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2024/10/03 造形美術

9月石膏チャレンジ模試・実施報告

    今年度に入って2度目の土曜日実技講習、3年生は本格的に予備校に通い、2年生もそろそろという中、1年生の参加が半数を占めました。(1年生6名、2年生7名(内2名普通科)、3年生1名、卒業生1名)

    今回の会場は広い素描室ではなくデザインA教室と狭めの会場、定員も通常の半分15名に設定しました。理由は、中央展(美術部の都大会)の作品を制作する生徒が素描室を使用するためで、講習に参加した生徒の中にも午前は中央展、午後は講習と掛け持ちする生徒もいました。そんなスケジュールを縫ってでも、上手く描けるようになりたいと思わせる何かが「石膏」にはあります。古代ギリシア時代やルネサンス時代の名作彫刻は、少しでも形が狂うと印象が違ってしまう最上級レベル課題。ただ翻って言うと、石膏が描けるようになれば美しい光の変化に気が付くことが出来る「視力」を手に入れられたと言えます。その「視力」があればどんな課題が出ても、どんな作品をつくろうとしても自由に表現することが出来ます。なかなか形を正確に表現することが出来ず、泣いてしまう生徒もいますが、めげずに続けていけば必ずその「視力」は手に入れられるため、次回も参加することを祈っています。

    追記:上記の参加者内訳にある通り、今回の講習は2年前の卒業生が1名参加しました。この卒業生は服飾系の専門学校に進学したのですが、東京藝術大学に行く夢が諦めきれず、専門学校を退学しての参加でした。予備校に通えるのは来年度からになるとのことで、今年度石膏を描く機会を得たいとの願いで、参加を受諾しました。この卒業生の姿勢を目の当たりにすることは、現役生にとって不利益どころか、進路を考える上で一つの指針になるはずです。次回は10月26日(土)を予定、この講習には更にもう一人卒業生(現在藝大2浪目、昨年度1次試験合格)が参加を申し出ています。これが片倉高校造形美術コースの強みとなり、受け継がれていけば、面白い結果を生み出す予感がします。

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