32粒目:「情報の伝え方は難しい ~差別や偏見につながらないために~」
2021/09/13
今日は朝の打ち合わせで、嬉しい話が2件報告されていました。
金曜日に困っていた年配の女性をくるにしの生徒が助けたということで、御本人からのお礼と見かけた方からと2件電話がかかってきたということでした。
一人は誰かわかったそうで、連絡先を聞いていたこともあり、直接話をしたと聞いています。しかしもう一人の生徒が誰かいまだにわからないようです。もっとも知られたくて助けたわけではないでしょうから、躍起になって特定することはしないでもいいかなぁとは思っています。
でも自然に声をかけて助けることができるのは、とても立派だと思います。
こういう話はとても誇らしい気持ちになりますし、ぜひ多くの人に知ってもらいたいと思います。
8月に愛知県で行われた音楽イベントでクラスターが発生したというニュースが今世間を騒がせています。一定のルールの下で行われたイベントであればよかったのですが、密な状態の上に酒類の提供がなされていたとのことです。またこのイベントに参加した観客の間で感染が広がり、愛知県以外にも感染者が出ているとのことです。
今朝のワイドショーでは愛知県岡崎市で当該のフェスから帰宅した家族が陽性となり、さらには家庭内感染まで広がってしまったという報道がありました。家庭内感染した家族の年齢(10代・40代など)や人数までが報道されていました。性別かあるいはそれを類推させる言葉(父親や母親など)もあったように記憶しています。
引用https://jcc.jp/news/17600516/
私はこのニュースを観て恐ろしさを感じました。
なぜなら報道されてしまったために、感染者が特定されるリスクが発生したからです。実際岡崎市のコロナ感染関係の報道発表には匿名ではあってもかなり詳細な感染者の情報が提供されています。その中から今回の報道で発表された条件で人物を特定することはかなり困難だとは思いますが、こういう時にインターネット上で特定する動きが出るのは容易に想像がつきます。あくまでも推測の域を出ないので、全くの別人を特定して「さらす」ことも起こり得ると想像しています。たとえ濡れ衣であったとしても、一度世に出た情報を完全回収することは不可能です。差別や偏見にさらされる可能性が生じてきます。
私はここに恐ろしさを感じています。
学校は新型コロナウイルス感染症に関わることに限らず、憶測や個人の特定につながると想定される情報は出さないように注意しています。「被害者」が「加害者」へ、「勝者」が「敗者」へのように、話がすり替わるリスクすらあることが容易に想像できるからです。上記愛知県岡崎市の例では「フェスで感染した」が「体調不良だったにも関わらずフェスに参加した」のように話が真逆にすり替わってしまうこともあり得ると思っています。
ただ場合によって正確な情報は必要です。
正確な情報が伝わっていないという保護者の方からの御指摘を受け、本校では情報の発信の仕方について、今後以下のように対応を徹底していきます。
緊急性が高く、正確に伝えるべき情報についてはプリントの配付とTeamsでの配信を適宜併用します。特に緊急性や正確性が重視される情報についてはTeamsで配信をします。また配信をした際はその旨をホームページのトップページ直下の「新型コロナウイルス感染症予防のための対応」のページでお知らせします。
生徒の皆さんへ
担任の先生から話があったと思いますが、Teamsで配信された内容は、必要に応じて保護者の方に伝えてください。特に生徒・保護者あての通知文については、確実に保護者の方に伝えてください。
保護者の皆様へ
貴重な御指摘をいただき、ありがとうございます。また不安な思いをされた方がいらっしゃたことについては大変申し訳なく思っております。
今後は御不明な点がございましたら、まずはホームページを御確認ください。それでも御不明な点がございましたら、学校にお問い合わせいただきますよう、お願いいたします。
①今日はいい天気でしたね。今朝の田無タワーは青い空の下でした。
②「おはようカウンター」、今日は123回でした。
③北側の保存林の中にひょろっと伸びていました。なんの花のつぼみかしばらく観察してみようと思います。