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2023/12/26 イベント
伊豆大島ジオパーク巡検を行いました!
理数研究校事業の一環として、2023年12月25日(月)~26日(火)の日程で、4学年の有志を対象に伊豆大島ジオパーク巡検を実施しました!
地理・地学的な見方・考え方を働かせて、島嶼地域や火山地域における自然現象・社会現象を捉え、教科横断的に考えることを目的としています。
今回は4学年の有志40名が参加し、学校と同じ東京都ではあるものの環境が大きく異なる伊豆大島に赴き、ジオガイドのもとで三原山をトレッキングします。
12月25日(月)
20:30 東京都港区の竹芝客船ターミナルに集合しました。
22:00 東海汽船大型客船さるびあ丸に乗船し、船は伊豆諸島に向けて出航しました。船内泊で非日常を経験しました。
12月26日(火)
6:00 伊豆大島の岡田港に到着し下船しました。参加者の体調も良好です。
7:00 大型バスで大島温泉ホテルに移動し、朝食を食べました。
7:30 ジオガイドの西谷さんと合流して、大島温泉ホテルの地層を観察しました。
9:00 三原山山頂口からカルデラ内を進み、中央火口のお鉢巡りをしました。
山頂口でジオガイドの田中さんも合流。
1777年に噴出したパホイホイ溶岩と1986年に噴出したアア溶岩に登って、その違いを観察。
溶岩でおおわれた過酷な環境でも懸命に生きる植物たち。
いざ三原山の山頂へ。
ダイナミックな三原山の山頂火口を観察。
全員で集合写真
12:30 無事全員下山しました。バスで元町まで降りて、昼食を食べながら海岸の地形を観察しました。
14:30 大島岡田港から大型客船さるびあ丸に乗り、東京竹芝へ戻ります。
ジオガイドの方が港までお見送りに来てくれました!
19:00 予定通り東京竹芝に到着。体調不良者もなく、解散しました。
伊豆大島のジオガイド2名のお力もお借りして、無事に全行程を終えることができました。
企画の段階からご相談に乗っていただき、ありがとうございました。
天候にも恵まれて、2023年を締めくくる充実したフィールドワークになりました!
現地で体験・観察したことを持ち帰って、来年も学びを深めてきましょう。
ジオガイドの方のブログでも紹介してもらいました。
<子どもたちが学んだこと>
- 私は、今回の巡検を通しておもに現地に行かなければわからない植生のことや噴火を事前に予知するための機材について非常によく知ることができた。溶岩流の後にどの植物が生えるのか。また、それらはどのような特性をもっているのか。その後、どのようにして森は再生するのか。このようなことは、伊豆大島のように定期的に火山が噴火して森が部分的にリセットされる特殊な環境だからこそ実際に見て学ぶことができた。話を聞くだけだと自分にとってあまり興味がわかない分野だが実際に見て植生を照らし合わせたことで非常に興味がもてた。実際に現地に行くことの楽しさやそこから得られる学びの大きさを実感した。
- 火口を歩くという体験自体が初めてのことだったので、すごくいい経験になったと思う。火口が赤い、ということはテレビなどで見て知ってはいたが、実際に見てみると赤い、というよりは赤褐色な感じでブラウン味が強いなと感じた。初めて見ること触ることばかりでずっと驚いてばかりだったなと思う。いつ噴火してもおかしくないような火口を歩いていたことが今でも信じられない。一回の噴火で植生や地形を大きく変えてしまうほどの影響があるということに自然の壮大さや怖さを実感した。
- 三原山の登山を通してさまざまな地形を見ることができ、今まで教科書でしか見たことがなかった地形を自分の目で見られたのでとても勉強になった。大きさ、感覚などイメージを掴むことが出来たので、今後の地理の勉強にも活かしたい。
- 火山が噴火してマグマが流れてきたという歴史をその場で知ることができた。 今まで教科書や写真でしか溶岩は見たことがなかったが直接見たり触ったりして溶岩の特徴を知ることが出来た。
- 平安時代時代から火山灰が積もったと聞いて長年の歴史を感じました。三原山登山では、多種類の植物を発見しガイドさんに解説していただいて沢山の知識を新たに知ることができました。 最後に今回の巡検を通して普段見ることの無い火口などの自然に触れることが出来たため、他の伊豆諸島の島にも行き、特徴を知り比較したいと思いました。
- 大島の火山活動について島民の関わり方なども含めて学習することができた。 また島の植生について本土と違う独自の特徴があるということを一つ一つガイドの方から詳しく教えていただき興味を持った。
- 火山岩など多くの地層などを詳しく観察すると、自然の小さなひとつひとつのものには、それぞれ興味深い特徴があることを学んだ。また、人工では作れないような大きな火山も自然は長い年月をかけて作ることから、自然の壮大さというものを改めて感じることができた。
- 今回の巡検で伊豆大島の地層や三原山の火山活動について学ぶことができた。三原山だけが火山なのではなく大島全体が火山であることや、江戸時代までは今の三原山とは形が異なりカルデラがなかったことを知り驚いた。三原山で土砂災害が起きる原因として地層が深く関わっていることも知ることができたため、今後地質ごとの土砂災害に対する対策など防災の面で調べて学んでみたい。
- 伊豆大島のフィールドワークでは、伊豆大島の成り立ち、今までの噴火の歴史、そこから生まれた噴火した時の対策などを知ることが出来ました。また今回のフィールドワークを踏まえて、時代ごとのカルデラや溶岩の種類に興味を持つことができ、調べてみたいなと感じました。
- 今回の伊豆巡検を通して、三原山の歴史や溶岩の種類、植物について学ぶことが出来た。その中でも特に溶岩が流れたことで植物が生え、森ができるということに驚いた。今後は三原山に生えている植物についてさらに詳しく学びたい。
- 大島と利島がとがった形をしているのは溶岩の種類が異なるためだということを知って納得した。
- 大島は三原山だけではなく大島全体が活火山であること、大島の形や、過去の噴火の際に現れた亀裂の向きはすべてフィリピン海プレートの影響によることが分かった。
- 今回の巡検を通して特に印象に残っていることは地域の人々が活火山を神聖なものとして崇めているということです。ニュースで知る火山は恐ろしい一面だけが切り取られがちですが地域にとってはメリットもあるものだと知りました。
<子どもたちの感想>
- 今回の巡検では、ガイドさんに実際の自然状態をこの目で確認しながら、生まれた疑問点や、クイズ形式で学びを深めることができたのが良いと思いました。
- 船に乗ってみんなで楽しく山登りみたいな感じだと思っていたけど、思ったよりも大変でした。ガイドさんの説明や先生の解説がなければ何がどれでーみたいなことがわからなくて楽しめなかっただろうなと思うと、今回の巡検もいい経験になったなと思います。1人ではなかなか一歩を踏み出しにくいこのような機会がうちの学校にあって本当に良かったです。
- 想像以上にとても充実していて楽しかった。船からの夜景や朝日や夕日、山頂からの景色が綺麗でもう一度行きたいと思った。また、ガイドさんがとても優しい方で楽しく登山ができた。
- 初めて船に乗船し、綺麗な景色を眺めることができ、楽しかったです。朝は早かったけれど充実度が高かったです。
- 今回は多くの仲間と行ったことによって、協力して、ともに観察や学習ができたことによって個人では成しえない体験ができたなと思う。また、自然と共生するような島の文化に触れ、自分も生物や環境に興味をもったので、もっと深くいろいろなことを調べていきたいと思った。
- 楽しく学ぶことができました。現地に行ったりガイドさんのお話を聞いたりしないと知らないままだったであろうことも学ぶことがができて良かったです。ありがとうございました。