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2024/12/26 教育活動

都立高校生等の海外派遣研修(訪問国:エジプト)報告(2)

12月13日(金)から12月20日(金)まで、本校の生徒たちが「都立高校生等の海外派遣研修(エジプト)」に参加しました。

3日目は、エジプト日本科学技術大学(E-JUST)にて研修を行いました。午前は、アドリー学長による歓迎のご挨拶から始まり、E-JUSTの教職員の方からの国際化に関するプレゼンテーションでは、アフリカにおけるエジプトのリーダーシップ、アフリカ諸国をはじめ世界各国からの留学生の受入れ状況、他国大学との連携などについて学びました。その後、各国からの留学生との交流で、参加生徒一人ひとりが英語で自己紹介をしました。自己紹介後、グループに分かれ、「文化的な多様性はどのように世界をより良くするか」等について英語でディスカッションしました。エジプトの大学生やアフリカ各国から来ている留学生との学びの時間を通して、生徒たちは、改めて英語が国際的な言語として通用することを実感したようです。

午後は、世界遺産のアブ・メナ遺跡訪問前に、E-JUSTの菊地教授から考古学の講義をしていただきました。実際の装飾品や食器などを手に取ることもでき、積極的に質問するなど、エジプトの歴史について理解を深めました。アブ・メナ遺跡では、フィールドワークを行い、遺跡を歩きながら、その歴史的意義や、保存の困難さなどについて説明を受けました。日本として何ができるかについても、考えていきました。

 

[参加している生徒の感想]

・E-JUSTに行って、アフリカの様々な国からの留学生がいたことに驚きました。学長の話を聞いて、エジプトにはアフリカ・中東のリーダー的な立ち位置が求められているために、教育に力を入れているのだなと感じました。だからこそ講義は英語で行うなど国際化を大事にしているのだなと納得しました。アブ・メナ遺跡ではエジプトの遺跡保存の課題を目の当たりにし、注目度や優先度の低さが背景にあるのではないかと考えを深めました。

・まず初めに驚いたことは、E-JUSTの学生さんの多様性です。エジプトの大学ですが、案内してくれた学生の方々の半数はスーダンなどの他のアフリカの国々の出身でした。その後、E-JUSTが取り組んでいるアフリカの貧しい層への奨学金制度を知り、その学生さんたちが血の滲む努力をしてE-JUSTに来ていることを知りました。どんなに意欲がある人でも生まれた場所によって道が断たれてしまう残酷さを肌で感じました。また、アブ・メナ遺跡では、先進国である日本とエジプトの文化に対する姿勢の違いを感じました。日本では、ある程度国が発展しており、文化の保存に尽力することができます。しかし、エジプトでは未だ遺跡を保存する人手が足りていないことや、保存に係る教育を受けた人が少ないという現状を目にしました。

エジプト1

エジプト2

エジプト3

エジプト4

エジプト5

エジプト6