建築科
2023/02/17
「安全で快適かつ美しい建築物を建てる知識と技術を学びます」
住宅や高層ビルなどの建築物を建てるのはもちろん、都市全体の計画をするのも建築の仕事です。ひとつの建築物が完成するまでには、企画・計画・設計・施工など、多くの段階があり、いずれも大切な仕事です。建築科では、材料・構造・設計・計画・環境・法規などの基礎知識を学び、将来、建築関係の技術者として活躍できる人材の育成を目指しています。また、全国唯一であるタワークレーンを使用した実習や、建築業界より市民講師として大工棟梁を迎えた実習や、設計事務所の方を迎えた製図のようなハイレベルな実践教育を行っています。また、資格取得や地域と連携した活動、各種コンペ等、さまざまな取り組みにも力を入れています。
建築科で取得できる資格
在学中に受験可能なもの
- 建築大工技能検定
- とび技能検定
- 建築CAD検定
- 2級建築施工管理技士補(受験資格:17歳以上)
卒業後に受験可能なもの
- 二級建築士(登録には実務経験2年が必要)
- 2級建築施工管理技士(実務経験2年が必要)
学習内容
~座学~
建築に関する材料・構造・設計・計画・環境・法規など様々な知識を学習します。
〇工業情報数理(1年)
普通高校の情報に相当する科目です。情報技術の進展への対応や、事象の数理処理ができるようにします。具体的には、コンピュータに関する基礎、情報モラル、情報セキュリティ、オフィスソフトの利用などを学びます。
〇建築構造(1年・2年)
木材やコンクリート、鋼材など様々な材料でできる建築物について、しくみや部材の名称について学習します。
〇建築構造設計(1年・2年)
建築物に影響を与える地震や積雪など様々な力に耐えるために必要な構造の強さについて、計算を行い、安全な建築物を設計する方法を学習します。
〇建築計画(2年・3年)
建築物の計画に関する基本的な知識や地球環境への配慮、ユニバーサル社会実現に向けた計画について学習します。
〇建築施工(3年)
基礎工事や躯体工事など各種工事についての施工計画や施工方法、施工管理について学習します。
〇建築法規(3年)
建築の設計・工事に直接関係するルールや基準を定めている建築基準法を中心に、労働基準法など密接に関係する法規について学習します。
~実習~
建築に関する基礎的な技術を自ら体験的に学習し習得します。
〇製図(1年・2年・3年)
製図の基礎である線の引き方や文字の書き方、各種構造の建築設計製図について3年間学習します。
3年次には設計事務所の方を講師としてお迎えし、より実践的な図面を作成します。
〇工業技術基礎(1年)
【木造実習】
建築業界から大工棟梁を市民講師としてお迎えし、のこぎりやのみなど工具の基本的な使い方を学習し、6人ほどの班で1つのベンチを製作します。
【測量実習】
土地の高低差を測るために用いられるレベルや、角度を測るセオドライトなど測量機器の名称や使い方を学習し、実際に測量を行います。
【模型実習】
安全なカッターの使い方を学び、スチレンボードという材料を加工して建築物の模型を製作します。
〇実習(2年)
【基礎・軸組実習】
建築物を支える基礎をつくり、その上に木材で柱や梁など部材の名称を確認しながら軸組を組み立て1坪の小屋を建てます。
【材料実習】
建築物に用いられる木材やコンクリートなど材料の強度や性質について、計測機械や計算などを行い調べます。
【CAD実習】
1年生で学んだ製図の知識をもとに、コンピュータソフトを用いて図面を作成する技術と知識を身につけます。
〇実習(3年)
【鉄骨実習】
学校の施設として全国唯一である屋外型タワークレーンを用い、鉄骨を安全に組み立てます。
【仮設実習】
使用材料など積算を行い、工場棟のすぐ横に高さ約6mの建築現場で見る足場を組み立てます。
【RC実習】
鉄筋の加工・結束を学習し、鉄筋コンクリート造の柱や梁の配筋、型枠の設置まで行います。
【設備実習】
配管工事について、実際にパイプ管の切断や組み立てを行います。
〇課題研究 (3年)
課題研究では、複数あるテーマの中から1つを選び分かれて学習します。テーマは年によって変化しますが、建築科では木工や大工、鳶などがあります。また、3学期には2年生に向けて1年間課題研究で学んだことを発表します。
~特別授業~
建築科では通常の授業に加え、企業の方を招き講義や実技指導を年に複数回実施しています。通常の授業では体験する機会の少ない左官や型枠組立などを行います。