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東京都立青梅総合高等学校 全日制

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2023/03/18 イベント

卒業証書授与式 答辞

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答 辞

 

桜の花が少しずつ開花し始めた今日この日 ここに青梅総合高校を卒業できることを本当に嬉しく思います。

 

突然ですが皆さん、1500時間 この時間が何だか皆さんはわかるでしょうか。この時間は本来私たちが青梅総合高校で過ごすはずだった時間の合計です。休校やオンライン授業、部活動や文化祭の中止などで実に5ヶ月分もの一緒に過ごすはずだった時間を私たちは失ってしまいました。

 

普通に登校できるようになってからは登校できる喜びを噛みしめながらも様々な行事が延期や中止となりました。それなのに何故だか延期にも中止にもならない定期テスト、非常に頭を悩ませました。一年次必修科目の農業では収穫した虫の卵まみれの塩漬け菜葉を目の前で先生が食べ始めた時は度肝を抜かれましたが、3年生となった今では電車で白菜や大根、なしなどをぶら下げて帰っていても全く恥ずかしくなく むしろ誇らしく感じられるまでになりました。

 

我慢の多い高校生活でしたが、私はこの3年間がつまらない物だったかと聞かれたら 本当に素晴らしい3年間だったと答えます。それは間違いなく私の周りに素敵な人が数多くいてくれたからです。

 

2年生で生徒会長になってからは、多くの先生方と関わる機会が増えました。発表の原稿作成、学校説明会、PTAの方々との意見交換会など生徒会長として過ごしたこの2年間で多くのことを教えていただき、人間的に大きく成長することができました。学年の先生や今年から赴任なさった先生方の話をもっと聞きたかったし、もっと話をしたかったです。

 

私は去年の11月頃、精神的に苦しい期間がありました。その時、私は間違った選択をしたかもしれません。しかし、私が今この場に立てているのは、学年の先生方をはじめ、様々な方の支えがあったからだと強く感じています。本当にありがとうございます。生徒会のみんなは1年生の時、生徒会に入っておらず2年生から突然会長として入ってきた私を温かく迎え、最後までついてきてくれました。普段の生徒会活動も文化祭でのお仕事も7人で頑張った全てが私の宝物です。

本当にありがとう。

 

そして学校で嫌なことがあったり、進路で悩んだりした時は、いつでも家族が支えてくれました。どんな時も私の判断を受け入れ、最後まで応援してくれた。いつでも味方でいてくれた家族がいたからこそ今の私があります。ありがとうございました。そして最後に15期のみんな、私たちは人生の中で最も楽しいはずの高校生活を、抑圧され我慢と言う苦しみの中で過ごさなければなりませんでした。悔しくて、悲しくて、どうにもならない現実に何度も挫けそうになりました。それでも最後まで通ってみて本当に素敵な3年間だと思えたのはみんなが居てくれたからです。くだらないことで笑いあい、部活に打ち込み、文化祭ではクラスで協力して準備をしましたね。本当に楽しかった素敵な思い出です。

 

これから先、どんな試練や困難にぶつかったとしても数々の苦難を共に乗り越え打ち勝ってきたみんなの未来は必ず明るいものであると確信しています。

 

自分の選択に自信を持ち、自分の正しいと思う未来を切り開いてください。私たちがこの3年間で切り開いてきた未来が後輩の皆さんにとって良い道標になれば幸いです。

 

最後になりましたが、みんなの未来、青梅総合高校の未来が明るいものである事を心から願っています。

 

令和5年3月14日   久保 律貴