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2025/01/29 教育活動
文部科学省事業・アントレプレナーシップ研修を実施しました!(ボストン研修旅行事前研修)
1月17日(金)放課後に、東京都立国立高等学校ボストン研修旅行の参加者を対象に、文部科学省主催のアントレプレナーシップ研修を実施しました。この研修では、起業経験者の講演を聞き、ワークショップを通じて、起業やチャレンジすることの意義を身近に感じ、起業という側面から社会課題を考えて発信できるようになることを目指しています。様々な社会変革が起こる中、急激な社会環境の変化を受容し、新たな価値を生み出していく精神(アントレプレナーシップ)を備えた人材の育成は、ますます重要となってきています。
今回も、12月に実施した講演会同様に、文部科学省事業によるアントレプレナーシップ推進大使のお一人である株式会社SmartHR取締役の玉木諒氏(一般社団法人スタートアップ協会理事)を講師としてお迎えしました。12月の玉木氏の講演会でご教示いただいたことを踏まえて、今回の研修までに、参加生徒達は社会課題をテーマとして何かひとつを取り上げ、その課題にどう「起業」をつなげていくかを考えてきました。今回は、その各自のテーマについてアドバイスをいただくワークショップ形式の研修会を実施しました。生徒たちは、グループでアイデアをどんどん出していき、ホワイトボードに書いていきました。多角的・多面的な観点から、さまざまな考えを共有し、議論が活性化しました。最終的には生徒たちが考える一つの「起業」という形にしました。その後、玉木氏が、グループ一つひとつに的確なアドバイスをしてくださいました。各グループの発表後には、①困り度合いや課題の深さ、②既存の代替品、③テーマの細分化などの視点を意識して起業を考えていくことが大切です、とご助言をいただきました。生徒同士のディスカッションと玉木氏からのアドバイスを受けて、大変有意義な時間となりました。
アントレプレナーシップに関する研修は、この後、ボストンのCIC(ケンブリッジイノベーションセンター)で行う英語プレゼンテーションに向けて、さらに充実したものになっていきます。
引き続き、生徒たちの知的好奇心を高める研修を展開していく予定で、参加者の今後の成長や変容が楽しみです。
[参加した生徒の感想]
・12月の玉木さんの講演会では、自分が想像していたよりもスタートアップは難しくなさそうだと感じました。しかし、改めて自分の身近にある社会課題や問題を探そうとするとあまり見つからず、見つかったとしてもそれをどのようにしてスタートアップと結びつけるのか、どうすれば課題解決できるのかなどを考えるのが難しかったです。今回の研修で、皆で意見を持ち寄り、様々な視点でアドバイスを頂くことができたので、自分たちのアイデアで足りない部分を改善し、社会に貢献できるようなスタートアップの案を生み出し、3月の研修会ではさらに良いプレゼンテーションができるようにしていきます。
・私たちのグループはスポーツのオンライン指導やそのほか中学、高校の部活動がより充実するように環境を整えるための地域に密着した会社のアイデアを考えました。その企業案について発表をした後、玉木さんが実際に見てきたそうした企業案の問題点として、指導をする側の人のメリットが少ないことなどを指摘してくださいました。お客様側のニーズだけでなくサービスを提供する側のメリットも考える必要があることにも気づきました。他の班のコメントでも印象に残ったのは大きな社会問題の解決に取り組もうとする時、その問題を細分化して起業によって解決が見込める方にフォーカスすることや、課題解決のニーズが一番大きいところを見極めて、利益のあげ方を考えるなど、自分たちの内容にも活かせそうなものが数多くありました。