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東京都立立川国際中等教育学校

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2022/12/16 タチコクギャラリー

本校の生徒が国際ボランティア留学をしました(その2)

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 令和4年7月31日(日)から8月13日(土)まで、本校5年生の福本 彩花(ふくもと さやか)さんがアフリカ大陸にあるタンザニア連合共和国(以下、「タンザニア」とする。)へ国際ボランティア留学に行った時のお話です。

  立国は、多様性を尊重した学校です。今回は、福本さんが、留学先のタンザニアのマサイで「多様性を尊重する」という本質に触れた体験を紹介したいと思います。福本さんがお世話になったhost familyは、お子さん3人と従妹を含む大人数で生活をしている家庭で、お手伝いさんもいたそうです。

 host familyの自宅は、非常に大きく敷地内でfootballが出来るほどの広さの中庭があったそうです。

 福本さんは、出国前にhost familyとの交流の際に何か日本文化を紹介できないかと考えて「折紙」を折ろうと考えました。福本さんは日本文化を折紙で表現するには何を折れるようになるか悩んだそうです。福本さんが導き出した答えは、「鶴」と「手裏剣」でした。host familyの自宅で「鶴」を折った際は、host familyは、「折紙で折った鶴」を見て大変喜んだそうです。しかし、「手裏剣」は折る機会はなかったと残念そうに話してくれました。福本さんは、自国の文化を披露することや他国の文化を受容するhost familyの子供たちとの時間を過ごす中で、強く国際交流の重要性を意識したようです。

 また、福本さんは留学中に体調不良になった時がありました。海外ということもあり大変不安を感じて

 しまい、号泣してしまったそうです。その際に、マサイスクールの先生からは”Don’t cry.””Are you OK?”などと声をかけてもらったり、host familyからも特別に温かいスープなどを提供してもらったりしました。異国の地で感じた不安はマサイの人々の優しさに触れたことで乗り切ることができたそうです。福本さんは、留学前は現地の人は少し怖いのではないかと考えていたそうですが、マサイスクールのスタッフや host familyの暖かさや優しさに触れたことで、現地の人への怖さはまったくなくなったそうです。

 今回の留学は短期間の留学でしたが、福本さんが同じ時期に、イギリスやカナダからの同年代の留学生に出会うこともできました。その交流のなかでもイギリス文化を感じることが多々あったそうです。イギリスからの留学生は、いつも陽気にダンスをしていたり何気なくグミなどのお菓子をくれたりしたそうです。福本さんは、こういった交流方法はあまり日本では体験したことがなかったようで、同世代の留学生と交流するなかで、「もっと、自己主張しなくてはいけない。」と感じることもあったようです。

 福本さんは、host familyに折紙をプレゼントした時の話を聞いていた時に、とても明るい笑顔で「折紙の練習成果をしっかり発揮しました。」と伝えてくれたり、同年代の留学生との交流で感じた「もっと、自己主張しなくてはいけない。」との体験談を真剣なまなざしで話してくれたりしました。

 今回の留学が福本さんの価値観を大きく変えた貴重な体験になっていたなと強く感じたインタビューでした。