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2025/01/24 教育活動
都立高校生等の海外派遣研修(訪問国:エジプト)の成果報告会を実施しました!
1月7日(火)に、3学期の始業式が行われ、「都立高校生等の海外派遣研修(訪問国:エジプト)の成果報告会」を実施しました。12月に海外派遣研修に参加した本校の生徒4人が、派遣の還元研修として、スライドを使いながら、実際にエジプトを訪問して学んだことを全校生徒に講演形式で伝えていきました。ときおり出されたクイズ形式の問題は、普段学習している理科や社会の教科との関わり合いも深く、盛り上がりを見せました。生徒たちは、この海外派遣研修を通して、異文化理解を深めるとともに、今までとは違う視点をもって日本の文化についても考察し、多文化共生社会の実現に向けた意識を今まで以上に持つことができたようです。将来、他者と協働して世界的な課題の解決に取り組む契機となればこの研修の意義も大きかったといえるでしょう。今後も、積極的に海外で見聞を広げ、将来の進路や、自分のため、そして日本のために何ができるのかを考えていってほしいと願います。
[参加した生徒の感想]
・自分にとって、はじめての海外だった今回のエジプト研修。ここまでの人生を省みてもかなりの濃密な1週間でした。現地の大学、小学校、高校、また街での異文化交流では、話しかけるのには勇気がいりましたが、一度話し始めれば容易に会話は自然と続くことを身をもって感じました。交流の中では、エジプト文化を歌などで表現してもらったり、エジプトでKーPopが流行していることを聞いたりする一方、日本のアニメ文化などについても話しました。驚いたのはその普及度です。つい最近に放送をしたダンダダンなどもとても人気で、日本のアニメ産業の人気の高さを感じました。また、日本とはほど遠いエジプトで、教育、鉄道、食事などなどさまざまな面に日本を感じることができたのは印象的でした。具体的には、小学校にはひらがなで書かれた習字のようなものが貼られていて、建設中の鉄道にはホームドアや点字ブロックなど日本独自の特徴が採用されていました。日本のノウハウが想像以上に世界から注目されていて、求められていることを感じました。書ききれない今回のエジプト研修で得たことを、これからもより多くの人に伝え、より良い「多文化共生社会」を自分たちの手でつくっていきたいと思います。
・私はエジプト研修に参加して大切だと思ったことが3つあります。1つ目は批判的思考です。エジプトと聞くとピラミッドと砂漠を思いがちです。でも実際は集合住宅や商業施設が多く、渋滞が慢性的な問題になるくらい人口も多い国でした。勝手な思い込みから判断するよりも、本当か?と疑って本物を学ぶことによって、その国、地域、文化の、表面的ではなく潜在的な良さを理解できるのだと思います。2つ目は創造的な思考です。研修の中で地下鉄建設現場へ行きました。現地の慢性的な渋滞解消とピラミッドの景観保護を両立するために地下鉄を作っていることを知りました。異文化の地域で何か作ることで、その地域について知るようになります。それが異文化理解において大切なことだと思いました。3つ目は他者と協力して動くことです。現代はグローバル化が進んでいると言われています。時代が進むにつれて、海外の人と活動することが増えるでしょう。私もエジプトの大学生と文化理解と世界をより良くすることについてディスカッションをしました。文化、育った環境、言語が違う人でもお互いにその違いを紹介し合うことで理解し合い、共に活動していけることを身をもって感じました。このようなことから異文化理解から世界全体として平和に過ごしていくことについて学びました。またこれまでの批判的思考(critical thinking)、創造的思考(creative thinking)、協力して動く(collaboration)は国高でも「3つのC」として大切にしていることです。国高での学びが世界にも役に立つと感じ、これからの国高での学習にもより一層励んでいこうと思いました。