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2025/03/07 教育活動

野村総合研究所とコラボ授業 「歴史総合で金融教育の授業実践」

2月17日(火)・28日(金)野村総合研究所とのコラボ授業

今回の授業のねらいは、「過去にタイムスリップして歴史的事象を学び、投資体験を通じて金融リテラシーを身につける」というものでした。メタバース空間に入りアバターを設定して、過去にタイムスリップ(2003 年⇒2008 年⇒2018 年⇒現在)各時代の、経済状況やマーケットに関わる情報を集め、実在した投資信託を選ぶ。そして、売買購入した投信の運用結果を確認します。資産運用とその運用方法について、利益追求だけではなく、SDGsの視点などをもとに社会問題を解決する手段としての運用のあり方を考える機会になったのではと思います。今後も歴史総合を通じて「歴史」×「〇〇」などのコラボ企画を設定していきます。

・金融の基礎知識を学習→ペアか4人でグループをつくる
・メタバース空間に入ってタイムトラベル
・過去の歴史的事象やニュースを集めて100万円(資金)を様々なファンドに投資する
・投資運用の成果を確認
・日本の資産運用の状況や今後の課題を学習

生徒は「投資信託(ファンド)」「ファンドマネージャー」「積立投資」「外国為替」「債務」「ドルコスト平均法」などの基礎的な金融知識を学んだあとに、タイムスリップし、そこから2003年「イラク戦争」、2008年「リーマンショック」2018年「アベノミクス」などの事象をもとに、複数のファンドから投資先を選択して、どのくらい運用成果が出たのかExcelのシートを活用して投資していきました。例えば、2003年の100万円が2008年には91万円に減り(利回り‐1.7%)、2018年には224万円(利回り5.5%)、2023年には403万円(利回り7.2%)などとなります。投資結果が出るたびに、一喜一憂しながら教室中が大いに盛り上がっていました。

生徒A「私は元々、投資自体には興味がありましたが、どうすれば良いのかよく分からず、図書館で本を借りてみても基礎が抜けているため全然理解できない、という状態でした。そんな中で、今回の授業はとても貴重な経験となりました。投資には、株式投資と債券投資があること、日本の基本株は225個あること、ニューヨーク証券取引市場には東京証券取引市場の約五倍もの株が売買されていることなど、今回学んだことを挙げるとキリがありません。投資体験もとても楽しくて、最初はリーマンショックによってかなり損をしてしまい、まずいと思いましたが、その後の投資では成功し、最終的に100万円から550万円まで資産を増やすことができました。さすがに現実はここまでうまくいかないと思うので、細かな変化に気を配りながら投資したいです。 」

生徒B「以前から投資には興味があったが、今回投資を体験してみて、難しいと思った。今回は過去のことを知った上で、ヒントがある上での投資で、それでも少し儲かるぐらいだった。本当にやるとなったら、日々の情勢に常に目を向けていなくてはいけなく、お金が実際に減ったときにどう感じるかなど大変なことが多いと感じた。しかし、現在はAIやディーラーによる簡単に始められる投資があるので、これから投資を始めるとなったらそれらを利用してみたいと思った。ただお金を増やすためだけでなく、環境のための投資や企業のための投資もしてみたい。投資を始めるときは、短期的に成果を求めるのではなく、長期的にみて利益を出せるように少しずつでいいので挑戦してみたい。」

歴史総合授業実践1

歴史総合授業実践2

歴史総合授業実践3

歴史総合授業実践4

歴史総合授業実践5