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東京都立両国高等学校・附属中学校

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2026/01/08 高校生

都立TIPSフォーラム2025~好きが未来を動かす~

12月26日(金)有明GYM-EXで探究の大きなイベントが行われました。全都立高校が集まり、探究の成果を“見て・聞いて・学び合う”、都立高校生の「知りたい」が集まって未来が動き出す1日です。本校からも高校2年生の探究グループがポスター発表で参加しました。

午前中はさかなクンと伊沢拓司さんによるトークセッションと、代表校による発表でした。「問い続けるチカラ」や「好き」で世界を広げることについてたくさんのヒントをいただきました。

【さかなクンに学ぶ、両国生の探究に生かせそうなこと】

探究では「?」を見つけ、その答えを探し、またその答えに新たな「?」を見つける、ということを繰り返します。言うのは簡単ですが、いざやろうとすると難しいです。両国生の探究的な学習の弱点は、一度答えが出ればそれで満足したり、答えが出なければ挫けたりしがちなことです。また、学習を頑張る生徒が多いからでしょうか、「?」=「分からないこと」が残っている状態や、仮説に沿わない結果(失敗…?)が苦手です。

さかなクンは楽しそうに語ってくださいました。「図鑑に『不味い』と書かれている魚があれば、『本当かな?』と気になって食べてみます。そうしたら、意外と美味しい!ということもあるんです。じゃあどうして『不味い』なんて書いてあるんだろう?旬じゃなかったのかな?調理法がまずかったのかな?漁師さんに聞けば分かるかな?知れば知るほど『なんで?』が出てくるんです」

「?」を生む原動力は、豊富な知識。むしろ「?」を楽しみ、どんどん繋げていける力こそ、本当の「学力」かもしれません。

 

【伊沢拓司さんに学ぶ、両国生の探究に生かせそうなこと】

 探究の発表について伊沢さんはこんな風におっしゃいました。「みんながやってることは探究『発表』じゃない。探究『学習』だよ。代表校の発表を聞いて、彼らの成果に正直ビビったという人も多いと思うけど、コンテストや開発とかで成果を出したかどうかは本筋じゃない。大事なのは何を学んだか。探究学習を通して自分がどう成長したか。発表をする時も聞く時も、『何を学んだ?』と考える姿勢が大事。」

本校には発表が上手な生徒がたくさんいます。ただ、発表が上手な生徒であっても、常に自分の学びや成長にフォーカスできているかは疑問です。3学期には中1地域探究、中2卒研事前学習、中3卒研、高1・2探究で発表会を行います。「上手い発表を見せる発表会」ではなく、「学びが伝わる発表会」にしたいです。

テーマについて、伊沢さんはこうおっしゃいました。「『好き』に囚われすぎなくて良いと思う。戦争が『嫌い』とかでも良い。自分の気持ちが動くことをテーマにしよう。引っかかることを疑って調べてみるのも良い。どんな自分のモチベーションも肯定しよう。」テーマ決めはどの学年でも大きな関門です。「社会課題」や「好きなこと」「研究価値があること」などの言葉に縛られすぎず、自分の気持ちが動くテーマ設定ができるよう、研究部でも探究の最初の一歩の踏み出し方について、改良を重ねていきます。

 

【高2生の発表「墨田区の高齢者の運動能力を向上させるにはどうしたらよいか」】

 2年間の研究成果を発表してくれました。1年目の成果は高齢者向けの「シン・エクササイズ」の考案、デイサービスでの実施、体力テストの結果向上、2年目の成果は区の高齢者福祉課との連携と、イベントによるエクササイズの広報活動です。他校の生徒、先生方、参観にいらした一般の方や教育委員会の方々に彼らの「学び」や、探究を通した「人とのつながり」について聞いていただくことができました。エクササイズの考案だけでなく、体力テストでも結果が出たことを褒めていただいたり、体験者や事業所の数が少ないことから、今後の活発な普及活動に励ましの声もいただいたりしました。忙しい日々や緊張を言い訳にせず、原稿を全く見ずに熱心に語る姿は、さすが高2生。50分間のポスターセッションをほとんど休むことなく、語り続けてくれました。「代表校の発表を聞いた後だから『すごすぎる』と心折れそうだった」と話していましたが、大変立派な、学校を代表する活躍でした。

 

【探究で育つのは「面白い」を知る力】

午後には代表校の生徒と有識者の方々によるパネルディスカッションがありました。その中で、東京大学先端科学技術研究センターの特任助教、森晶子様からこのようなお話がありました。「社会ですごいことをやっている人たちがなぜ、それを出来るのか。聞くと大抵、『面白いから』と言います。『面白い』は常にHappyということじゃないですね。でも、きついことも、面白ければやり遂げられる。『面白い』を知ってる人生と知らない人生では大きな違いがあります。探究は『面白い』って何?『好き』って何?ということを体感するチャンスです。」

「探究的な学習(志学)ってなぜやるの?」生徒からの疑問に対して、今後は「自分なりの『面白い』に出会ってほしいから。自分なりの『面白い』と共に人生を歩んでほしいから。」と答えていきたいです。

都立高校生のパワーを感じた年の瀬の大イベント、「都立TIPSフォーラム2025~好きが未来を動かす~」でした。

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