている状態といいます。一方、課題はどうしたらあと40点取れるかということになります。どうしたら40点さらにとれるかという課題に対して、「毎日自宅学習を1時間したら40点とれる」という目標を立てて、課題を解決するために自宅学習に取り組んでいくことが、課題を解決するということになります。この課題を解決するために先ほどの3つの能力「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力が必要となるのです。現在、地域社会では様々な難しい問題が起こっています。皆さんは将来社会の一員として、地域社会での課題を解決するために必要な能力を身に付けるために多摩高校で級友とともに学んでいます。
皆さんは、希望する大学や専門学校へ進学したい。あるいは、あこがれている会社に勤めたいと目標をもっていると思います。新年度が始まった、今日こそ自分のなりたい姿をできる限り具体的にイメージしてください。そして、今の自分の状態と、なりたい姿の間に生じているずれを、具体的にどう解決するかという課題解決をするために必要な力を、この多摩高校の学びの中で身に付けて、一つ一つの課題をよりよく解決していってください。そのさきに、皆さんの夢の実現があります。多摩高校の学びで、生き方についての視野を広げ、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」を活用して一つ一つの課題を解決し、なりたい自分に着実に近づいていってください。
明日は期待と不安を胸に新一年生が入学してきます。先輩として温かく迎えてあげてください。

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