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東京都立立川国際中等教育学校

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2021/01/05 タチコクギャラリー

1月4日(月)第3学期始業式 校長講話

DSC_0144.JPG放送で「校長講話」を聞く生徒の姿(教室の様子)

 新年明けましておめでとうございます。まず最初に、前期生の皆さんにお礼を申し上げます。2学期の終業式に集めた医療従事者へのメッセージ、ありがとうございました。2学期末にお願いしたにもかかわらず、終業式の日に心のこもった360以上の多くのメッセージが集まりました。副校長先生が年末に東京都の関係部署に送りました。新型コロナウイルス感染症は拡大しており、医療機関は冬休みを返上して対応していたと聞いています。医療関係の皆様方には、本当に、「ありがとうございます」の一言、感謝しかありません。

生徒の皆さんにできることは、各自が「感染しない、感染させない」をモットーに、是非、引き続き感染症対策、飛沫感染を防ぐために、三密を避け、換気をする、食事中などマスクなしでの会話をなくすなどの徹底をしてください。お願いします。

 さて、私から2点、確認とお願いです。

 1点目は2学期終業式にお話しした『今年の目標』についてです。今年の目標を定めたでしょうか。

「1日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり」という言葉があり、新たな年の初めに目標やめあてを持つことが、その年の充実をさせるためには重要であるとお話ししました。目標を達成するための方法は以前から話しているとおりです。『スモールステップ』をコツコツと積み重ねることです。小さな成功体験が一つずつ積み重なって最終目標の実現がより具体的になってきます。『毎日が新記録』『自己ベストの更新』を目指すことが大切です。是非目標を決めて、スモールステップをコツコツと積み重ねてください。

 2点目は、皆さんへのお願いです。前期生には以前、朝礼で、戸山滋比彦先生の著書「思考の整理学」に書かれている「グライダー能力と飛行機能力」をお話ししました。エンジンを積んで自分の頭で考え、自力で飛びまわれる飛行機型の人間こそ、これからの時代に必要だとお話ししました。与えられた知識は借りものです。頭の働きによる思考は自力によるものです。知識と思考は別物。知識と言う土台の上に、知的活動である思考があります。知識というエンジンを積んで、自分の頭で考え自力で飛行することが大切です。これからの時代は、そういった学力が求められていくことでしょう。引き続き、リーダーの資質としても、このような力を身につけるように努力してください。

 今年は丑年です。牛は学業といろんなところで多く関わりがあります。牛は昔から、農作業や物を運ぶときの労働力として、人間の生活に欠かせない動物です。勤勉によく働く姿が「誠実さ」を象徴し、身近にいる縁起の良い動物として十二支に加えられたようです。また、丑年の『うし』という字は『丑』と書きますが、「紐」という漢字に「丑」の字が使われおり、「結ぶ」や「つかむ」などの意味を込めたとも言われています。実を結ぶ・つかむ等、学問、学業に関わることも多くあります。学問の神様といわれている菅原道真(すがわら の みちざね)をまつる天満宮にも丑(牛)の像が置かれていますね。牛は大変な農作業を最後まで手伝ってくれる働きぶりから、丑年は「我慢(耐える)」、「これから発展する前触れ(芽が出る)」というような年になるといわれています。コロナ禍だからこそ、ネガティブにならずに、自身の可能性を大事にして、ポジティブに考え、目標に向けて、前を向いて欲しいです。皆さんは将来に本当に大きな可能性を持っています。その可能性をつかむためにも、エンジンを積んで自分の頭で考え、自力で飛びまわれる飛行機型の人間、力を身に付けてください。

令和3年は社会全体でコロナを克服し、その中から数々のイノベーションが生まれ、希望に満ちた年になることを祈念しています。