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2025/03/18 イベント
卒業証書授与式 答辞
答 辞
柔らかい風と共に景色が春の色に染まっていき、暖かく心躍る季節となりました。本日、私たちは無事に青梅総合高校卒業式を迎えることができました。ご臨席を賜りました、校長先生を始め先生方、保護者の皆様、地域の皆様に厚く御礼申し上げます。そして、在校生代表の大越桃娃さん、素晴らしい心のこもった送辞をありがとう。旅立つ私たちへ勇気を与えてくれる優しい気持ちを感じました。
今日、私たちは、この青梅総合高校から卒業し、それぞれの新しい道を歩み始めます。今、この体育館の舞台に立ち、3年間の様々な思い出が蘇ってきました。受験を乗り越え、まだ着慣れない制服と一緒に登校した入学式。沈黙の中、皆で作ったバースデーライン。寒かったり、はたまた暑かったりした様々な講演会。学期のはじめ、長期休暇後の寂しい雰囲気とは裏腹に、友と会える喜びを心に留めながら迎えた始業式。この体育館で、当たり前のように感じる特別な体験をたくさんしてきたことに気が付きました。
入学して最初は、迷路のような校舎を青総入門書と共に歩き回りました。クラスメイトと打ち解けてくる頃に行われたフレッシュマンキャンプ。当時の社会情勢から1泊2日とはいきませんでしたが、短くも濃い思い出が作れました。ロープウェイから友と見る絶景や甘酒キャンディーの味は忘れられません。
園芸部に入った私は、他の高校生ではできない体験をしました。園芸部は同級生が私を含め4名、先輩が3人という状態からスタートしました。すぐに先輩2人が卒業し、少人数となった部活で、みんなで部活動としての基礎を作ったり、畑の土作りを行ったり、雑草を抜いたり、道具を磨いたりしました。2年生になり、自分たちに後輩ができるワクワクと不安の中で行われた部活動紹介。仮入部に後輩が来てくれるだけで、安心したし嬉しかったです。部活動勧誘で後輩もたくさん入部してくれ、できることが増え、様々な野菜を作ったり、文化祭で展示も行えたりしました。毎週、泥だらけになる体育着や夏の日差しで照らされる作物と、ホースからの放物線状の水が作る虹はほかの高校では見ることのない光景でしょう。
最も印象に残っている行事は、3年生最後の文化祭です。2年生から1年半を共にしたクラスのみんなとの団結力と、前年のノウハウを活かし、素晴らしい仕上がりになりました。夏休みに何度も議論を重ね、先生に出演してもらったり、化学室や生物室の道具を借りたりしました。1人1人が助け合い、長所を活かした出し物は、間違いなく、私の人生の中で最高のものづくりだったと思います。みんなとだったから、文化祭当日の裏方作業も楽しかった思い出で溢れています。またやりたいけれど、それが出来ないのが寂しいです。
私の高校生活は、生徒会を抜きにしては語れません。生徒会での日々の活動は、私の人生を変えました。予餞会の企画を考えたり、七夕の笹を切ったり、後夜祭のリハーサルをしたり、はたまた花のアーチを竹から作ったり、大勢の人の前に出る機会も増えました。中でも、企画の主催者側の大変さは想像以上で、色々な団体や先生方との連携が難しく、挫折しそうになりました。しかし、行事に関わる中で、様々なサポートをしてくださったり、外部での私の活動を見に来てくださった先生方。大きな行事の後、「良かったよ」「お疲れ様」と声をかけてくれたり、生徒会が企画した行事を楽しんで盛り上げてくれたりした生徒たち。軽食用の小さいおにぎりを作ってくれたり、安心できる言葉をかけてくれた家族や、何より共に行事を成功させようと力を合わせた仲間がいたから、最後までやり抜くことが出来ました。やりがいや安心感は、優しい言葉が導かれるものなんだということをみんなから学びました。本当にありがとう。支えてくれるみんながいたから、全ての行事が楽しく、かけがえのない思い出になりました。卒業すると、盛り上げ上手なみんなと会える機会も無くなってしまうけれど、みんなが進むそれぞれの道の先で活躍していくと確信しています。
私たちは、この青梅総合高校で様々なことを学びました。これからも私たちは、自分で考え、行動する力で、自分たちの進路を切り開き、歩んでいきます。皆さんに誇って頂けるように精進しますので、変わらぬ応援をよろしくお願いします。日々、私たちを陰から支えてくれた両親や学校生活、進路活動など様々なサポートをしてくださった先生方、様々な企画を盛り上げてくれたり企画してくれたりした在校生の皆さんに改めて感謝すると共に、青梅総合高校の更なる発展を卒業生一同、心よりお祈り申し上げ、答辞とさせて頂きます。長い間、本当にありがとうございました。
令和7年3月14日
卒業生代表 西田 昊玄