「天文部」は、放課後の校内に小さな「夜の時間」をつくる部活。
空が暗くなりはじめる頃に集まり、星座早見やアプリで今日の星空を確かめてから、まずは夏の大三角――こと座・わし座・はくちょう座を探します。ひとつ見つかると不思議なくらい次が見えてきて、点だった星が線になり、線が形になり、夜空が静かな地図に変わっていきます。
南の空には赤く光るアンタレスを抱いたさそり座、その先にはいて座のあたりに天の川が淡く流れ、見上げるほどに「遠さ」や「広さ」が胸の奥まで届きます。望遠鏡をのぞけば、肉眼ではただの光だった星が、色や集まり方まで表情を持っていることに気づきます。
観察のあとは、その夜に見つけた星座をメモしたり、次はどの方向を狙うか相談したりしながら、静かな余韻を持ち帰ります。曇りの日も活動は止めず、機材の点検や星座の予習、撮影の練習をして、次の“晴れ”に備えます。
受検生のみなさんへ――勉強でいっぱいの毎日でも、ふと見上げた星は変わらずそこにあります。入学したら、その星空を「通り過ぎる景色」ではなく「忘れたくない時間」に変えてみませんか。天文部で、同じ空を見上げる仲間と一緒に、夏の星座をたどりましょう。
