校章

東京都立成瀬高等学校

ニュース

2024/08/05 お知らせ

【国際教育】長期留学生最終レポート!

台湾に帰国した、高嘉彤さんより最終レポートが届きました!

「青春というもの」

高 嘉彤(台湾 景美女子高校)

  夏が訪れ、いつの間にかこの一年はもう終わりに向かっていた。17歳の365日を振り返ると、「青春」という言葉が思い出の中で輝いており、眩しいほどに愛おしく感じられた。それは、日本で過ごした奇跡のような日々でした。 

 留学前の私は、ずっと親や周りの人に大切に育てられてきました。恥ずかしい話ですが、昔の私は「失敗」を理解できない人間でした。当たり前のように、毎日勉強して努力すれば、必ず報われると思っていました。苦労なことを経験せずに、そんな甘い考えを抱えて生きていました。長期留学は旅行や短期留学とは違い、留学生は当地の文化や学校に馴染まなければなりません。何度か日本に旅行したことはありましたが、最初の頃は思った以上に難しかったです。その時はまだ上手く日本語を話せず、日本人の知り合いも一人もいなかったので、心配していました。学校が始まる前に、「もし友達ができなかったらどうしよう」、「自分の思いをうまく伝えられなかったらどうしよう」といった、少しネガティブな考えも結構ありました。 

 しかし、実際に学校が始まった後、先生たちやクラスメイトのみんなはとても優しく接してくれ、台湾の文化に興味を持つ人もたくさんいました。入学してからわずか二週間後には文化祭がありましたが、わからないことや知らない日本の礼儀などを友達にたくさん教えてもらいました。その時、茶道部の一員として文化祭の手伝いも少しだけしました。最初で最後の文化祭は、最高の思い出でした。 

友人たちと☆

高1

 文化祭が終わった後、茶道部と剣道部の活動に両方参加し、充実した毎日を過ごしました。この二つの部活には非常に深い日本文化があり、伝統文化の「静」と「動」の美しさを表現しているため、とても興味がありました。一方で、部活の内容はとても難しかったです。茶道と剣道の練習中には、聞いたことのない言葉がたくさんあり、聞き取るのも大変でした。しかし、「毎日新しいことに挑戦したい」という目標を持っていたので、「失敗を恐れず」、次第に完璧でない自分を受け入れるようになりました。 

剣道部の仲間たち、先生方と☆

高5

 留学生活が順調に進む中で、一つうまくいかないことがありました。その時、先生からの提案で、私の台湾の学校と一緒に英語でオンラインミーティングを行うことが決まりました。私はその活動のために計画を立てて準備万端だと思っていました。しかし、参加してくれる人がとても少なかったのです。今振り返ると、全て英語での会話は確かに難しかったかもしれませんが、当時は「私の計画がどこで間違ったのか」、「みんなは台湾のことが好きではないのか」などと考えてばかりでした。しかし、その後もう一度考え直して、「たとえ一人でも、もしその人が私を見て台湾に興味を持ち始めたら、それも成功なのではないか」と思うようになりました。これからの人生でも、失敗だと思っていた経験を活かして、自分の成長の一部にし、理想の自分に近づけるかもしれません。 

高3

 「失敗」という言葉は決して悪い意味ではありません。完璧に過ごした16年間と失敗を経験した1年間、どちらが大事かと言えば、必ず後者だと思います。自分の不足に気づくことこそ、成功への道を導くのです。勇気を持って、失敗を恐れずに、胸を張って進んでいきましょう。 

 この貴重な一年を一言でまとめると、それは「絆」です。もし私が留学しなかったら、もし成瀬高校に通わなかったら、もし茶道部と剣道部を選ばなかったら、今の友達と出会えず、この素敵な一年もなかったでしょう。勇気を出して日本に来て本当によかったと心から思います。高校留学で一番魅力的だったのは、周りのみんなが同じ目標に向かって頑張っていたことです。勉強、部活、学校行事など、みんなと一生懸命に頑張った日々は、一生忘れられない思い出です。 

 青春は、さまざまな人々と出会い、別れ、そして再会を楽しみにするものです。

JET Teacherたちと☆

高2

2年生全員で!

最後の学年集会・これまでの高さんの学校生活報告はこちらから!

高さん4

透明BB