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東京都立立川高等学校

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2025/08/27 学習活動・探究活動

【SSH】会津若松フィールドワーク研修旅行を実施しました

8月21日から23日までの2泊3日の日程で、希望生徒6名を対象に福島県大沼郡会津美里町にて「会津若松フィールドワーク研修旅行」を実施しました。この研修は、本校の卒業生が所属する「自然農法無の会」に全面協力いただき昨年度より実施しており、農業や地場産業の現場を体験的に学び、地域の方々との交流を通して、第一次産業や地方が抱える問題を体験的に学ぶことを目的としています。

【第1日】 8月21日(木):出会いと学びの始まり

早朝に東京駅を出発し、新幹線と在来線を乗り継いで福島県会津若松駅に到着しました。宿泊先である「自然農法無の会の理空」に到着後、早速研修が始まりました。初日は、伝統的な日本家屋に関する講義や、「働くとは」をテーマにした講演を受講し、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていました。夕方には、田んぼの草抜き作業を体験し、農業の実際の一端に触れる貴重な機会となりました。

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【第2日】 8月22日(金):体験による知の深化と地域産業への理解

2日目は早朝の農作業から始まり、畑での野菜や周辺の野草の収穫を体験しました。午前中は、植物性たい肥や農業と経営に関する専門的な講義を受け、科学的・経済的な視点から農業への理解を深めました。午後は地域の伝統産業に触れるため、姫鍬の製造現場や石原木工所を視察。職人の方々の技術や仕事への哲学に直接触れ、生徒たちは強い感銘を受けていました。

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【第3日】 8月23日(土):学びの集大成と新たな視点

最終日も早朝から、有害鳥獣と農業の関係性についての講義を受けながら農作業を行いました。その後、地域の大人と生徒の1対2で、生き方について語り合いました。これまでの自分、今後の生き方、不安等、大人へ本音をぶつけていました。午後は、大岩観音堂や伊佐須美神社を参拝するなど、地域の文化や歴史にも触れました。3日間の学びを胸に、午後には会津若松駅を出発し、夕方に東京駅で解散となりました。

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以下、生徒の感想からの抜粋です。

 

今回の会津フィールドワーク研修旅行は、知識伝達型の学習ではなく、地域の大人たちとの双方向の深い「対話」と、そこから生まれる自己を見つめる機会を提供した点に核心があり、生徒たちは、多様な価値観に触れる中で自らを客観視し、「失敗してもいい」「完璧でなくてもいい」という肯定的なメッセージを受け取るとともに、自らを縛る価値観から一歩踏み出す勇気を得たようです。