校章

東京都立篠崎高等学校

ニュース

2026/03/03 学校生活・行事等

令和7年度 東京都立篠崎高等学校 第47回卒業式を挙行いたしました。

厳かな雰囲気のなか、第47回卒業証書授与式が挙行されました。

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国歌斉唱の後には、三年間歌い続けてきた校歌を斉唱しました。これが卒業生にとって最後の校歌です。

前日の予行では「われら学び舎 篠崎の」というフレーズを大切に歌おう、という指導が音楽科からありました。本番では、その言葉一つひとつをかみしめるように、普段以上に心のこもった歌声が体育館に響きわたりました。

 

続く卒業証書授与では、7クラス263名の名前が担任より一人ずつ呼名されました。

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校長式辞では、卒業生へのはなむけの言葉が贈られました。

 

令和7年度 第四十七回 卒業式式辞

 日一日と暖かくなり、梅がほころび早春を彩っています。時代が移り社会が変わっても自然の営みは変わることがなく、今年もまた春が巡って来ます 。江戸川周辺にも春の息吹が感じられるようになりました。

 ご列席の皆様、天候がすぐれない中、ご列席賜り、誠にありがとうございます。本日、ここに東京都立篠崎高等学校を卒業していく四十七期生二六三名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。保護者の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。お子さま方が、本日ここに立派に卒業を迎えられたことは、何よりもご家族の皆様の支えや励ましがあったからです。三年間本校の教育にご理解とご協力を賜りありがとうございました。また、ご多用中のところご列席くださいました来賓の皆様、日頃より本校にご支援とご協力いただき、誠にありがとうございます。ここに、このような立派な卒業生を新たに社会に送り出すことができましたのも、皆様方をはじめ、たくさんの方々のおかげであると大変感謝しております。

 さて、皆さんが入学した年は、新型コロナウイルス感染症拡大が終息して間もなくのことでした。入学式もマスクを着用していたのではないでしょうか。体育祭も篠高祭も部活動もマスクを着用しながら手探りでの開催だったと思います。部活動も感染予防を行いながら、大会やコンテストが行われた部が多かったことでしょう。そのような中でも、修学旅行は沖縄へ行くことができました。沖縄の自然を満喫するとともに、第二次世界大戦における日本で唯一の地上戦の地で、「鉄の暴風」や「ひめゆり学徒隊」について学び、「ガマ」を訪れ、戦争の悲惨さや平和の尊さを実体験し、忘れられない経験、思い出となったと思います。このようにして、学校行事や部活動をとおして、皆さんが人間的に成長するのを大変うれしく感じました。

 現在、日本は少子高齢化が進み、社会構造が大きく変化し、AIの飛躍的な発展の成果として、生成AIが開発され、スマートフォンなどが我々の質問に答えてくれるようになりました。一方世界では、戦争や紛争が絶えず、地球温暖化や異常気象など、世界規模の課題を抱えた予測困難な状況・時代になっています。それを、VUCA時代と呼ぶことは以前お話ししましたね。では、激しく変化する、VUCA時代を生き抜くためには、どのような力が必要なのでしょうか。皆さんは、東京都教育委員会から「探究学習推進校」「IBLハイスクール」の指定を受けた本校において、江戸川区や外部諸団体と連携し、社会や組織では顕在化していない本質的な課題を見つけて、問題の解決策をいち早く提案し、実行できる最適解を導く能力を養ってきました。その能力を社会で発揮し、東京都や日本だけではなく、世界に目を向け、高い志をもってグローバルな視点で物事を考えることのできる人材になってほしと願っています。

 そこで、皆さんに三つお願いがあります。一つ目は「本校の探究学習で身に着けたことを忘れずに『学び続け』てください」ということです。AIやコンピュータが活用できる時代において、「学ぶ」理由は三つあります。一つは学ぶことによって、言語、文化、コミュニケーションへの深い理解が育まれることです。次に、自己の考えが深められ、人間関係や思考の幅が広がることが挙げられます。最後に、自制心、忍耐力、そしてレジリエンスなどの自分と向き合う力、意欲や向上心、自己肯定感などの自分を高める力、さらに協調性、協働する力、コミュニケーション力などの他者とつながる力を身に着けることが期待できるからです。そこで、私は、皆さんには、特に探究学習をとおして高めた能力を活用し、多様な人々と共存・共生のできる、より良い社会を実現し、多様な人々との信頼関係を築くことができる幸福な人生を送ってほしいと望んでいます。

 お願いの二つ目は「素直な心でいてください」ということです。変化が激しい予測不可能な時代においては、創造力が必要になります。それには現状を曇りのない目で見ることのできる「素直な心」が必要だからです。

 お願いの三つ目は、「謙虚な心を持ち続けてください」ということです。「謙虚な心」から生まれてくる確信は、揺るがない立派な信念となり、たいていは成功に向かうことができると私が信じているからです。

 ここで、卒業生の皆さんに餞の言葉を2つ送ります。

 1学期の終業式で、NHKの朝ドラ・連続テレビ小説「あんぱん」の話をしました。漫画「アンパンマン」の作者である。やなせたかしさんのメッセージから、「好きなことを見つけて、それを一生やっていってほしい。見つからないなんて言わないで、とにかく探すのだ。絶対何かひとつはあるはずだ。」という言葉です。やなせさんは漫画を描くことが好きで、アンパンマンを生み出しました。皆さんも一生続けられるものを見つけてほしいと思います。2つ目は「何事もまじめにコツコツやることが大切という人生の心得ですね。」とやなせさんは言っています。好きなことに出会っても、必ず思うようにいくわけではありません。「アンパンマン」がアニメになってテレビで放映されたのはやなせさんが七十歳を過ぎてからです。思うようにいかない時も、腐らずに、何事もまじめに、前向きにコツコツ努力することが大切であることを忘れないでいてください。

 最後に、卒業生の皆さん、今の志を忘れずに、失敗しても、つまずいても途中で止めないで最後まで心を込めてやり遂げてください。「水滴石穿」の精神で、心を込めてやり遂げれば、必ず何かを得ることができます。何か困難に直面した時には、本校の学びと教えを思い出して乗り越えてください。それでは、卒業生の皆さんの前途を祝し、限りない発展を願って、私の式辞といたします。ご卒業おめでとうございます。

 

令和八年三月三日 東京都立篠崎高等学校長  髙橋 聡

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送辞は2年 生徒会長の鶴岡さんが務め、先輩方への感謝と決意を述べました。

送辞

 厳しい寒さも和らぎ、少しずつ春の足音が聞こえてくる今日のよき日に、ご卒業を迎えられました三年生の先輩方へ在校生を代表し、心よりお祝い申し上げます。

 私が先輩方と過ごしたこの二年間は長いようで短く、一瞬で過ぎていったように思います。その一瞬に思えた二年間ですが、たくさん先輩方にお世話になり、何度も憧れる場面がありました。

 まずは体育祭。今年度の体育祭当日、始まる前から先輩方は気合がはいっていて、この体育祭に全力で向き合っているのが伝わってきました。例えば大縄跳びや綱引きでは、どの団も三年生を中心に団結し、熱い戦いを見せてくれました。団全員を鼓舞して盛り上げながら真剣に戦うその姿は、とても素敵でした。また、クラス対抗の全員リレーでは、心を一つにバトンをつなぎグラウンドを走る姿や、自分のクラスの勝利のために応援する姿を見てとても感動したのを覚えています。他学年の競技も自分のことのように応援している姿、体育祭のスムーズな進行のために裏方の仕事も何気なくこなす姿、このような先輩方の様子に仲間のために全力で熱くなること、誰かのために率先して行動することの大切さに気付かされました。

 先輩方のその力は文化祭でも発揮されていました。細部までこだわって教室の装飾をしていたクラス企画。周りを盛り上げながら自分も存分に楽しんでいた体育館ステージ。そんな風に高校生活の一瞬一瞬を大切にして、思い切り行事を、そして「青春」を楽しんでいるのがとても眩しくて、自分も仲間と共にそんな「青春」を送りたいと強く思いました。

 そして行事以上に先輩方と関わったのが部活動と生徒会です。部活動では、私たちに気さくに話しかけてくれて、楽しい部活の雰囲気をつくってくださいました。先輩方のおかげで明るく楽しく活動できたこと。時には私たち後輩に対して的確にアドバイスをして、成長の後押しをしてくれたこと。本当にありがとうございました。生徒会役員の活動では、先輩方の使命感や団結力がとても強く、卒業式企画や新入生歓迎会の準備の時には、私たちがどのように動くか考えている内に先輩方は連携をとって、役割分担も済ませ、いつの間にか全ての仕事をしていく姿に、憧れるとともに追いつきたいと思っていました。そして、自分も先輩方にょうに協調性と行動力をそなえた頼りになる先輩となれるように生徒会活動を続けていこうという思いを新たにしました。

 そんな頼もしい先輩方も今日で卒業してしまいます。さみしくて引き留めたい思いもありますが、先輩方から学んだことを大切にして、篠崎高等学校をより活気のある学校にしていきます。きっと卒業後の進路は大学に専門学校、就職と、様々だとは思いますが、どの道も先輩方の夢へ向かって進んでいく大切な一歩なのだと思います。そんな新しい一歩を踏み出す先輩方のことを篠崎高等学校の後輩一同、心より応援しています。この先、進んでいく道に困難があったとしても私たちのことを温かく導いてくださった先輩方なら自分の進む道をその熱情で乗り越えていける、そして混沌とし、予測のつきにくいこの現代の社会にも向かっていけると信じています。今日旅立たれる先輩方の歩む道が笑顔であふれ、明るい未来へと続いていくことを祈り、送辞とさせていただきます。

 

令和八年三月三日 東京都立篠崎高等学校 在校生代表 2年 鶴岡 翔空

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答辞は元生徒会長の稲葉さんが務め、三年間の思いがまっすぐに語られました。

答辞

 とどまる事を知らぬ川の水は、流れゆく瞬間ごとに姿を変え続けながら、巡り巡って大海へと至るのでしょうか。今から二五〇〇年以上前、古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、「世の中のあらゆる存在は常に生成と変化の過程にあり、静止したものは何一つない」と唱え、真理を川に託しました。
 思えば、ここに集う私たちも同じ。常に前に進み、変化を遂げてきたように思います。そして、いよいよこの春、私たち四十七回生二百六十三名は、篠崎高等学校を卒業します。
 振り返れば、私たちはこれまで、変わりゆく川の水面を吹き渡る「かぜ」と共に歩んできました。二〇一九年四月一日、「平成」に変わる新元号「令和」の発表。出典の万葉集に曰く、「初春の令月にして、気淑く風和らぎ...」
 しかし、令和の初めに吹いた「風」は、咳を伴う「風邪」を遥かに凌駕した未知の感染症で、その影響は大きく、当たり前の日常を十分な形で叶えられませんでした。それでも私たちは歩みを止めず、それぞれの時間を生成し続け、今に至ります。

 

 三年前の春、真新しい制服に身を包み、期待と不安に胸を騒がせながら迎えた入学式。まだ、未熟で、互いの名前も呼び慣れないまま、遠足で訪れた上野。スマホのフォルダいっぱいの写真の数々。慣れない校則、授業。たくさん褒められ、また叱られ。叱られるのに慣れていなくて笑ってしまって、また叱られたあの日。言葉を交わすたびどこか探り合うような、互いに少し背伸びをしているような、そんな日々の連続。他愛のない話も、分かち合えないと思い込んでいた悩みも、友だちや先生方に、打ち明けてもよいものなのだと知りました。
 二年の冬、沖縄。湿った風に、コバルトブルーの海の色。平和の礎、ガマ、バスから眺めた慶良間諸島。戦争の歴史に触れ、平和の意味を考えたとき。私たちが笑い合える今この瞬間が、どれほど尊いものなのかを実感しました。沖縄での学びは、今も、私たちの心に確かな重みを残しています。
 三年、雨の八景島。土砂降りの空の下、思いきり走って笑い合った遠足。十二月。ゴスペルの響きに、胸を打たれた芸術鑑賞。夢の国は刹那、卒業目前の最後の遠足。
 そして、体育祭。全力で挑んだ一年目。仲間のために、力を尽くす意味を学んだ二年目。一年ごとに競技や責任の重みが変わり、団結力の増した、血肉湧き踊り躍動の感じられた祭。勝利する顔、悔しさの滲む顔。応援や励まし方を学んだグラウンド。三年目、そこに立つ私たちは、以前より、確かに逞しく変わっていました。
 文化祭で深まった「絆」。クラス企画、舞台発表。クラスの枠を越え、学年を越え、学校全体が一つになった最高の篠高祭。
 私は、パフォーマンスコンテストの舞台に立ちました。客席を見渡したときの温かい歓声と笑顔、そして確かな一体感。あの感覚は、様々な状況の中で多くの人が体験し、心に深く刻まれ、今も励みになっているものと思います。
 色鮮やかに蘇る、数々の思い出。私たちのその思い出の一つ一つを、そっと、この校舎のいたるところにしのばせて、この篠崎のこれからの全てを、感謝の気持ちを添えて、信頼できる後輩の皆さんに託します。先の見えない時代と言われる現代を、私たちはそれぞれの進路に基づき、大きな夢と理想に向かって歩み始めます。自分なりの「正解」を求めて。


 本日は、このように厳粛で温かい式を挙行いただき、ありがとうございました。御来賓の皆様、また、数多くの学びを授け、適切に導いてくださった先生方に心から感謝申し上げます。そして、後方にいらっしゃる保護者の皆様。「世の中のあらゆる存在は常に生成と変化の過程にあり、静止したものは何一つない」と冒頭で述べましたが、どんなときも、変わらず私たちを支え、励まし、毎日当たり前のように与え続けてくれたのが、家族の存在です。今思えば、それは、決して当たり前のことではありませんでした。その強さや優しさに改めて感謝し、いつかその存在になれるよう努めます。
 最後になりますが、篠崎高等学校のいっそうの御発展や御繁栄を、また、御来場の全ての方々の御健勝と御多幸を心から祈念いたしまして、答辞の言葉とさせていただきます。


令和八年三月三日 東京都立篠崎高等学校 卒業生代表 稲葉 康月

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卒業生が退場すると、体育館の外では教職員が拍手で迎えました。あたたかな拍手のなか、笑顔と涙が交錯する時間となりました。

 

その後、卒業生は再び入場し、保護者へのサプライズとして「正解」を合唱しました。

歌い終えた後、会場は大きな拍手に包まれ、三年間の感謝と成長を歌声にのせて届けるひと時となりました。

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47回生のみなさんが歌った「正解」の最後の歌詞を引用して、お祝いの言葉とします。

47回生、保護者の皆様、担任の先生方、ご卒業おめでとうございます。

 

次の空欄に当てはまる言葉を 書き入れなさい ここでの最後の問い

「君のいない 明日からの日々を 僕は/私は きっと □□□□□□□□□□□□□□□□□□」

制限時間は あなたのこれからの人生
解答用紙は あなたのこれからの人生
答え合わせの 時に私はもういない

だから 採点基準は あなたのこれからの人生

 

「よーい、はじめ」