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東京都立両国高等学校・附属中学校

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2025/11/13 中学生

中学3年生(18期)「卒論の書き方」講演会

11月11日(火)5・6限に「卒論の書き方」講演会を行いました。講師は法政大学経済学部教授、新田誠吾先生です。新田先生は「200字作文」を取り入れた独特の手法で多くの大学生の文章力・論文執筆能力を伸ばしてこられた専門家です。2年前に研究部の教員が、新田先生の著書『これならできる!レポート・論文のまとめ方』に出会ったことからご縁がつながり、昨年度、一昨年度もご講演頂きました。

5限目のテーマは、論文に「書くこと」と「書かないこと」です。「事実」「意見」「引用」「例示」は書き、「感想」や「推測・憶測」は書かない、と教わりました。例文を仕分けしてみることで、「根拠」があれば「意見」になり、無ければ「推測・憶測」になると明確に理解できました。6限目のテーマは段落の書き方です。1つの段落には1つの話題。そして段落の冒頭には段落全体で最も大事な文を書くこと、と教わりました。シンプルなルールですが、常に意識するのは難しいです。習ったことをもとに、自分の200字作文(事前課題)を添削しました。また、大学生が書いた文章を直す演習も行いました。必要に応じて文を削除したり並べ替えたりする中で、必要な文、不要な文が見えてきました。

質疑応答では、「段落の最後に書くべき内容はありますか」「言葉を説明する場合は、その言葉の直後が良いですか」「現状では調べ学習で終わってしまいそうです。調べ学習と研究の違いは何ですか」「AIについてはどうすべきですか」という質問が出ました。新田先生はそのすべてに丁寧に答えてくださいました。特に調べ学習と研究の質問には、質問者のリサーチクエスチョンも聞き、何を調べるべきか、どこに連絡を取ってみると良いか、論文を興味深いものにするためのヒントなど、細部にわたりアドバイスをいただきました。

先週、論文の「はじめに」を書き始めたばかりの18期です。まだ自分の卒業論文についても、どこか他人事。しかし、これからの1か月間は怒涛の論文執筆期間です。今回のご講演内容が徐々に身に染みてくることでしょう。研究部ではこう考えています。自分で進めない限り終わらない、終わらないからと言って未提出で逃げることもできない。それが卒業研究。だからやり遂げることが大人の階段を上ることにつながる。だから大事にしたいのです。今後も18期の卒業研究にご期待ください。

中3卒業論文