ニュース
2022/09/02 一橋の給食(インスタグラムもご覧ください)
給食メモ
栄養士さんがつくる給食ひとくちメモ
旬の食材や食の歴史、メニューなどを紹介してくれています。
テーブルに置かれた給食メモ
9月6日(火)高野豆腐肉詰
高野豆腐について
高野豆腐には、日本の優れた伝統食として歴史も古く、昔から食べられている保存食で、日本人にとっては、馴染み深いものです。優れた栄養価がギュッと濃縮された高野豆腐には、低カロリーなのに、健康効果や、美肌効果が濃縮されており、とても優秀な食品です。高野豆腐には、ルーツが二つあるそうです。一つは高野山の僧侶たちによって、鎌倉時代に作られたもの。そして、もう一つは、長野県や東北地方に伝わる凍み豆腐といって、室町時代に頃に保存食として作られたものです。どちらも凍らせた豆腐を、熟成させ、乾燥させて作られています。高野豆腐には、「大豆サポニン」と呼ばれる脂質の代謝を促す成分や、「ビタミンE」といわれる老化の予防に効果的といわれている成分など、健康志向の方にとっては嬉しい栄養素が豊富にふくまれている食品です。そんな高野豆腐にハンバーグ種を挟んで、油で揚げてみました。珍しい食感をお楽しみください。
9月8日(木)マーボー焼きそば
仙台のご当地グルメとして話題です
仙台のご当地グルメとして話題のマーボー焼きそばをご存知でしょうか。当初は、お店のまかない料理として食べられていましたが、数年前に「秘密のケンミンSHOW」で紹介された事で話題となり、ご当地グルメにまで発展! 今回は、そのマーボー焼きそばを給食で再現してました。イラストからは分かりづらいと思いますが、トロットロで熱々のアンに、これでもか!と言うくらいたくさんの木綿豆腐が入ってボリューム満点です。麺を箸で持ち上げると、絶妙にアンが絡みついてきます。一口食べると、ちょうど良い塩加減とほんのりとした辛さが口いっぱいに広がりスルスルと食べることができます。ちょっぴり刺激的な麻婆の香りがたまりません。ニンニクの匂いが鼻の奥をスッと爽やかに突き抜ける感じも最高です。ちなみに仙台マーボー焼きそばには定義があって、①麻婆を使用し具は豆腐に限定しないこと、②麺は焼くか揚げたものにすること、③宮城県中華飲食生活衛生同業組合の認定人が認定したもの、といった条件があります。味の品質を一定に保てるよう、ルールを設けて中華料理店が協力し合っているのは素晴らしい取り組みですね。
9月12日(月)卵料理
給食で出てくるいろいろな卵料理
卵焼き・目玉焼き・スクランブルエッグ・卵かけご飯。卵は1つあるだけで、料理の幅がグンと広がる優秀な食材です。そこで今回はいくつかの卵料理を紹介します。
ゆで卵・・作り方は沸騰したお湯で卵をゆでるだけですが、ゆで時間によって黄身の固さが変わります。ちなみに、半熟卵は8分、やや固ゆでの卵は11分がゆで時間の目安です。半熟の卵を麺つゆにつけると煮卵になります。
温泉卵・・トロリとした食感が魅力です。どんぶりや麺類のトッピングにもぴったりです。
目玉焼き・・卵を焼くだけの単純な料理ですが、黄身を半熟にするか固焼きにするかで食感や味わいが変わります。味つけについても意見が分かれます。ソース、ケチャップ・・あなたは何派ですか?
茶碗蒸し・・溶き卵にだし汁を混ぜ、鶏肉やシイタケ、エビなどの具材とともに蒸した料理です。夏場は「冷やし茶碗蒸し」として食べるのもいいですね。
だし巻き卵・・ふわふわの食感とじんわり広がるだしの味が魅力です。ごはんの友としてはもちろん、おつまみとしても人気の高い一品です。関東ではだし汁以外にも砂糖や濃口醤油を加えるのに対し、関西では砂糖を使わず薄口醤油やみりんで仕上げるのが一般的だといわれています。
オムレツ・・溶き卵をふんわりと焼いた「オムレツ」です。卵に牛乳やクリームを加えてバターで焼いた「プレーンオムレツ」のほか、具材を混ぜて焼いたり、卵で包んだりするタイプもあります。
9月14日(水)キンパ(キムパク(韓国風海苔巻))
キンパについて
キンパは韓国料理のファストフードで、見た目は日本の巻き寿司に似ています。とはいえ、日本の巻き寿司は酢飯を使うのに対し、キンパはごま油や塩を混ぜ込んだご飯を使うため、味わいはまったく違います。韓国では遠足やピクニックのお弁当として持っていくことも多く、日本でいうおにぎりのような存在です。キンパは韓国語で「キンパプ・キムパプ」と呼ばれています。「キン(キム)=海苔」「パプ=ご飯」という意味があり、直訳すると「海苔ご飯」になります。キンパに入れる具材はごぼう・にんじん・卵・ほうれん草・たくあんの5種類が一般的です。ごぼうは甘辛く煮込んだものを使うことが多く、韓国スーパーやインターネットでは、キンパ用のごぼうも販売されています。取り入れてみると本場の味に近づけますよ。また、家庭やお店によっても入れる具材はさまざまで、魚肉ソーセージやキムチ、もやしなど、多いと7種類から10種類になることもあります。牛肉やチーズが入ったキンパも人気です。
9月16日(金)肉じゃが
肉じゃがのルーツは
海軍メニューと言えば、カレーを思い浮かべる人が多いとは思いますが、実はおふくろの味として親しまれている「肉じゃが」のはじまりは、海軍メニューだったと言います。日本の家庭料理の定番「肉じゃが」のルーツを探ってみました。「肉じゃが」の誕生には諸説ありますが、一番有力なのが東郷平八郎に由来するという説です。ある時、英国留学時代に味わったビーフシチューが忘れられなかった東郷は、料理長に命じこれを作らせました。ところがこの料理長はビーフシチューのデミグラスソースを知らなかったので「牛肉、にんじん、たまねぎ、じゃがいも」という東郷の説明を頼りに作ったのが、砂糖と醤油で煮込んだ肉じゃがだった......というのです。肉じゃがは日もちするじゃがいもや玉ねぎを使い、カレーやシチューと材料構成が非常に似ているために海軍では重宝されていました。これは長い航海中に材料の仕入れが困難である事や、寄港しても思った通りの材料が手に入るとは限らない事から、同じ材料で様々なレシピを作り出す必要があったからです。
9月27日(火)魚のちゃんちゃん焼き
鮭のちゃんちゃん焼き
ちゃんちゃん焼きは鮭などの魚と野菜を焼いて味噌などで調味した日本の郷土料理です。北海道の漁師町の名物料理でもあります。2007年に農林水産省の主催で選定された農山漁村の郷土料理百選において、ジンギスカン、石狩鍋と共に、北海道を代表する郷土料理として選出されています。何故この名前で呼ばれるのか、その由来は分かっていません。説としては、「お父ちゃんが焼いて調理するから」、「ちゃっちゃと(=素早く)作れるから」、「鮭を焼くときに、鉄板がチャンチャンという音が立てるから」、「仕事中の漁師が親方の目を盗み、浜でスコップを使い鮭を焼いて食べたときにちゃんちゃんこで身を隠していたから」、「焚き火を起こすときの火打石の音から」、「できあがるのが待ちきれなくて、おはしで食器などを叩いた音がチャンチャン!と鳴っていたことから」など諸説あります。
ちなみに今日使っている魚は脂がのっている旬のあぶらカレイです。
9月28日(水)ボルガライス
謎が多い福井のボルガライス
福井県は越前市の武生地区。ここには30年以上も前から地元の人に食べられていた『ボルガライス』なるご当地グルメが存在しています。しかし、その名の由来や発祥のお店や起源についてが諸説あり、一切が謎に包まれているという珍しいご当地グルメです。B級グルメでは一定の規定やレシピがあった上でその名を名乗るというスタイルが全国に広がっているものの、この『ボルガライス』では明確な規定がなく、日本ボルガラー協会が「ライス・たまご・トンカツ・お店のこだわりソース(カレーを除く)が重なり合った絶品グルメ」という紹介をしているくらいです。ソースの中のカレーが除外されているのも謎の一つですが・・・。
何はともあれ、『ボルガライス』は簡単に言えば”オムライスの上にトンカツが乗っている料理”と表現できます。一橋高校のこだわりのソースは生のマッシュルームが入ったデミグラスソースです。