第77回東京都高等総合体育大会において個人6種目・男子4×100mリレーの計7種目で東京で開催される南関東総体への出場権を獲得しました!!!チーム全員で戦った4日間の前半戦です!

2024/05/22

高校生アスリートが目指す最高の舞台、全国高校総体・福岡インターハイに向けた

東京都高校総体が駒沢オリンピック公園陸上競技場において

5月13・14・20・21日に開催されました。

高校生が陸上競技の舞台で織り成す戦いの舞台、南関東に繋がるか否かで

天と地の差がある厳しい勝負の一瞬の中で板橋高校も躍動しました。

選手たちが流した嬉し涙も悔し涙も、必ず次の自分自身に繋がっている・・・

4日間の激闘を振り返ります。

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5/11(土) 初日

 個人種目では男子は100m三浦利矩(3年)、400m横山悠太(3年)、1500m坂口優斗(2年)、八種の小山裕成(3年)、稲葉獅(2年)、女子は100mと走幅跳に篠有華(3年)、400m上村凛月(2年)、永井柑奈(2年)、走幅跳に原愛莉(1年)、円盤投に原奏七、それと男女とも4×100mリレーに出場。  この日は4〜5mの強風が吹き荒れ、選手達のパフォーマンスを不安定にしている。本来持っている力を風が邪魔をしているのであるが,これもアウトドアスポーツの定め。天候も折込済みで闘わなければならない。雨でも風でも血が煮えたぎる様な暑さの中でも凍える様な寒さの中でも勝負をしなければならないスポーツなのである。そんな中、男子100m出場の三浦利矩は向風2.1mの中、11.14で準決勝進出。女子100m出場の篠有華のレースは向風4.4の強風で支部予選で出した12秒台とはかけ離れた13.31で予選通過ならず。400mに関しても男女3名ともホームストレートで風に押し戻され、納得できるレースとはならなかった。女子幅跳では強風のため中々踏切板に足が合わない試合展開であったが,篠が追い風参考ながら5m21を記録。残念ながら4ラウンドに進むことができなかった。女子円盤投の原奏七は風を味方に付けたのか30mの予選通過ラインを難なく通過。午後の決勝も32m75の自己ベストを記録して堂々5位入賞。今回板橋高校最初の関東大会の切符を手に入れる事になった。昨年秋から実力をつけて来たが,大事なところでは力を発揮出来ないメンタルの弱さがあったが,今回は技術も精神力も以前に比べて安定する様になり,結果を残すことが出来たのである。課題を明確にしながら時間をかけて一つ一つ解決して来た結果であろう。まだまだ改善すべき点も多々あるので、更なる努力で記録を更新する事を切に願うのである。  優勝候補の1人と目される小山裕成の八種競技初日は、やはり強風の影響か、得点が思う様に伸びずストレスの溜まる展開であったが,それは他の選手も同じ事で,4種目を終わった段階で首位争いを演じている。最大のライバルと考えていた八王子の選手は100mのレースで肉離れを発症した様で,脱落した模様。こうなると,東京高校の選手との一騎打ち。2日目が勝負となる。但し,小山は2つのハンディキャップを抱えながらの苦しい戦いをしている。1つは踏切足の半月板損傷の痛み。もう一つは八種をやりながら,リレーも合間に走らなければならないという過酷なチャレンジをしている事だ。膝は、いつパンクするかわからない。リレーのアンカーを走って間も無く八種の400mにトライしていく。その4×100mリレー予選はバトンがつまり、課題が残るレースではあったが,なんとか全体7番目で2日目の決勝に進出することが出来た。6位までが関東大会進出である事を考えると,背水の陣ではあるが,バトンミスを修正することができれば、勝機は十分ある。不安よりも楽しみの気持ちが湧いてくるのは、私だけでなく,選手もそう思っていたに違いない。

 

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5/12(日)

 2日目は男子は八種の後半、100m準決勝、決勝、4×100mリレー決勝、男子走幅跳に吉田湧哉(2年)、女子やり投に篠有華(3年)、特筆すべきは、昨日に引き続き八種をやりながら,4×100mリレーにも走る小山の頑張り様である。決勝レースの時間は7種目目の走高跳の試技をやっている最中に抜け出して、リレーのアンカーを走り,戻るや否や最終種目の1500mにトライする、考えるだけでも過酷さが待っている。こんなに辛いチャレンジに何故に彼は立ち向かうのだろう。 それはおそらく昨年の都総体の時に、彼の胸に刻まれた想いがそうさせているに違いない。 4位入賞圏内であろうと考えていた5000点突破にもかかわらず関東の切符を逃した悔しさと,連続出場がかかっていたリレーのオーバーゾーン失格という悔しい結果が今の彼の原動力となっている事は間違いない。更に次週も走高跳とマイルリレー、三段跳をも出場するだけでなく、入賞を狙っている。たとえ脚がちぎれてもトライする覚悟の様である。 八種2日目最初の種目110mH、やり投げ、走高跳は得意種目が並んでいる。ここまでに得点を稼ぐことができれば最後の1500mを無難にこなせば逃げ切ることができる。問題は間にリレーを走ること,走高跳のどの高さのタイミングでリレーに抜けるかが鍵となりそうであった。本来ならば1m95を跳ぶことが出来るので、粘って高得点を稼ぎたいところではあるが,前種目のやり投げで50mを上回る自己ベストの投げができたこともあるので,1m84を跳んだところでリレーに移動する事にした。この時点で1500mを5分台でも十分4位以内になる見込みが立ったこともあり,リレーの方にも集中することが出来た様である。 リレーの1走はふくらはぎを痛めて個人種目での出場を逸してしまった奥西泰雅(3年)が完全復活。スタートからグングン飛ばして1レーンの出走であったが2レーンの足立新田を2走にバトンを渡す前に抜き去っていた。その勢いのせいなのかは分からないが,足立新田はバトンミスでDQ一方、板橋は2走の横山悠太(3年)にスムーズに渡り快調に飛ばす。問題は昨日タイムロスがあった3走の三浦利矩(3年)とのバトンパスであったが、問題なくつながり、コーナーもスムーズに加速していく。アンカーの小山裕成(3年)に渡った時点で4、5、6位争いでバトンが繋がった。向風が4走の選手達に容赦なく吹き付ける。その中を疲労困憊しているはずの小山が力強く走り抜けていく。1位から3位までのチームには、明らかに差をつけられたが,7位のチームよりは明らかに勝っている。電光掲示板に都板橋の文字が5番目に表示され、4位の八王子とは100分の9秒差であった。昨年はエースの武蔵大地が100m予選で軽い肉離れを起こした為、直前でオーダー変更した結果オーバーゾーンで失格となりリレーの3年連続出場が阻まれた苦い思い出があり、彼らはその宿題を1年かけて同じ都総体の場で借りを返したのだ。私立の強豪ひしめくリレーの勝負に板橋が割って入ったのである。そしてその直後、八種の最終種目である1500mのスタートが切られた。 4月の東京選手権で5374点を記録した時の1500mは4分50秒でカバーしていたが,もはやそのエネルギーは残っていないどころか,完走できるのだろうかと思われるほど脚が重そうである。結局、30秒以上遅い5分21秒かかってゴールし、優勝こそ逃したが,5096点で準優勝となった。 目論んでいた八種とリレーの両立を果たした瞬間である。しかしながら、小山自身の目指している所はもっと高い所にある。実際に可能性としては5600から5700は可能な得点。関東までに更に精進し、高みを目指す覚悟を決めている。

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