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東京都立両国高等学校・附属中学校

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2022/06/15 中学生

中学3年生 芸術鑑賞教室 英語落語

6/10(金)の総合的な学習の時間に、本校視聴覚室にて芸術鑑賞教室を実施しました。前日に生徒たちが教卓9台を使って即席の高座を作り、会場を設営しました。落語の鑑賞は、日本の伝統芸能を理解し落語の魅力を味わうことを目的に、3月にも1度実施しています。
今回は、海外との交流等に向けて「日本の伝統芸能を“英語で”紹介する教養を身につけること」を目的として、英語落語の第一人者である桂かい枝さんにお越しいただいきました。桂さんは、日本各地で英語の楽しさを伝える公演を行うことに加えて、これまで世界28カ国108都市で300回以上の講演を実施されており、英語落語を通して日本文化を世界へと発信されています。そんな桂さんに、海外講演でのエピソードや、古典落語『いらち俥』の英語落語を披露していただきました。また、上演後には、生徒同士で小噺を練習して高座へ上がって実演する、という体験教室を開いていただきました。桂さんからは、しぐさや表情などの具体的なアドバイス・練習方法を丁寧に教えていていただきました。
今回の芸術鑑賞教室で、生徒の皆さんが肌で直接感じた一つ一つの技術が、今後の様々な場面で活かされることを期待しています。その後の英語の授業の即興スキット発表では、意識して動作をつけ、感情を込めて発表するなど、今回の芸術鑑賞教室での学びを取り入れて工夫した発表をしたペアもありました。次は、文化祭の学年発表等に向けて、「英語落語や小噺を自分達で披露すること」を目標に準備を進めてまいります。
桂かい枝さん、この度は本校にお越しいただき、誠にありがとうございました。

以下、生徒感想文より抜粋。「日本の素晴らしい文化を世界に広めることでより多くの人に笑顔を届けたい。」そのような感想が多く見られました。
【芸術鑑賞教室での生徒の気付き・感想】
・英語落語と聞いて「理解できなかったら」と不安でしたが、大きな身振り手振りをつけて実演してくださったので、多少英語がわからなくても充分すぎるくらい楽しめました。
・日本の文化を伝えるのは難しい、という偏見を持たずに、楽しんでもらえるかもしれないな、と積極的に異文化交流に取り組んでいきたい。
・日本の文化や伝統は名前こそ知られているが、それらの詳しい内容は、全員が必ずしも理解しているとは言えない。日本人が英語で伝える意義がわかった。
・英語になっても落語の本質的な部分は変わらないし、落語が英語でできるということは、私にとって大きな発見でした。
・ザ・日本文化!である落語を英語にして世界に発信することは、日本のことを世界中の人が深く知れる、知りたいなと思うきっかけになる、すごいことなのだと気づいた。
・落語と言えば、日本に古くからある伝統文化で、難しいイメージだが、必要なのは言語ではなく表現力や伝えたいと思う精神なのだと強く感じた。
・自分自身でも英語落語をやってみたいです。
・3月の鑑賞教室で桂宮治さんの日本語落語を聞いた上で、今回の英語落語を聞くと、違いがはっきりしていて面白かったです。キーワードを強調したり、大げさに動いたり・・・こういったテクニックを英語での発表にも活かしていきたい。
・ワークショップで友達と小噺を実演して、他の人たちの発表も見て、ペアごとの解釈によって色々な表現の違いがあり、面白かった。
・自分たちで「どうすればより面白くなるか」を考えて、演技をするのがすごく楽しかった。
・ワークショップを見比べると、同じ題材でも各チームのやり方、何もかもが違っており、これが「落語を見るときの醍醐味」なのではないかと思った。

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