校章

東京都立久留米西高等学校

201粒目:「なりうる最高の自分」になるために「その時できることを誠実にやる」

2023/01/20

 朝正門に立っていたら3年生数名が正門を出て帰っていきます。3年生は昨日で学年末考査が終わったはずなので、怪訝に思い声をかけたところ、遅刻指導で朝だけ登校したそうです。自業自得と言ってしまえばそれまでですが、ひとこと「お疲れ様」と声をかけました。なんでこうなったか、しっかり想像してほしいと思います。

 今朝は今学期初めて「いつもの時間」から正門に立つことができました。3学期に入ってからは修学旅行以外の日もいろいろあって、くるにしメンバーの登校ギリギリの時間からしか正門に立ませんでした。ですので、今年初めて幼稚園バスに手を振ることができました。もう忘れられちゃったんじゃないかと思っていましたが、逆に遠くからこちらを探していて、1人が私を指さした後に5人が手を振ってくれました。ちょっと嬉しかったです。しかし、今年になってからまだ一度も会えていない人がいます。70代くらいの女性で年末には「良いお年を」と声を掛け合ったのですが、ちょっと気になっています。

 気になっていると言えば、新年になってからその後が気になるようなトラブルに2回遭遇しました。

 1回目は修学旅行前、帰宅するために清瀬駅で入線してきた電車に乗ろうとした時に起きました。ドアが開くと男性が大の字になって倒れています。一瞬何が起きているのかわからず、立ち尽くしてしまいました。ドアが開いた次の瞬間には車内にいた男性が2人ホームに飛び出して走っていきました。また車内では別の男性が2人介抱を始めました。さらに看護師と名乗る女性が介抱に加わりました。「何かできることはないか」と考えましたが、ほどなく担架を持って来た駅員に道を空けることくらいしかできることはありませんでした。最終的に男性は担架に乗らずに駅員に支えられながら電車を降りていきました。5分ほど遅れて発車した電車の中には駅員を呼びに飛び出していった男性も、車内で介抱した方々も何事もなかったかのように乗っていました。私は何の役にも立たず、ちょっと無力感を感じてしまいました。

 2回目は昨日のことです。朝清瀬駅から歩いていて、ちょうど小金井街道を歩いていた時のことです。その日はいつになく踏切からの車の渋滞が激しく、かなり先まで車が動けないでいました。私は歩道を歩いていたのですが、視線の先に、車の渋滞に巻き込まれてなかなか前に進めない自転車が見えました。前後のチャイルドシートに子供を載せた電動自転車に乗る女性でした。出勤途中によく見かける母娘です。歩道と車の間をすり抜けようとゆっくり進んでいましたが、意を決して歩道に乗り上げようとしたところ、ハンドルを切り損ねて車道側にバランスを崩し車の側面にぶつかりながら転倒してしまいました。歩道上ですれ違うのは危ないだろうと思って、10メートルくらい離れたマンションの入り口スペースで自転車を待っていて、自転車を注視していた私の目の前で起きました。すぐさま駆けつけて前のチャイルドシートに載せていた妹の方の様子を見ました。幸いチャイルドシートが頑丈なタイプのもので頭まで完全にガードしていたので、直接道路で頭を打ち付けてはいないようです。「大丈夫?」と声をかけるとこくんとうなずきました。シートベルトを外して、まずは歩道に上げました。その頃にはぶつかった車の運転手とその後ろの車の運転手が駆けつけて、後ろのチャイルドシートの姉を歩道に上げました。お母さんはハンドルに足を挟んでしまって身動きが取れませんでしたが、私が挟まったハンドルを動かしたことでなんとか足を抜くことができました。その後に荷物を拾って歩道に上げ、自転車を起こそうとしましたが、これがものすごく重いのでした。結局男2人がかりでなんとか歩道脇のスペースに自転車を移動させました。幸いぶつかった車には傷もへこみもなかったようです。お母さんは一生懸命ぶつかった車の運転手に謝罪していましたが、車が前に進み始めたのでぶつかった車もその後ろの車もその場を離れてしまいました。私だけが残ることになりましたが、お母さんが自転車を立て直すまでは姉妹から目を離さないように観察し、お母さんが落ち着いてから、名刺を渡してその場を離れることにしました。名刺を渡したのは、正面から一部始終を見ていたので、何かあったら連絡をもらえれば説明してあげられると思ったからです。お母さんにはそう伝えました。前回の電車内よりは「自分にできること」を想像して動くことができて、少しは役に立てたと思いました。危うく、遅刻しそうになりましたけどね。

 この時初めて気づいたことがありました。

 それは、前後に子供を載せた電動自転車はとてつもなく重く、その重たい自転車を漕いで毎日送迎をしている、親の苦労とすごさでした。特に私が男なので、お母さんのすごさを痛感しました。まだまだ想像が足りないと思いました。

 トラブルが起きた時、自分の思うようにいかない時、失敗した時…、様々な場面で臨機応変な対応を求められる時があることは想像できると思います。その時にしっかり想像して、「行き当たりばったり」ではなく、きちんと物事に向き合って「誠実に」対応したいと思っています。

 車内で倒れた男性も、自転車の母娘もその後どうしているか、ちょっと気になっています。

①今日は朝のテレビで「洗濯日和」と言っていた通り、田無タワー方面は晴れていましたね。おはようカウンターは322回でした。

 230120田無タワー 230120おはようカウンター