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2023/02/07 学習活動・探究活動
創造理数科企画「実験データの扱いについて」講演会
令和5年2月3日(金)放課後、昨年9月に「実験計画法」でご講演いただいた東京都農林総合研究センター 緑化森林科 主任研究員 新井一司 先生に再びお越しいただき、実験データの扱いに関する講演を行っていただきました。
実験で得られたデータを比較するとき、平均値を求めることが多いが、その値を考察で用いる前に、本当に意味のある値なのか誤差ではないのか調べることが必要であると、今回の講演で教えていただきました。
いくつかの実験データを比較して「差」が生じていた場合、その「差」は誤差ではなく「有意な差」であることを検証する必要があります。今回の講演でも、ひまわりの品種など具体的な例や値を用いて、「2群比較の検定(t検定)」や「多重比較検定」を実際に体験することで、統計解析の基本を理解することができました。また、P値についても前回の講演の内容と関連させて学ぶことができました。
これからの課題研究において、実験データの処理を行うとき、平均をとって比較する人も多くいると思います。実験で得られたデータが、信じられる値であるかを確かめてから考察する必要があると、今回の講演を通して学べたと思います。
【生徒の感想より】
- 今はまだ、実験をしていないのでデータがないが、来年実験を進めたときに、データをまとめる際には今回の講演で学んだことを参考にしていきたい。平均をとるだけで満足していませんか?という先生の言葉にぎくっとした。確かに今まで平均をとって比べるだけだったので、それが本当に信じていいデータなのかを確認するためにはコンピュータの力に頼って数値で信ぴょう性を表さなければならないと知った。
- これから探求活動をしていく上でとても参考になる内容だった。私のグループでは、現段階風散布種子について実験を行う予定なので、取ったデータをt検定にかけるということに挑戦してみたい。
- t 検定用のフリーソフトがネット上に公開されているということを知り、自分で一から数式を立てて計算するという作業も省略されるのはとても効率的だと思った。現段階ではあまりデータの処理といわれてもイメージが付きにくかったが、のちに必要となるだろうと思った。
- 今後の探究活動で、データを得て比べることがあったら、今日のことを活用していきたいと思った。
- 本日の講演では既に知っていることもありましたが、多くのことを学べました。データの分析について知らなかったことが本日の講演で分かるようになりました。ありがとうございました。
- 今回の説明していただいたサイトで研究によって得られたデータを検定することが大切だとわかったから、課題研究で信用できるデータを使うために活用していきたいと感じました。ありがとうございました。
- 探究の時間に生物の成長に関することをやろうとしていますが、とても役に立ちそうだなと思いました。活用できるといいなと思います。ありがとうございました。
- 探究の結果は出ていたけどどうやって考察すればよいのかで悩んでいたので、早速使ってみようと思いました。
- 探究をする時に大量のデータを扱うので、それらの正しい扱い方や分析方法がわかってよかったです。