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2023/06/01 学習活動・探究活動
創造理数科企画「立川高校壁時計デザインプロジェクト」
令和5年5月27日(土)に本校の多目的ホールにて、東京大学先端科学技術研究センター 先端アートデザイン分野 特任准教授 吉本英樹先生に「デザイン×科学技術」というテーマでワークショップを行っていただきました。
「高校の新たなモニュメントとなる壁掛け時計をデザインしてくる」という事前の課題があり、生徒たちは前もってデザインを考え、プレゼン資料を作りました。今回の理数科企画では、そのデザイン案を持ち寄って、吉本先生へプレゼンを行い、プロの目線から見たデザインの考え方を実際にコメントをいただきながら学ぶことができました。
生徒たちは10のグループでそれぞれテーマを設定しながら時計をデザインしてきたのですが、伝えたいことは何か、モチーフはなぜ選んだのかなどを指摘され、生徒たちも自分たちの考えを伝え、そのやり取りを行うなかで、生徒自身がデザインのロジックについて気付き考える時間となりました。
生徒たちは今回のプレゼンでの指摘を踏まえ、さらにブラッシュアップをして、デザインコンセプトを完成させます。この後、そのデザインコンセプトの中から1つ選び、立川高校のシンボルとなる壁掛け時計のモニュメントを作成する予定になります。
【生徒の感想より】
- 吉本先生が瞬時に思い付かなかったアイデアを出していて、プロの凄さを感じました。
- デザインは直感的なものだと思っていたけれど、論理的に考える部分が意外に多くて驚きでした。
- 自分たちは勝手に現実的なものばかり考えて固定観念に縛られていたのだなと気付かされた。デザインするのは初めてで貴重な体験だった。今日頂いたアドバイスをもとにデザインを進化させたいと思う。
- モチーフというものに関して、「立高から連想される」ばかりに目を向けていたが、「立高が連想できるもの」ことが必要で、それを見つけるのはとても難しいと気づいた。
- 今回時計をデザイン、プレゼンをしてみて、自分たちが考えてきたものがまだまだ未熟であることを痛感しました。私はデザインを考え、形にすることに精一杯で「デザインの責任」と言うものをもっと深く考えられていなかったです。
- デザインとはどういうものかが分かった。デザインは仮定であり、完成したものはあくまで結果である。また、完成したもののモチーフに対して多数が納得できるくらいにロジックを積み重ねることが大切だと知れた。
- 「デザインにはそれを見る人に説明する義務があり、また、説明する側はそのデザインにした強い動機を持っていないといけない。」これまでは考えたことすらない新たな学びであり、自分たちの作品・プレゼンにいかに穴があるかがよく分かったように思う。
- デザインの分野が、完全に文系でも理系でもなんでもない分野だと思ってしまっていたので、先生の、デザインの証明をするという考え方がとても分かりやすくて面白かった。理系でもあり文系でもあるデザイン分野について今日は3時間も聞けていい機会だった
- 一方的な考え方でなく、必要十分条件的な思考をしていくことが大切であるということと、制作するにあたって自分たちが他の人の責任を背負っているのだということを意識させられた。他のグループから得られるアイデアが沢山あって、興味深い企画だった。