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2024/09/18 学習活動・探究活動
【SSH企画】福島へ研修旅行に行ってきました!
SSH企画の新しい試みとして、9月13日(金)~15日(日)に、福島県の会津美里町にある、有機農法を行っている農業法人「無の会」のところへ、2年生5人で訪れました。
今回の旅行は、本校の卒業生が「無の会」で活動されているところから実現しました。
今回のテーマは、「農業の体験や伝統工芸の実際を見て、日本・世界の問題を考え、“いい消費者”になる」というもの。
非常に内容の濃い充実した3日間となりましたので、報告します。
9月13日
新幹線で東京から郡山まで行き、磐越西線で会津若松駅まで移動。
無の会の皆さんと合流し、無の会の家に寄ってから、近くの山にある大岩観音というところへ行き、森を感じるアクティビティを行いました。
おいしいお昼をいただいたあとは、農場を巡ったあと、世界、日本の食糧事情についてワークショップを行いました。
その後農園で農作業体験をし、食事当番の2人は夕飯作りのお手伝いをしました。 残りの3人は続けて農作業体験をしました。
夕飯は、今日乾燥が終わったばかりの新米と、畑でとれたお野菜をいただきました。 みんな、2〜3杯食べていました‼
9月14日
朝ごはん前に農作業、朝ごはんをいただいた後で稲刈り見学、日本の人口動態・農村の現状と今後についてのワークショップ、ご飯と休憩を挟んで、伝統工芸の工房見学をしました。
見学から帰ってきて、昨日乾燥が終わったばかりの新米のもち米で餅つき!
「無の会」のサポートメンバーの皆さんも集まり、大家族のような夕食です。
とにかく、お米と野菜がおいしい!
9月15日
朝ごはん前に農作業、朝ごはん後に伝統的な工法で建築中の民家を見学しました。
お昼ごはんを食べたあと、会津盆地最大級の神社・伊佐須美神社へ行き旅の安全を感謝し、帰路に着きました。
(生徒の感想)
- 自分がすごく大きく揺らいだと思います。会ったことないタイプの人たちから信じられないような話を沢山聞けて、すごく楽しくて、幸せでした。 やりたいことや信念を見つけることに貪欲になりつつもっと気楽に生きていこうと思いました。 また、ずっと面白いなと思うことが見つからなかったのは、本気で取り組んでいないからかもなと思ったので、責任をもってやり遂げるようになりたいです。
- 1番インパクトに残ったのは、お米が美味しかったことで、次は野菜が美味しかったことだった。そしてどの仕事も誇りをもって作業されているように見えたのが印象的だった。
今回見学させてもらった仕事は、作られる物に価値を感じる人がいながらも、後継者やニーズなどの問題を抱えていて、特に農業に関しては、私の生活にも直接関わる問題なので無くなってほしくないと思う。
ただ、このままだと無くなるものが多くある中で、私はどれに無くなって欲しくないと思うのかを判断する基準が自分には無いなと感じた。そしてそれは、今回、農家さんの減少がどれだけ重大かを学んだように、自分の生活に関わる物の生産について知らないことが多いからであると思う。どういう経緯で自分の生活が成り立たなくなるのかを、より知って判断していきたい。 - 福島研修で出会った人達は皆自分の仕事や居場所、生き方に誇りを持ち生き生きとしているなと強く感じました。まずは自分も将来への不安や葛藤と決別し、自分の興味ある分野へと飛び込んで行きたいなと思いました。
- 農業に携わっている方たち、職人の方達が良いと思っているものを自分も良いと思えるこの感性を大切にしていきたいと思った。
今まで家でのんびり過ごすことが幸せだったけれど、外に出て自然の中に溶け込んで過ごすことも幸せに感じるようになった。
農業について身近に感じるようになり、興味の幅がとても広がった。
今回この研修に参加できてとても幸せだった。この経験を何かの形で他の人に伝えて、自分たちのように研修で学んだことが刺さる人を増やして、輪を広げていきたいと思った。 - 自分の手でどうにかできるものではない自然というものを相手にしていると目の前の対象にもっと知りたいだとか受け入れたいという気持ちが湧いてきてとても穏やかな気分になれました。諦めとはまた違った「しょうがない」という気持ちを体験できてとても面白かったです。ワークショップの時にどうして食料自給率の課題を解決しなければならないのかと問い掛けられたときに、何も出てこなくて自分がいかに固定観念に縛られているか、自我が未熟であるかを痛感しました。周りが言っていることだからとかではなく自分がそう感じたからという理由で何かに挑戦できるようになりたいと思いました。職人の方が、よりよい漆器を作るために日々模索しているという話を聞いて職人の仕事の印象がとても変わりました。どんな仕事をしていても向上心を持たなければ生きていけないのだなあと感じました。3日間を通じて自分の感じる力の弱さを知ることができました。