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2022/06/18 中学生
道徳講座「ジェンダーについて考える」
6月15日の道徳の授業にて、朝日新聞社の三島あずさ様を講師にお招きし、「ジェンダー」に関してご講演いただきました。
本校でも男女混合での名簿や女子のスラックスが導入されるなど、徐々にジェンダーに関する議論が交わされる機会が増えてきました。「最近よく耳にするようになったジェンダーとは何だろう?一緒に考え、たくさんモヤモヤしてください。」とは、三島さんの冒頭のお言葉。三島さん曰く、生物学的な性別とは別に「社会的・文化的につくられる性差」を「ジェンダー」と呼ぶそうです。
最初の言葉の通り、たくさんのモヤモヤの種が散りばめられた講演でした。「なぜサッカーアニメの登場人物は男の子ばかりなのか」「女性が子育てをやっても何も言われないのに、なぜ男性がやるとイクメンと言われるのか」「男性がピンク色を好むとおかしいのか」「女子力、という言葉の背景には何があるか」「レディースデーはなぜあるのか」、その他にも「高校野球女子マネおにぎり問題」や「デート割り勘問題」、「国会議員男性率高過ぎ問題」など様々な場面でのジェンダーについて紹介していただきました。
以下、生徒感想より抜粋。
・SDGsの達成度などを見て、日本のジェンダー平等が遅れていることは知っていましたが、こんなにも男女間で差があることを知って衝撃を受けた。
・「差別」は、意識的に行われるものではなく、無意識のうちに先入観によって生じてしまうのだと感じた。
・これからの日本は「女性も」ではなく、「誰でも」活躍できる、暮らしやすい国、社会にしていくためにできることを考えたい。
・性別に関係なく、全ての人が好きな職につく機会を平等に持つことが、本当のジェンダーフリーなのではないかと思う。
・本当にジェンダーフリーな社会にしようと思うなら性別欄なんていらないし、男女別の定員もいらないと思う。
・“自分らしく生きる”ための環境づくりの一環として、進んでジェンダー平等に取り組みたい。
・ジェンダーでは、「男女平等なのに女性が受けてきた色々なこと」を問題視されるが、「男性だから」という言われ方での問題があまり取り上げられないことから、今度は「女性を重視し過ぎ」な気がした。
・取り組み過ぎると逆差別などを引き起こすこともあるため、バランスがとても難しいと感じた。
・今を変えられるのは私たち若者なので、きちんと自分事としてとらえていきたい。
11月の道徳地区公開講座では、LGBTQ+の当事者の方を講師にお招きし、話し合い活動などを行う予定です。今回のジェンダーに関する講演で得た学びをいかし、さらに深めてまいります。三島様、この度は本校へお越しいただき、誠にありがとうございました。