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東京都立富士森高等学校

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318本目:【吹奏楽部】校長の見た「閖上2026」 その2

2026/08/31

 土日を挟んで前回の続きをアップします。

 8月27日(木)、閖上2日目の様子です。

 この日は午前中に名取市立閖上小中学校で演奏会を行います。別行動の私が9時頃に到着した時に本隊は既に到着していて、トラックから機材を搬出しているところでした。

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 私はまずは校舎に隣接する慰霊碑に行って黙とうを捧げました。慰霊碑に刻まれた津波で亡くなった閖上中学校生14名の名前の中に前日の宮本先生の話の中に出てきた「黒板の話」の生徒の名前があることに気づいて、また胸が締め付けられるような気持ちになりました。

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 校内に入り、まずは校長の峯岸寛仁様に御挨拶しました。1年ぶりにお目にかかりましたが、校長室で親しく接していただきとてもありがたかったです。校長室で話をしているところへ、なんと名取市長の山田司郎様がいらっしゃいました。公務御多忙の中、富士森吹奏楽部の演奏を聴きたいとのことでした。ただ次の公務の予定時間が明確に設定されているそうで、残念ながら演奏を聴いていただくことはできませんでした。それでも体育館でふじもりメンバー全員に向かって声をかけてくださいました。私も玄関までお見送りしましたが、本当に急ぎ足で次の公務に向かわれました。その後も着々とふじもりメンバーの手によって、ステージのセッティングが進んで行きます。

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 名取市長山田司郎様、お忙しい公務の合間を縫って来ていただき、ありがとうございました。

 ちなみに、山田市長は「気づきの森」を御覧になったことがあると話してくださいました。校長室で話をする中で、「想像」「気づき」の話になった時に、「ああ、だから赤字にしてあるんですね」と話されたので、これは本当のふじもりサポーターですね。今後とも富士森と富士森吹奏楽部をどうぞよろしくお願いいたします。

 ステージのセッティングが終わり、いよいよ閖上小中学校の児童・生徒達と御対面です。1年生から9年生までがそれぞれの椅子を持って体育館に集まってきます。児童・生徒と教職員の皆さんの他に来賓として、名取市副市長渋谷武志様がいらっしゃいました。またこの活動を支援してくださっているライオンズクラブの方々が東京から多数お越しくださいました。考えてみたら体育館に全校生徒が集合しています。ということはこれは「学校行事」だということだと今さらながら気づきました。我々学校の業界では「学校行事」というものは授業といった日常とは違い、その手続きや準備に多大な労力のかかるものです。それほど閖上小中学校ではこの行事を大切にしてくださっているということです。鈍感な校長で申し訳ありませんでした。

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 演奏する曲目も「昭和の曲」が入っていた前日の市営住宅とはちょっと違って、「新しい曲」が入っています。また演奏の中で楽器の紹介をする等、工夫がされていました。さらに中学生年齢の吹奏楽部の生徒との合同演奏もあり、充実した内容でした。

 演奏の後には、ふじもりメンバーが楽器を持って児童・生徒の席に入って行く交流が行われていました。前日に続いての交流ですが、今度は自分より年下の児童・生徒です。こちらでも前日同様、まっすぐな視線と笑顔で正対しているのが印象的でした。またトランペットパートは中学生の方から寄ってきて、ステージ上に腰かけてずっと話していたのも印象的でした。考えてみると閖上小中学校に通っている児童・生徒は入学した時からコロナの時期以外は毎年何らかの形で富士森吹奏楽部と交流しているんだということに気づきました。

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 全ての予定が終了して、椅子を持って教室に戻る児童・生徒達をふじもりメンバー達が2ヶ所の体育館出口で見送ります。別れ際に何人もの児童・生徒がプログラムにふじもりメンバーのサインをねだっています。なぜか私の所にも二人の生徒が来たので「富士森校長中村弘志」とサインしました。

 片方の出口から出る児童がいなくなるともう一方の出口に移動して見送る等、自分たちで考えた最大のおもてなしの行動が取れているなということに気づきました。まさに「人を幸せにすることで自分も幸せになろう!」という気持ちに基づいた行動だということに気づきました。

 児童・生徒がいなくなった体育館でふじもりメンバー達は一斉に機材撤収を始めます。この辺りは手慣れたもので、どんどん作業を進めてトラック2台に楽器等を積み込んでいきます。

 学校は給食を終えてお昼休みのようです。いよいよお別れの時です。バスに向かうふじもりメンバーとの別れを惜しむように何人かの生徒がバスまでついてきます。おそらく一緒に演奏した吹奏楽部の生徒だと想像しました。

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 バスに乗って学校を出ますが、隣接する慰霊碑で黙とうを捧げるために一旦バスを下りて慰霊碑前に再集合します。一人ひとりが思い思いの形で慰霊碑に触れながら祈りを捧げた後、この2日間の行程にずっと同行してくださった宮本先生にお礼の挨拶をします。

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 いよいよバスに乗り込もうとしとその時、いくつかの教室のベランダから手を振っている児童・生徒がいることに気づきました。しばし手を振ってお別れをして、いよいよバスは一路東京を目指して、閖上を後にします。

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 私も手を振ってバスを見送った後、宮本先生に最後に御挨拶して、また来年の定期演奏会での再会を約束してから閖上を離れました。

 本隊は圏央道での渋滞に巻き込まれながら、19時過ぎに学校に到着して、機材を搬出してから20時過ぎに解散したそうです。

 吹奏楽部ふじもりメンバーの皆さん、そして引率された3名の顧問の先生方、充実した2日間とはいえ、疲れたことと思います。お疲れ様でした。

 それでも閖上に関わる多くの方々やライオンズクラブの御支援をいただきながら、この交流を続ける意味は大いにあると校長は確信しています。既に閖上小中学校の児童・生徒は全員が震災を経験していないはずです。いよいよ来年度は訪問するふじもりメンバーの半数が震災のその時にはまだ生まれていないということになります。そして3年後には交流している全ての児童・生徒が未体験となり、交流は新しいステージに移行していくのだろうと想像しています。

 コンサートのタイトルは「結ぶ ~音楽でつながる笑顔の輪~」です。どのような形でつながっていくのか、しっかりみんなで想像していきましょう。

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 吹奏楽部の演奏中、最前列で体を揺らしてリズムを取りながら食い入るような表情でステージを見ていた1年生が、8年後に9年生として富士森吹奏楽部と一緒に演奏しているかも知れない、そんなことを想像して、とても嬉しくなりましたし、できるだけ長くこの交流が続いて欲しいと感じました。

 今年も閖上に来ることができて良かったと思っています。私も多くの方に富士森吹奏楽部が支えられていることを実感できて満たされた気持ちです。ありがとうございました。

 以上で、「校長の見た閖上2026」の報告を終わります。

①今朝はアジアドさんの前あたりから突然霧雨が降ってきて全身がしっとりと濡れてしまいました。富士森上空は雲に覆われていましたね。

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②さあ、いよいよ明日から2学期が始まります。ふじもりメンバーの皆さんの元気な姿を想像して、再会を楽しみにしています。