校章

東京都立八丈高等学校

祝!八高写真部 2年連続全国大会出場決定!!

2023/06/12

祝!八高写真部 2年連続全国大会出場決定!!

全国高等学校写真選手権大会「写真甲子園大会2023」において、

八丈高校写真部が2年連続で東京都代表・全国大会出場を果たすことができました!

 

作品を制作するにあたり、八丈島内の飲食店や宿泊施設など、たくさんの島民の皆様にご協力をいただきました。

お忙しい中、撮影を快諾してくださり、たくさんの激励の言葉をいただきました。

その一つひとつが私たちの勇気となり、作品制作の原動力となりました。

この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

今大会は、写真甲子園が開催されて30回目の節目となる大会。そして大会応募数が歴代最多の584校となった大会。

私たちは次の3つのことを決意して、本大会に臨みました。

 

1 私たちが生まれ育った八丈島の魅力を、写真を通じて全国・全世界に届ける作品をつくること
2 私たちを含めて多くの人たちが感じている閉塞感を打ち破り、身体感覚を呼び覚ます作品をつくること
3 応募数全国584校の中で最も輝き、30回の写真甲子園史上、記憶に残る作品をつくること

 

最近では、映画やアニメの影響で八丈島に対する世間の関心が高まっています。

そんな中で、私たちだけができること、私たちだからできることは何だろうと時間をかけて探究してきました。

 

写真は「空間」の壁を越えます。だから私たちはまだ出会ったことのない多くの高校生にこの作品を届けることができます。

写真は「言語」の壁を越えます。だから私たちはまだ見ぬ世界の人々に、言葉で通じ合えない人たちにこの作品を届けることができます。

写真は「時間」の壁を越えます。だから私たちはこれからを生きる人々に、そして未来の私たち自身にこの作品を届けることができます。

 

 

八丈島で過ごす最後の年。

この時間は止めることも戻すこともできませんが、大切な一瞬を写真で切り取り永遠にしました。

 

作品タイトルは「羽ばたけ」

作品テーマは「楽しむということ」

 

私たちの作品が多くの人に感動を届けられますように。

 

以下、プレゼンテーションの原稿を一部改変して掲載します。

 

 

私たちは、いつから楽しむことを忘れてしまったんだろう。
学校と家を往復するだけの単調な日々。誰かの期待に応えるための努力。
小さい頃、世界はどこまでも広く、全てが輝いて見えた・・・
私たちは楽しむ感覚をどこに置き忘れてきたんだろう。
 
「毎日がワクワクしてて楽しかった小さい頃の遊びをもう一度やってみない?」
「それを作品にしようよ」

誰かが私たちにそう投げかけた。
 
「羽ばたけ」
心の中でそんな声がした

 

 

1学期の終業式。待ちわびていたこの日。
溢れる喜びを抑えきれず、チャイムが鳴ると同時に学校を飛び出し、そのまま海にとび込んだ。

学校からの帰り道。夕陽に照らされるストレチアの花畑。
優しく香る花の中を、夢中になって駆け抜けた。
 
海辺に出かけて、バレーの練習。
ほんの一瞬だけ現れるマジックアワーをねらって、バレエダンサーになった私たちは、世界一映えている。
 
ネコを追いかけて、玉石垣に登った。
登り切った先には別の世界が広がっている気がした。

近所のお母さんにもらったバナナの葉っぱ。振り回して遊んで、お腹がよじれるほど笑った。

大きな大きなガジュマルの木。
あの頃を思い出して、勇気を出して登ってみた。木に登る感覚を身体が覚えていた。
木の下のブランコに乗って全力でこいだ。風になってどこまでも遠くにいける気がした。

 

撮影中、毎日が楽しくて仕方がなかった。
前の日の晩、明日はどんな1日になるんだろうってワクワクしながら眠りについた。
 
完成した組写真を見返すと、不思議な感覚がした。
つまらないと思っていた日常は、空や海の表情が日々変化するように色とりどりに輝いて見えた。
鳥や虫のなき声、さざ波の奏でる音が、やさしく響いて聞こえた。
風に乗って運ばれてくる花や磯の香りが、私の身体をいっぱいに満たした。
 
「そっか」
「私たちはこの島で生まれ、この大自然に包まれながら、跳んで、遊んで、楽しんできたんだ」
 
「楽しむとういうこと」
 
それはどんな大人たちも奪うことのできないもの
それは世界中でコロナが蔓延しても決してなくならなかったもの
それは小さい頃からずっと私たちの中に残っていたもの
 
 
私たちはこの想い抱えて未来へ進む
 
 
この作品に出合う全ての高校生と大人たち。
そしてこれまでのこれからの私たち自身に伝えたい。

「羽ばたけ!!!」

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