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2023/08/10 今週の七高
生物科 夏期講習(八重咲アサガオのPCR法を利用した電気泳動による遺伝子解析・教育目的遺伝子組換え実験)
生物科の夏期講習として、普段の授業時間ではできない2つの実験を行いました。
1.八重咲アサガオのPCR法を利用した電気泳動による遺伝子解析
九州大学のバイオリソースアサガオから提供を受けた、ABCモデルのモデル系統株(八重咲と無弁花の遺伝子を持つ)のアサガオを栽培し。
栽培したアサガオの葉を材料に、PCR法により変異部分の遺伝子を増幅し、アガロースゲル電気泳動で増幅した遺伝子を検出することで遺伝子の違いを調べました。
(八重咲のアサガオは変化アサガオと呼ばれ、江戸時代より伝統的に栽培されてきたものになります。)
アガロースゲル電気泳動の結果の測定
(PCR法で増えたDNAのバンドの違いで遺伝子を比較します。PCRに成功しアサガオごとの違いが見られました。)
八重咲と通常のアサガオ
八重咲のアサガオと無弁花咲きのアサガオ
(八重咲 おしべとめしべが花びらに変わっている。無弁花 花びらの部分がなくガクになっている。)
2.大腸菌の教育目的遺伝子組換え実験
事前に、カルタヘナ法に基づく安全教育を実施し、カルタヘナ法に関するテストを行ったうえで遺伝子組換え実験を行いました。
実験では、大腸菌にオワンクラゲ由来のGFP(緑色蛍光タンパク質)遺伝子を含むプラスミドを導入し形質転換を行いました。
一晩培養後に、紫外線ランプを当てると大腸菌が緑色に光ってGFPを作っていることが確認でき、遺伝子組換え実験に成功しました。
実験終了後は、すべての大腸菌をオートクレーブ(121°℃ 20分)で処理し、安全確保を行いました。
形質転換した大腸菌にブラックライトを当てて、GFPの遺伝子が発現している様子を調べる様子。
(本実験は、「遺伝子組換え生物の使用等の規制による生物の多様性の確保の法律」に従い、安全に配慮して行われました。)