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東京都立篠崎高等学校

ニュース

2025/04/08 学校生活・行事等

令和7年度 入学式を挙行いたしました。

令和7年4月8日(火)に第49回入学式を挙行いたしました。

新しく加わった266名の仲間と共に、実りある1年間にできるよう教職員一同、努めて参ります。

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1組から7組まで入場し、担任の先生から266名が呼名されました。

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校長式辞

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春爛漫の今日の良き日、東京都立篠崎高等学校第四十九回入学式を挙行するにあたり、ご来賓の皆様には、ご多用中にもかかわらず、ご臨席を賜り、誠にありがとうございます。おかげさまをもちまして、このように盛大な入学式を挙行できますことを厚く御礼申し上げます。また、ご出席いただきました保護者の皆様、お子さまの入学を心からお祝い申し上げます。ただ今、入学を許可いたしました二百六十六名生徒の皆さんを確かにお預かりいたしました。本校の教職員を代表いたしまして、私どもの持てる力を最大限に発揮し、これから三年間、充実した学校生活が送れるよう、指導に当たりますことをお約束いたします。

まず冒頭に、3月28日ミャンマーで発生したМ7.7の大地震により3千人以上の死者と多くの負傷者が出ました。タイのバンコクでもビルが倒壊するなど多くの被害が出ています。ここに、謹んでお見舞いとお悔やみを申し上げます。

入学生の皆さんは今、この晴れの場にあって、本校での学校生活に、様々な期待をもち、胸を膨らませていることと思います。学習や部活動の成果は、それに臨む目的意識を持っているかどうかで決まります。学習や部活動のねらいの理解度も、学んだことを応用する力も、そして学力や技能の向上の実感も、目的意識をもっている人の方が圧倒的に高いことが研究で証明されています。皆さんには、学校はワクワクする所、学ぶことは楽しいという実感がもてるようになってほしいと願っています。学習、学校行事、部活動など、様々な体験や友人との切磋琢磨を通して、人間として大きく成長してほしいと考えています。

さて、本校は昭和五十二年に開校して以来、一貫して「地域に愛される学校」の精神を大切にし、その責務を果たすよう努めてまいりました。そして、「伸ばしますあなたの可能性」を本校教職員の合言葉として、生徒の資質・能力を向上させるとともに、希望進路の実現に向けて、これからも全力で取り組んで参ります。また、本校では、探究的な学びと共同的な取組をとおして、他者への共感と思いやりの心をはぐくむとともに、「探究力を磨き、地域社会に貢献できる人」となるよう生徒を育てて参ります。令和八年度に創立五十周年を迎える本校は、これまで東京都教育委員会から「地域探究推進校」、「安全教育推進校」の指定を受けて、大学や企業、自治体や地域諸団体と連携を深めてきました。今年度は、「海外学校間交流推進校」の指定のもと国際理解教育のさらなる促進を目指し、教育活動を一層充実したものにして参ります。

そこで、新入生の皆さんに、二つのことをお話しします。

第一に、本校で過ごす3年間を通して、高い知性、広い視野、強い意志を育み、自主自律の精神と豊かな想像力を養いながら、将来、地域社会や国際社会に貢献できるリーダーとして成長してくれることを期待しています。そこで、今年度本校では「水滴石穿」(すいてきせきせん)という言葉を掲げて教育活動に取り組みます。「水滴石穿」とは、軒下から落ちる僅かな水滴でも、長い間、同じ所に落ち続けると、ついには固い石にも穴をあけてしまうことから、たとえ最初は非力であっても、根気よく続けることで、大きな成果を成し遂げることが出来る。「継続が重要である」ことを伝える故事成語です。小さなことから、コツコツと日々積み重ねる努力を日頃から心掛けてください。

第二に、大谷翔平選手のお話をしたいと思います。彼はアメリカのメジャーリーグで、打者として大活躍し、昨年は本塁打54本、盗塁59を記録し、史上初の50-50を達成し、さらにワールドシリーズを制し、世界一になり、世界中を驚かせました。そして先日ナショナルリーグのMVPに2年連続3度目受賞が決まり、指名打者として史上初、異なるリーグでの2年連続受賞も史上初となりました。ここで紹介したいのは彼が、高校生の時に書いていた「目標達成シート」です。その原型は「マンダラチャート」と言います。マンダラチャートとは、仏教の中でも密教の世界観を表した仏画「曼荼羅(マンダラ)」のような図を利用した思考法のことで、3×3の9マスからなり、目標やテーマに合わせて9つのマスを自分で埋めていくものです。大谷選手が高校生の時、このマンダラチャートを原型にした目標達成シートの中央に書いていたのは「18球団からドラフト1位指名を受ける」という大目標で、その達成するために「体づくり」や「コントロール」「キレ」「メンタル」「スピード160km/h」「人間性」「運」「変化球」の9要素を挙げています。その次のマスには、それを実現するために何をすればいいかを具体的に書き出しています。例えば、「いい投球をする」という目標のために、「毎日のストレッチ」「食事の管理」「睡眠時間の確保」など、細かく分けて行動を計画しています。大谷選手は、このシートを使って地道な努力を積み重ねてきたからこそ、今の結果を手にしているのです。皆さんも高校生になるにあたり、自分自身の「目標達成シート」を作ってみてください。大きな夢でも、小さな目標でも構いません。それに向かって一歩一歩進むことが、未来の自分を作る大事な力になるはずです。そして、今の志を忘れずに、失敗しても、つまずいても途中で止めないで最後までやり遂げてください。心を込めてやり遂げれば、必ず何かを得ることができます。

最後に皆さんに餞の言葉として次の言葉を送ります。

「今の自分に安住せず、人から受信し、吸収しようという生き方を奨めている。『学ぶ力がある』ということは、『謙虚さ』があるということである。謙虚さをもっている人は、何事からも学び、自らを鍛えていく」

これは、城山三郎著(新潮文庫)「少しだけ無理をして生きる」という本からの言葉です。著者が作家になったとき、先輩の作家から「ものを書くためには、いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くようにしなさい」と言われたことに関して、書いています。つまり、苦手なことや今まで言い訳をして、取り組まなかったことや苦手な人から逃げないで、少し無理な目標を立てて粛々と取り組むと、元の自分では考えられないほど遠くまで行けることがある、高い目標を成就できることがあると言っているのです。今日この日から、とにかく何かを始めてみてください。

結びに、授業をはじめとする教育活動の充実・改善には、保護者の皆様のご理解、ご協力が不可欠ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。また、学校の教育活動に加えて、PTA、同窓会、地域の皆様のご理解、ご協力も併せてお願い申し上げます。ご来賓の皆様におかれましては、篠崎高等学校は今後も有為な人材の育成に努めて参りますので、引き続き、本校へのご指導、ご助言をよろしくお願い申し上げます。

 新入生の皆さんが楽しく、充実した高校生活を送ることができるのを祈念して、私の式辞といたします。

 

令和七年四月八日

東京都立篠崎高等学校 校長  髙橋 聡

 

 

新入生代表宣誓  代表 高橋 武之心 

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校歌紹介

軽音楽部、吹奏楽部、野球部の有志による歌唱です。

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