校章

東京都立久留米西高等学校

224粒目:静かなくるにし、先週の喧噪が嘘のようです

2023/03/27

 先週は月曜日の成績会議から始まり、修了式まで激動の1週間でした。それに引き換え今週は、部活動や用事等で登校する生徒以外が登校しないので、校内が静かに感じます。

 今回はまずは修了式の校長式辞の原稿を掲載します。今までで一番アドリブが多かったので、ほとんど原型はとどめていないのですが、今回伝えたかった内容はきちんと伝えたつもりです。みなさんの想像力をちゃんと刺激することができたでしょうか。では、どうぞ。

 

 みなさん、おはようございます。校長の中村です。

 

 今日は修了式です。修了式は終業式とは違います。どこがどう違うか想像できますか。

 文字の違いからも想像できますが、終業式は各学期の終わりのけじめの式です。そういう意味では今日この日も確かに3学期の終わりの日です。しかし、今日はそれ以上に令和4年度という年度の終わりの日です。つまり一年間の終わりのけじめの日です。そして今年一年間の学習活動を無事に終えて進級を確定させた人が来年度に向けての決意を新たにする日です。つまりここにいる皆さんは全員「進級を認められた人」ということになります。改めまして進級おめでとうございます。

 今年も前年度ほどではありませんが、コロナ禍の中で十分な学校活動ができたとは言えない状況が続くこととなりましたし、今年も夏と1月の2回大きな感染の波を経験しました。様々な制約はありましたが、ここにいるくるにしメンバー一人ひとりが今年一年を振り返った時に「なりうる最高の自分」になるための努力をできたでしょうか?自分自身でしっかり想像してみてください。進路を見据えた日頃の学習や部活動、体育祭や文化祭に代表される行事、「どう取り組んだか」「どう取り組むべきだったか」「来年度はどう取り組むか」しっかり想像してみてください。

 学校の先生方は努力しました。様々な制約の中で「何をしたいか」「なぜしたいか」「どうすれば実現可能か」を考えてたくさんのチャレンジをしてくれました。そのよくわかる例が47期・48期の修学旅行でした。1年間のうちに2学年が修学旅行を実施することはそうそうあることでないことは容易に想像がつくと思います。参加した生徒の中には必ずしも楽しい思い出だけではない人がいるかも知れませんが、皆さんにとって大切なものを残したいという一心であったことは想像してしっかり受け止めてください。

 これからはマスクの着用が任意になる等、少しずつですがコロナ禍からは抜け出ていくことになります。4月から始まる令和5年度こそは新型コロナウイルスへの感染予防を徹底しながら、さらに充実した学校活動にしていきましょう。

 気をつけなければいけないことはあれだけ猛威を振るった「コロナ」がなくなったわけではないということです。付き合い方がわかってきてこちらの対応が変わったということです。だから少しずつ制約を外していきましょうと世の中が動き始めているということです。

 毎年のことではありますが、今年度の終わりをもってお世話になった先生方のうちの何人かとはお別れをすることになります。今年は既に教員の異動が新聞発表になっていますので、この後離任式をすることができます。お世話になった先生に対しては感謝の気持ちを持ちつつ、しっかりお別れをしてほしいと思います。

 お別れは寂しいことですが、約2週間後には新たな出会いもあります。4月6日の始業式には新しく着任する先生を皆さんに紹介することになります。新しい出会いを楽しみにしていてください。

 来年度は新しく入学してくる50期生を含めた48期・49期・50期で本校の創立50周年記念式典を11月7日にルネこだいらで開催します。今年度から既に準備は始まっています。より良いものにするように先輩として皆さんが50期生を引っ張っていってくださいね。特に最上級生の48期生の皆さん、どうかよろしくおねがいします。

 3年生は既に卒業したためにこの場所にはいません。約2週間後の始業式は同じ位置で迎えることになりますが、それぞれ2年生と3年生です。そしてその翌日には新たに50期生の1年生が入学してきます。1つずつ進級して迎える新年度に向けて春休みはしっかりその準備に充てるようにしてください。

 昨年度、今年度と2回の卒業式で卒業生に向かってこんな話をしました。

「これからくるにしはみなさんの灯台になります」

 卒業という船出をして外の海に出ていく船を想像してください。自分の位置や進路、方向を確認する灯台が時として必要になります。みなさんにとっての灯台の一つにくるにしはなりますよ、困った時や苦しい時はここを訪ねて来て、ここで頑張った3年間のことを思いしてもいいんですよ、ということです。そう考えると皆さんは今くるにしという「湾」の中で自身の成長を促す3年間の真っただ中にいるということがわかると思います。

 

 去年は「想像してごらん」、今年は「看板を背負っている自覚を持って」と皆さんにかけるキーワードをヴァージョンアップさせてきました。実は来年度の更なるヴァージョンアップを考え始めています。その中には「覚悟」という言葉を入れる予定です。これは私の春休みの宿題です。変わらないようでいて、確実に変わっていくものがあることをしっかり想像して、新年度を元気に迎えられるようにしてください。

 それでは、4月6日始業式で元気に再会しましょう。

①今日の田無タワー方面の空は曇り空です。

 くるにしメンバーがほとんど通らないとわかっていましたが、今日も正門に立ってみました。すると通りがかりの地域の方2人に「あれっ、学校もう終わりじゃないの?」と声をかけられました。しかもそのうちのお一人は初めて言葉を交わした方でした。いえいえ、こういうくるにしサポーターとの交流がおもしろいからこそできるだけ正門に立っているんだと自身に確認しました。この期間幼稚園送迎のくるにしサポーターと会えないのは寂しいですが、保育園送迎のくるにしサポーターは当然のように同じ時間帯に正門前を通るので、今日も声をかけることができました。

 前回のブログに書いた通り、修了式の日はくるにしメンバーの下校に合わせて正門に立っていましたが、その時偶然にも一昨年正門に立つようになって最初に声をかけてくれた幼稚園送迎の母娘に会いました。朝の時間以外に会うのは初めてでした。時間に余裕があったようで、お母さんがわざわざ自転車を止めてくれたのでしばらく話をしました。こんな近い距離で言葉を交わすのも初めてでした。前部座席の妹は「校長先生~」と言いながら嬉しそうに私とハイタッチしてくれるのですが、後部座席のお姉ちゃんにいつもの元気がありません。なぜかはすぐに想像がつきました。お母さんに確認したところ、4月に小学校入学だそうです。寂しそうにこちらを見ていたので、思いっきり笑顔で「おめでとう、楽しみだねぇ」と話しかけました。別れ際にやっと顔が上がったお姉ちゃんとハイタッチしてお別れしました。

 正門にはこんな楽しい出会いがたくさんあります。今日のおはようカウンターは90回でした。

 230327田無タワー 230327おはようカウンター

②雨天中止になってしまった桜祭り当日に正門前からの写真を撮ってみました。しっかり雨が降ったので、残念でしたが中止は正解でしたね。時折強い風も吹いたようで、今日の出勤時には敷地内の保存樹林の枝が折れて、道をふさいでいるのも見ました。

 230325桜 230327倒木

③学校敷地内のいたる所で色とりどりのチューリップが咲き始めました。クイズです。さてこのチューリップたちはどこに咲いているチューリップでしょう。想像してみてください。くるにしメンバーには簡単かも知れませんね。

 230327チューリップ