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2024/10/04 学習活動・探究活動
【SSH企画】富士山フィールドワークを実施しました!
10月1日(火)に、富士スバルライン五合目にて、地質と植生に関するフィールドワークを行いました。
今回は多数の応募者の中から選考された普通科と創造理数科の生徒合わせて40名が参加しました。2班に分かれて午前と午後で、「御中道コース」・「御庭コース」の2コースをそれぞれ周りました。
生徒たちは積極的に生物の名前を覚え、植生や地形についての考察をしていました。コケ類や地衣類に触れたり、スコリアを踏みしめたり、五感を最大限に活用して楽しみながら理解を深めていました。
午前中は霧雨の中を歩きましたが、午後は日が差してきて、虹や山頂部分を見ることができました。
いつもは遠くから見ている富士山を間近で体感し、生物学的な観点と地学的な観点から観察できたことは、参加した生徒たちにとって貴重な財産となったと思います。
《参加生徒の感想(一部)》
- 本来なら、名前と画像だけ覚えてテスト後には忘れてしまう、教科書や資料集に出てくる植物たちのことを、どのような環境にどんな形で生えているのかを身をもって観察できた。それだけでは終わらず、なぜその環境に生えやすいのか、なぜその生物の近くに生えているのか、という次々と疑問が湧き出てきて、それを歩き回ったり、さらにその土の状態などをじっくりと見ることによって、自分で答えを導き出していくことがとても面白かった。テストのための勉強なんかよりも、自分の興味をありのままに追求していく勉強の方が、自分のためにもなるし、何よりも、楽しさが全く違った。これぞ本物体験!
- 最近、生物の授業で習った「ギャップ」を実際に見て、ギャップでは本当に植物の競争が起きていることが良く分かりより授業を深く理解するのに役立った。また、コケや地衣類には多くの種類があり、どんな場所にも生育できるメカニズムに興味を持った。地学分野では御庭コースでスパターをみて、マグマが噴出した時の形状の変化に興味を持ちました。大きな丘ができてしまうぐらいのマグマの噴出量を目の当たりにして驚きを感じました。火口列の迫力も大きくて、今はあまり気にせずに過ごしていたけれど富士山がとても活発で危険な存在にもなる火山だということがよくわかりました。
- 自然が残した火山活動の痕跡を集めて、過去に起こったことを考えるのが、探偵のようで楽しかった。植物には未知数で不思議だという印象があり、長い時間をかけて木の幹が曲がる様や、雪に埋れてテーブル状になった樹形を見るとなにか完成された作品を見ているような感覚になった。しかし、彼らにも決まった仕組みがあり、生き物としてそこにいるのだと思うと、植物に対する理解が深まったと感じる。植物の性質だけでなく、地形や、火山の噴出物などに触れる体験を通じ、自然の強大さ、長い時の流れをも同時に体験できた。