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東京都立青梅総合高等学校 全日制

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2024/03/13 イベント

卒業証書授与式 答辞

 

答辞

 

答 辞

 肌を刺すように冷たい外気が和らぎ、吹く風にも春の訪れを感じる今日、私たち16期生は卒業の日を迎えました。本日は私たちのために素晴らしい卒業式を挙行してくださり、誠にありがとうございます。また先生方を始め、保護者の皆様、来賓の皆様にもご臨席を賜り、卒業生230名を代表して厚く御礼申し上げます。

 3年前、真新しい制服に身を包み、青梅総合高校の門をくぐったあの日、私はこれからどんな学校生活を送ることができるのだろうという期待を抱くと共に不安を感じていました。コロナ禍でさまざまな制限がかかる中、私たちの高校生活が始まりました。分散登校やリモート授業、お昼の黙食。また、学年集会は学年が1つになることはなく、二箇所に分かれての実施であったり、やっと郊外へ遠足に行けたと思えば、お昼ご飯は弁当持参で黙食。放課後の活動も、友達と外で遊ぶことも自粛するようにと学校側から伝えられました。私はいつまで我慢しなければならないのかとやりきれない気持ちで過ごしてました。ただ一つ、よかったこととすればリモート授業で朝少し寝坊できたことぐらいです。ようやくコロナが落ち着き始め、友達と椅子をくっつけてご飯を食べれるようになった時はとても嬉しかったことを今でも覚えています。そして行事も例年に近い形で行えるようになりました。なかでも青総祭はもっとも思い出に残っている行事の1つです。特に2年次からは、一般公開されたことで、地域とのつながりを感じることができました。仲間と協力して作り上げる過程で、信頼関係が深まり新たな友情も生まれました。そして、お客さんが自分たちの出し物を楽しんで満足気に帰っていく姿を見て、「やってよかった」と心から思えました。

 体育祭はクラス、そして学校全体の団結力が深まるイベントです。しかし、運動が苦手な人にとっては気が重い行事だと思います。私もその一人で、「自分のミスによりクラスの足を引っ張ってしまうのではないか」と不安でした。しかし、そんな不安な思いも、みんなの気持ちの入った応援で楽しさへと変わりました。特に3年次の体育祭では最後ということもあり、今まで以上にみんなの気合が入っていて喉が枯れるほどの声を出しました。誰よりも張り切っていたのは私たちの担任だったということは、内緒です。

 3年間という限られた時間の中で、行事は少なくなってしまったけれど、1つ1つの行事を大切に全力で取り組んできました。私たちは変化の大きい時代を経験した学年です。コロナのせいで一度青総の伝統の一部は途切れることになりました。私たちは一から手探りで数々の行事を成功させることができました。その過程は決して平坦ではなく、時にはお互いの意見がぶつかり合うこともありました。しかし、この過程を経験してきたからこそ自主的に行動でき、協調し合える人へと成長できました。

 先ほどは心のこもった送辞をありがとう。在校生の皆さんには、部活動や委員会活動、また文化祭や体育祭といった行事等でたくさん支えてもらいました。生徒会のみんなにも感謝の気持ちでいっぱいです。また、行事の設営や運営をサポートしてくださった先生方や生徒の皆さんにも感謝しています。ありがとうございました。

 高校生活は長いようで短く、あっという間に過ぎていきます。辛いこともあると思いますが、周りにはどんな悩みでも真剣に聞いてくれるたくさんの方々がいることをどうか忘れないでください。そして一日一日を、大切に三年間を楽しんでください。

 18年間どんな時でも耳を傾け背中を押し続けてくれた家族にも改めて感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございました。これからも私たちの成長を見守っていてください。私からも家族に恩返しのできるように頑張っていきたいと思います。

 また、三年間温かく、時には厳しく指導してくださった先生方、ありがとうございました。個性豊かな私たち16期生を支えることは大変なことだったでしょう。また進路については親身になって相談に乗ってくださったり、行事では一緒になって盛り上げてくださったりと、あらゆる場面でお世話になりました。青総の先生方は最高です。

 そして今日共に卒業するみんな、3年間本当にありがとう。明日もまだ高校生活が続いているような気がします。朝、学校に来れば友達同士や先生方と挨拶を交わす声が聞こえ、教室では他愛のない会話を交わし、笑い合うみんなの姿がある。休み時間になれば、みんなで集まってお昼を食べたり勉強を始める人がいて、放課後になれば部活動に励む人たちの声や音が聞こえる。そんな当たり前の日々がもうなくなってしまうかと思うと、とても寂しいです。

 私たちの3年間。辛かったことも、楽しかったことも、どんなことでもみんなと過ごしたからこそ、かけがえのない宝物となりました。まだまだみんなで笑い合っていたいというのが正直な気持ちですが、私たちは前に進んでいかなければなりません。高校卒業は1つの終わりではなく、新しい始まりです。青梅総合高校での経験や思い出を胸に歩んでいきたいと思います。そしてまた元気に会いましょう。

 最後になりましたが、これまで私たちを支えてくださったすべての方々に改めて御礼を申し上げるとともに、青梅総合高校の今後の益々の発展を心より祈念して、答辞とさせていただきます。

                                              

                               令和6年3月13日 輿石 康太