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2025/03/22 学習活動・探究活動
創造理数科講演会 ~森田浩介氏「アジア初、日本発の新元素ニホニウム Nh の発見」~
3月11日(火)に本校にて九州大学高等研究院特別主幹教授、理化学研究所仁科加速器科学研究センター特別顧問 森田浩介先生による講演会を実施しました。
今回はZoomによるオンラインでの講演会で、前半は普通科と創造理数科の生徒全員を対象に、「アジア初、日本発の新元素ニホニウム Nh の発見」というタイトルで講演いただきました。
新元素を発見するまでの研究での苦労や、成果、加速器による新元素の作られ方など、最先端の研究についてお話をいただきました。生徒たちも新しい元素を発見するとはどういうことなのか、どうやってその研究に至ったのかなど、大変興味をもって聞いていました。
また、後半では創造理数科生徒を対象に理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 超重元素研究部 部長 羽場 宏光先生、超重元素分析装置開発チーム チームリーダー 森本 幸司先生をお呼びし、3名の研究者と、講演の質疑及び先端の研究者との対話を行いました。対話では、加速器や新元素について、生徒たちは興味をもって質問をしていました。
生徒の感想
- 講演会を通して、これから研究をしていく上で、忍耐力、愚直さ、謙虚さなどが大切であると聞き、それらを大切にして研究を続けていきたいと思った。また、森田先生はニホニウムという新たな元素を発見したにもかかわらず、さらに新たな元素を発見しようとしているその挑戦し続ける心を私も見習いたいと思った。基礎研究がおろそかにされがちだが、基礎があることで応用できるため、基礎からしっかり学んで今から勉強でもそれを大切にしていきたいと思った。
- 研究において予備実験から手順や方法などを徹底的に考え、成功できる確信を持ってから研究に取り組むと、目的がぶれなくなり、より成果につながるということを理解した。
研究や、研究以外のことにおいても、このようなことを実施していきたいと思う。 - 私は中学2年生の頃から元素合成について興味があり、中学生の頃何度もニホニウムに関するホームページやウェブサイトを調べていました。私が創造理数科に入学したいと思ったのは、元を辿れば元素に興味を持ち始めたことが理由になっています。スマホ、タブレットの画面の先にずっといらっしゃった森田先生の声を聞いて説明を受けて、また、自分が質問しそれに答えてもらったという経験は、自分の人生においてとても重要であると感じました。何年にもわたる長くて時には苦く苦しい研究や実験を経て、アジア初の新元素を発見したことは、拙い言葉ですが、とても素晴らしく誇らしいことだと思い、尊敬します。私は一時期理化学研究所に興味を持ち、いつかそこで研究をしたいと思っていました。日々の生活を行ったり将来について考えたりする中で、将来研究をすることに対して不安を持つことがありました。今回の講演会を受けて、もう一度将来の職業について考え直したいと思いました。119番の元素合成、陰ながら応援させていただきます。頑張ってください!!
- 元素の発見はとても難しいものだとわかったが、それを装置や研究の仕方を工夫してニホニウムを発見したのは本当にすごいことだと思った。成果が出ない時は、方法を変えるのではなく結果が出るまでやってみる忍耐力が必要だとわかった。また、周りの人からのアドバイスを謙虚に聞くことも大事だと学んだ。
お忙しい中、貴重なお話ありがとうございました。