校章

東京都立久留米西高等学校

186粒目:今年最後の大仕事 東久留米市長に会ってきました

2022/12/31

 今週は冬季休業期間中ですが、くるにしは精力的に活動しました。是非皆さんに知っていただきたくて、ここで報告します。

 今回は12月27日(火)の東久留米市長との面会の報告です。私自身は東久留米市役所の訪問は2度目になります。この日程調整のために、荒副校長は何度も市役所に行ってくれていました。

 221227東久留米市長①

 このブログでも再三紹介している「くるにしのしかけ」の目的は、生徒が個々の適性や力に応じて「なりうる最高の自分」を目指して、くるにしでの「様々な出会い」を通じて、「気づき」を認識して「想像」して「試行錯誤」して、最終的には「課題解決力」を身につけることにあります。

 「様々な出会い」というと、友人関係に代表される人間関係がまずは思い浮かぶと思います。もちろんその通りですし必要に応じて学校はそれを見守っていきますが、学校がきっかけになることがあっても積極的に関与しきれるものではありません。「様々な出会い」に対して学校が積極的に提供できるものとしては、教科の授業だけでなく、行事等の特別活動、部活動や委員会活動といった課外活動が一般的です。さらにくるにしではそこに総合的な探究の時間をはじめとした「探究活動」を通じて、将来を見据えることのできる新しい視点を提供したいと考えています。それが「くるにしのしかけ」です。

 くるにしメンバーがその視点を獲得するためにSDG'sという「広い視点」と地域という「身近な視点」の両極端を学ぶしかけにしました。なぜなら全校生徒の96%が地域から通っている学校だからです。SDG'sの広い視点については既にしかけ終わりました。いよいよ身近な視点で実際の探究活動を来年の10月まで行っていきます。

 くるにしの探究活動の特徴は「学年に切れ目がない」ということです。3年間で2サイクルの探究活動を行う指導計画になっていますが、1サイクル目の終わりを2年の10月、2サイクル目の終わりを3年の7月に設定しています。これは3年生2学期からの総合型選抜等を視野に入れた進路活動を念頭に置いているからです。

 進路に関わる「面接」で、「君は高校生活を通じてどんなことを頑張って、何を学んできましたか?」と面接官に質問された時に、「はい、私は地域の課題である○○について調べて、△△を学びました。苦労した点は□□です。調べを進めていくなかで、もっと●●したいと考えたので、貴学を志望いたしました。」なんて答えられるようになった自分を想像してみてください。

 もちろんこれはちゃんと探究活動に向き合って学んだくるにしメンバーだけが言えることです。この仕組みには個々の能力の差はあまり関係ありません。むしろ取り組み姿勢が重要です。ちょっと意地悪な言い方をすれば、ちゃんと学ぼうという姿勢をもって取り組んだ生徒にはちゃんと自信や課題解決能力の向上といった成果を身につけさせるプログラムを提供できる仕組みにくるにしはしたということです。

 だから、「しかけ」と言っています。口を開けて上からぼたもちが落ちてくるのを待っているだけでは、残念ながら何も身につかないかも知れません。

 いよいよ年が明けると1年生は、身近な地域の探究活動に入ります。まずはくるにしの所在地である東久留米市について探究活動を展開していきます。いきなりではあまりに乱暴なので、最初に地域の課題について東久留米市の企画調整課の方に講演していただきます。お話しいただく日は2月15日に決定しました。この一連の調整を現在は荒副校長が東久留米市教育委員会を介して行ってきましたが、将来的には探究委員会と東久留米市担当の主幹教諭とで行ってもらうようにします。これは96%の生徒の居住地である他の5区市(清瀬市・西東京市・小平市・東村山市・練馬区)も同様にしていきます。

 またこの日には第1回の「くるにし地域協働コンソーシアム連絡協議会」を開催して、「探究活動を通じてくるにしの生徒をどのようにして地域で育てていくか」について話し合うことにしています。6区市をはじめとした地域の方々の他には有識者として連携大学や東京都教育委員会からも出席していただく予定になっています。

 以上のような「くるにしのしかけ」の内容を、12月27日に東久留米市の富田竜馬市長に説明してきました。

 富田市長からは「高校生世代の若者が市政に対してどのように考えているかはぜひ知りたいし、市政に活かしていきたい」という趣旨のお言葉をいただき、協力体制について確認することができました。富田市長には貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

 221227東久留米市長②

 また、今はまだお話しできませんが、東久留米市の担当の方からくるにしに対してとてもありがたい申し出をいただきました。今後担当を通じて調整させていただきます。こちらが全く想像していなかった嬉しい提案をいただけたので、荒副校長も私も本当にビックリしました。私の良くない口癖の一つ「マジかぁ~」が思わず出てしまいました。実現にこぎつけてこのブログを通じて皆さんに発表できるといいなぁと想像しています。

①東久留米市役所に向かう朝はこの後の嬉しい展開を予告するかのようにしっかり晴れていて、田無タワーがくっきり見えていました。

 221227田無タワー