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東京都立立川国際中等教育学校

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2022/08/25 タチコクギャラリー

8月25日(木) 第2学期始業式

【校長講話】

 約1カ月の夏季休業が終了しましたが、この間、特に大きな事故の連絡等を受けることなく、生徒のみなさんと生きて立国でまた会えていることをとても嬉しく思います。もし、何か心配事や、学校に知らせるのをためらっているようなことがあれば、遠慮せず、必ず先生やスクールカウンセラー、あなたが信頼する大人に話してください。

 8月は日本にとって、6日、9日、15日と大切な日が続けてありました。皆さんは黙祷しましたか。亡くなった方の霊に、安らかに眠ってくださいと日本中で祈りを捧げるとともに、今、私たちが生きていることへの感謝を改めて感じる機会が多くある特別な月でした。お盆には、御先祖様のお墓参りをしたり、きゅうりやなすに割り箸等を指して馬や牛に見立てる精霊馬を作ったりした人がいるかもしれません。そういったことも今の自分がいることに対する感謝の表れの一つです。私たちはみな、過去の人々の努力を引き継いで生きています。命はずっと繋がっているということです。私たちは、生きていることに感謝し、一生懸命に生きていくことが大切だと改めて感じるのが8月です。世界を見てください。生きていくことが危ぶまれている国や地域、人々がいるということを私たちは知っています。生きていくことは、多くの人の努力と英知と実行力とで保たれていることです。特に日本のように小さな島国で、天然資源に恵まれていない国にとっては、人材が重要です。立国生は、将来、国際社会のリーダーになる人材です。よりよい世界の構築に向け、これからの立国時代を、志を高くもち、様々なことに挑戦して思い切り生きてください。もちろん、私たちもずっと立国生を応援します。

 さて、夏季休業をみなさんはどのように過ごしましたか。中等生の皆さんには、校舎の工事の関係で、いつも使い慣れている校舎ではなく、附属小学校の校舎でイングリッシュ・サマー・セミナーや講習、面談、部活動等の活動をしてもらいました。不便をかけましたが、皆さんが生き生きと英語を話し、真剣に講習を受け、面談の様子はあまり見てはいけないと思い、さっと廊下を通るだけにしましたが、元気に部活動に取り組む様子が見られて嬉しかったです。空中歩廊で中等校舎とつながっている附属小2階のラーニング・コモンズは、立国生が全員で使う施設で、「調べて、討論して、発表する」という探究的な学びのサイクルを一つのフロアで行えます。最近は大学でよく見られる施設ですが、立国では、この施設をHeart of Schoolとして、一緒に大切に使っていきましょう。ラーニング・コモンズには、一人でじっくり学べる場所も多くあります。そういう場所で、集中して黙々と学んでいた生徒の姿もあり、とても印象的でした。私が立国生のいい所の一つだとずっと思っている、「学ぶことの価値を知っている」立国生の姿そのものでした。その姿は、2学期から新しい校舎での生活をわくわくと楽しみに待っていた皆さんの後輩の附属小の児童にとっても、大変大きなものとなるでしょう。先輩の姿から彼らは学びます。

 1学期の終業式では、この夏、これまで一番学んだと自分に胸をはって言える夏にしてほしいと言いました。皆さんはそう言えますか。自信がない人は、がっかりしたり、後悔したりする必要はありません。反省は大切ですが、私たちが変えられるのは未来です。変えられないことをくよくよするのではなく、変えられる未来を見ましょう。立国生には未来を変える力がある。

 さぁ、いよいよ1年間で最も長く充実した2学期の始まりです。1~5年生にとっては、先ずは文化祭です。実行委員が1学期からずっと一生懸命準備してきました。どのような文化祭になるかは、皆さん一人一人の取組にかかっています。よりよいものとなるよう、一致団結しましょう。「秘めた熱いエネルギーを出す力がある」のも立国生のいい所の一つです。期待しています。

 6年生にとっては、1~5年生とは違うところで「秘めた熱いエネルギーを出す」ことになります。この6年間で蓄えた力を思い切り出してください。エネルギーを出す場所は違っても、チーム立国としてみんなで応援しています。それでは、みなさん一人一人の活躍を見せてください。楽しみにしています。