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2022/11/21 中学生
卒業面接(中学3年)
11月の放課後の時間を利用して、進路部や両国高校の先生方のご協力により、中学3年生に対して「卒業面接」が行われました。面接に向けた準備は、夏休みの課題として「エントリーシート(「両国高校進学に向けて自分を見つめ直す」)の下書き」から始まりました。その内容は、「①両国高校を志望する理由」「②高校卒業までに取り組みたいこと」「③高校卒業後についての自分の夢・希望・進路・仕事」「④中学時代に頑張ったこと」「⑤中学卒業までにやり切りたいこと」と多岐に渡りました。1つ1つの問いに真摯に向き合い、整理しながら文章として書き残していく過程で、生徒は、自己の道のりや実績を再認識したり、(今まで気づかなかった)自己の特性や長所を発見できたりしました。何度も書き直し、最終的に清書をして可視化できたことで、振り返りでは、「(こんなに頑張ったんだと)自信になった。」「自己肯定感が高まった。」という感想が多く見られました。また、日々忙しい両国附属中の生活の中で、「将来何をしたいのか」など高校卒業後の進路について、立ち止まって考えたことがなかった生徒にとって、将来について深く考え、具体的な目標を設定する動機付けになりました。一方で、時間をかけても十分に記載をできずに面接当日を迎えた生徒も一部で居りました。十分に文章化できなかった問いについては、面接官の先生方から掘り下げていただき、「今後取り組むべき自己の課題」として捉えることができたようです。「高校ですべきことが見えた。」「高校ではいろいろなことに積極的に関わっていきたい。」と言った前向きな感想が多く見受けられました。
エントリーシートの準備と並行して、10月24日(月)に、外部から講師をお迎えして「マナー講習会」を行いました。挨拶や身だしなみ、座り方、話し方など実技を交えてわかりやすく教えていただきました。生徒からは「知っているようで知らないマナーについて学べてよかった。」「緊張した場面でも自然にできるよう、日頃から心がけてみよう。」といった感想が多くありました。
面接の日程が近くなると、マナー講習等で教わった注意すべきことを友だち同士で楽しそうに練習している光景が教室の各所にありました。しかし、本番当日の面接室前では、生徒のいつもの様子とは異なり、それぞれの姿勢や表情に緊張感が漂っていました。いざ面接になると、緊張して思うように言えなかった生徒も多く、「日頃から習慣的に身につけておくこと」の大切さに気づくことができたようです。一方で、中学3年間で授業のスピーチやプレゼンなど人前で意見を伝えてきた経験が活かされ、「丁寧に話せた。」「伝えたいことを表現することができた。」と達成感を感じた生徒も多くいました。面接直後には、面接官から直接、評価やアドバイスをいただくことができました。「面接では、型にはまった回答を丁寧に伝えることより、面接官と『コミュニケーションをとる。』といった意識で臨むとよい。」との助言が多くあったことを後日クラスでも共有すると、生徒達も納得した様子でした。
こうして、夏休み期間より取り組んできた「卒業面接」が無事終わりました。卒業に向けた大きな課題をまず1つ乗り越えたことで、生徒たちが精悍な顔つきに変わったように感じます。今回の卒業面接に向けたエントリーシートの執筆や面接経験を、将来の大学入試や就職活動等、履歴書(エントリーシート)を書くとき、面接を受けるときなど、今後の進路選択に大いに活かしてほしいです。