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東京都立富士高等学校附属中学校

さくらサイエンス・ハイスクールプログラムで生物班が研究交流をしました

2023/04/20

さくらサイエンス・ハイスクールプログラムで生物班が研究交流をしました

さくらサイエンス・ハイスクールプログラムは国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催する事業で、海外の優秀な高校生および引率者を日本に招いて行われるプログラムです。本校では4月20日に「さくらサイエンスフェア」として、富士の生徒との研究交流と日本の文化体験を中心としたプログラムを準備して行われました。

 

本校では研究交流のための5つの企画を準備し、そのうちの1つを、科学探究部生物班が担当しました。

企画名は「Let’s look at Daphnia!」で、ミジンコの観察体験と、研究発表を含む120分のプログラムを考えました。企画を担当したのは、生物班でミジンコの研究をしている中学2年生4人と、サポートに入ってくれた中学2、3年生4人の合計8人です。

 

<プログラム紹介>

1.ミジンコの観察体験

ミジンコを顕微鏡で観察してもらいました。ピペットでミジンコ1匹を吸い取ることと、顕微鏡の使い方を体験してもらいました。親ミジンコは1~2mmと肉眼でもよく見えるくらい大きく、スムーズに作業していましたが、子ミジンコは1mmに満たない大きさで、ピペットで吸い取ったり、顕微鏡にのせたりするのに苦戦していました。顕微鏡で見えたミジンコの姿は、プラ板シートに油性ペンでスケッチしてもらい、それをトースターで焼いて、オリジナルプラ板ミジンコストラップとしてプレゼントしました。

 

2.ミジンコの研究発表

生物班でミジンコの研究をしている4人の研究発表を行いました。発表内容は「ミジンコの飼育に適切な飼育水の検討」で、これは3月末に日本水産学会春季大会での発表を英訳したものです。

 

3.フリートークの時間

ミジンコのことや研究のこと、学校生活や部活動のことなどについて、交流していました。

 

<生物班の振り返りより>

英語は得意ではないが、自分たちで伝えられるレベルの英語を使って、身振り手振りも使って伝えることができてよかった。原稿をつくる過程で、日本語がどう英語に翻訳されるのかが分かり勉強になった。完璧に英語が話せなくても、相手がフォローして汲み取ってくれて、コミュニケーションが成り立つことが分かって自信がついた。海外を意識し興味をもつことができた。今度は自分が海外研修に行ってみたい。海外の方は本当にフレンドリーで、話しているこちらからも自然と笑みが出てしまう、そんな楽しさがあった。英語で話しかけられたときに理解できた部分も多かったので、自分が思っていたより力がついていたことに気づくことができた。英語を勉強していても、どのようにどこで役に立つのかということがよくわかっていなかったが、この経験のおかげで英語を勉強していてよかった、今後も英語を勉強したいと思うようになった。ある程度会話は通じても、思ったとおりの言葉が思いつかず、交流を深めることができなかったことが悔しかったので、もっと語彙を増やし、交流を深められるようにできたらもっと楽しめると思った。

研究発表の翻訳、発表は、単に日本語を英語に翻訳するのとは別次元で、とても難しかった。翻訳してもよくわからないことばかりだったが、JETの先生に教えてもらうことで、単語や文章の意味や読み方が徐々に分かるようになり、発表練習を重ねることで理解することができた。ミジンコや研究をテーマとしてコミュニケーションをとることができてよかった。さくらサイエンスフェア全体をとおして、何かに挑戦してみる力や自信が身につき、そしてとても楽しかった。今後もチャンスがあったら挑戦していきたい。中2、中3だけであの濃密な時間を作り上げられたのは凄い成果だと思う。今後も富士を代表して発表できるよう頑張りたい。

英語科の先生、JETの先生の添削、話し方講座、理科の先生の実験器具の準備等のサポート、SSH担当の先生、生物班顧問の先生、とたくさんの先生方に全面的に支援してもらって成功することができました。また、校長先生にも褒めていただいたり、他にもすれ違うたびに頑張ってねとたくさんの先生方が声をかけてくださって嬉しかったです。私達だけでは出来なかったことが成功したことがとても嬉しいです。改善点はまだまだありますが、成功したこととその喜びは、それを上回るので、さくらサイエンスフェアにこのメンバーで取り組むことが出来て本当に良かったです。

 

<生物班顧問より>

普段からイベント後には振り返りをしていますが、今回は上記に紹介した以外にもたくさんの振り返りが書かれていて、今回のさくらサイエンスフェアは、生物班の部員にとって得られたものが大きく、心に残る、大きな成長の機会となったようです。春休みから準備を始めて、試行錯誤し、大人の力も借りながら準備をしていました。本来、海外の高校生を日本のSSHの高校生が迎えるというプログラムですが、今回生物班は、中学生だけで企画をやり遂げました。海外の優秀な高校生を相手に、日本の中学生が英語で発表、交流し、大成功を収めたことは大快挙だと思います。勢いの留まることのない生物班の今後に期待しています。顧問・塩入直也

 

写真1枚目 発表している様子

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写真2、3、4枚目 観察のサポートをしているところ

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写真5枚目 プログラム終了のあいさつ

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写真6枚目 全員で記念写真

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写真7枚目 発表者8人で記念写真

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