３０８粒目：今日も「心」の話です

2023/10/31

　昨日の３０７粒目では「心に穴があく」という言葉について想像しました。今日は私の「心」の話をします。今日は朝からけっこう「心が揺れ」ました。

　今日もいつものように清瀬駅からゴミを拾いながら出勤しました。「心に穴があく」の貼紙は変わらずにありました。まだ見つからないんだなと想像して、ちょっと悲しい気持ちになりました。

　しばらく進んだところに、顔を合わせるといつも挨拶を交わしている年配の女性がいました。その方は自宅の前でいつも大きなランドセルを背負った子供を送り出しています。最初に見かけた年度当初はぎゅっと抱きしめてから優しく背中を押して促すように送り出していました。子供は何度も振り返りながら小学校に向かいます。おそらくおばあさんと孫の関係なんだろうなと想像していました。子供の姿が見えなくなるまで玄関先でずっと目で追っています。そして私に気づくと会釈をしてくれるようになり、それ以来見かければ挨拶を交わすようになっています。今日はおばあさんにランドセルを背負った二人の子供が甘えるように両方からすがりついています。その脇にはお母さんと思われる女性も一緒にいます。すこし甘えた後に子供たちは二人で元気に駆け出していきました。それを見送る幸せそうなおばあさん。

　私より先輩の多くの方々は時代の中で相当な苦労をしながら生活をしてきたであろうことは容易に想像ができます。その苦労が吹き飛ぶような幸せな気持ちでいるんだろうなぁと想像して少し気持ちがほっこりしました。

　しかし、北門から学校に入り遊歩道を歩いていて、ほっこりした気持ちが一瞬で吹き飛びました。

　雑木林の中に昨年生徒会メンバーと一緒に植樹したバラの位置を示す白い杭が折られていることに気づいたのです。また奥のフェンス側のバラの杭も抜かれていました。

　最初は何かの間違いかと思いました。しかし先週の日曜日には確かに杭は確かに打たれた状態でありました。

　「心に穴があく」のではなく「心が張り裂けそう」でした。その違いが想像できますか。

　もちろん人がやったのではない可能性があることはわかっています。しかし学校敷地内なので、人がやったとすれば学校に関係する人の可能性が拭えないと想像した瞬間に「心が張り裂けそう」になりました。「外から見た時にくるにしって楽しそうだなって思ってもらいたい」と話してバラの植樹やひまわりプロジェクトのきっかけをくれた昨年度の生徒会長、ひまわりの育て方をわざわざ清瀬市に問い合わせてくれた生徒会メンバー、体育祭の予行終了後で疲れているのも関わらずひまわりの種をまき、引き続いて雑木林の中で蚊に刺されながらバラの苗を植えてくれた生徒会メンバーと手伝ってくれたメンバー。近くに水道がないので、根付くまでの間、夏の暑い中にも関わらずリアカーまで使ってポリベールとじょうろで潅水してくださった環境整備員さん達、草刈りの時に間違えて刈ってしまわないように目印の杭を打ってくれたのも環境整備員さん達でした。

　そういう多くのくるにしメンバーのことを思い出してしまって「心が張り裂けそう」になってしまったのでした。

　そんな気持ちのまま、重い足取りでいつものように正門へと向かいました。するとそこには登校するくるにしメンバーの流れをせき止めるかのように立っている「いつもとは違う格好をした生徒らしき背中」がいくつも見えました。よく見ると黒いマントを羽織っているように見えます。

　なるほど今日はハロウィンでしたね。

　黒マントの男子くるにしメンバーは登校してくるくるにしメンバーにお菓子を配っています。「校長先生もいる？」と聞かれたので、思わずもらってしまいました。

　張り裂けそうだった心が彼らのおかげで楽になりました。あとは受け取ったくるにしメンバー達がゴミの始末をしっかりしてくれればいいなと思っています。もちろん私は校長室で燃えないゴミのゴミ箱に捨てました。

　私は学校を楽しくしたいという思いで自主的に動いてくれてたんだと感じました。こういうのは嫌いじゃありませんよ。

　明日くるにしは開校記念日で閉庁日となっています。またよく２日は一日出張です。その後三連休なので、次に学校に出勤するのは１１月６日の月曜日ということになります。なんと５０周年記念式典の前日です。週明けはちょっとばたばたしそうです。「想像の種」も月曜日までお休みになると思います。

　５日の日曜日は立川高校で開催される「都立高等学校等合同説明会」にくるにしも参加します。もちろん私も行きます。また新たな出会いがあることを想像して楽しみにしています。このブログを御覧になっている方でもし来場される方がいらっしゃいましたら、ぜひくるにしブースにお立ち寄りください。そして、よかったら声をかけてくださいね。首から名札をぶら下げているのでわかると思います。

①今日の田無タワー方面はその直前の私の気持ちを反映するかのように陰影のある曇り空でした。おはようカウンターは２４９回でした。

②正門から校長室に戻る途中、桜並木の花壇でずいぶんと羽がぼろぼろになっている蝶を見つけました。ちゃんと飛べるのか心配になってしばらく観察していたら、弱々しくはありましたが、なんとか飛んでいました。やまとしじみのようですね。